岐阜の木造注文住宅を「完全自社施工」する岐阜県岐阜市の凰(おおとり)建設のスタッフブログ

凰スタッフブログ

森 亨介

18.06.11
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梅雨時の除湿のお話し

岐阜もいよいよ梅雨入りをしました。今日も空はどんよりしており、すっきりしない天気ですね。

 

さて、梅雨時に悩むのが除湿をどのようにするのかという問題です。

よく、エアコンをつけたらものすごく温度が下がって寒い割にあまり湿度が下がらないという相談を受けます。

 

冷暖房や除加湿の話は、単純な物理のお話しです。決して魔法で決まるわけではありませんので、正しい知識と設備の選択さえ行えれば、快適に過ごしていただくことができます。

ただ、これからお話しするのは、凰建設で建てた家に限ると思ってください。建物の防湿計画ができておらず、除湿するそばからジャンジャン湿気が流入する建物ではその分も含めて除湿計画をしなくてはなりません。そして、そういう建物では、快適な環境にするためのコストがかかりすぎる為、結局計画が絵に描いた餅で終わる事が殆どです。

6月後半、梅雨真っただ中の岐阜の平均気温は23.8℃、平均湿度は76%、絶対湿度で言うと14.2g/kgDAです。ジメジメしてますね。これを温度を変えずに湿度だけ下げたいと思います。24℃50%まで除湿をすると、絶対湿度は9.4g/kgDAです。およそ5g/kgDAの除湿です。換気量が150㎥/時だったとしますと、一時間に850mlの湿気を室内空気から取り除いてあげなくてはなりません。24時間で20ℓ程度の除湿量が必要です。エネルギーに直すと除湿をするために必要なエネルギーは480Wくらいです。定格除湿能力が10ℓ/日くらいの除湿器を1階に1台、2階に1台置いておくと、ちょうど良い感じになるかと思います。ちなみに除湿に掛かる電気エネルギーは2台で500Wくらいです。

これをエアコンで除湿しようと思うと、ちょっと厄介です。再熱除湿機能の付いていない機種の場合、その冷却エネルギーの7割が温度を下げる事に使われ、残りの3割くらいが湿度を下げる事に使われます。例えば2.2kWの定格能力のエアコンですと、1540wが冷房に、660Wが除湿にという具合です。除湿に480Wのエネルギーが使われるという事は、1120Wが冷房に使われるという事です。温度を下げたくないのに、1120W分の温度が下がってしまうのですね。例えばQ値2.0W/㎡kで100㎡の家だった場合、下がってほしくないのに5.6℃室温が下がってしまいます。23.8℃から5.6℃下がると約18℃です。しかも、18℃で9.4g/kgDAの湿度量の空気は相対湿度に直すと73%です。これが、エアコンが効きすぎるのに湿度が下がらない現象の正体です。

では、再熱除湿機能付きのエアコンの場合、どうかと言うと、1120W分、冷やした空気を元の温度に戻すため、1120W分の加熱をします。1120W+1120W+480W=2720W、最近の機種は排熱を上手く再利用して効率を上げているためエアコンのCOPが4.0くらいになると仮定すると、およそ680Wの電気エネルギーを使っている事になります。加熱の部分が電熱ヒーターだと、更に電気を使う事になります。

ただ、再熱除湿機能付きのエアコンは、除湿器と違い、水を捨てる手間がかかりません。どちらを取るかは、皆様次第という事ですね。

温度が下がりすぎてしまったり、思ったよりもさらっとしなかったり、何とかしたいなという相談はいつでも受け付けております。除湿器の機種選定やエアコンの買い替え時にはきちんと建物の性能と設備の性能がバランスするものを選んでいただきたいと思います。

 

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