岐阜の木造注文住宅を「完全自社施工」する岐阜県岐阜市の凰(おおとり)建設のスタッフブログ

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森 亨介

17.05.07
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エアコンでは全く当てはまらない「大は小を兼ねる」

東海地方において最も使われている冷暖房器具と言えば「エアコン」です。

昔は居間に一台あればすごいねというものでしたが、時代が進み、人がいる部屋には大体ついているというところまでやってきました。

 

しかし、このエアコン、間違った機器選定をすると、大変なエネルギーロスが生じてしまう事をご存知の方は少ないと思います。

エアコンの効率.png

 

エアコンの定格出力に対する負荷率が0.6~1.2の間くらいで運転するのが良く、それ以上やそれ以下の負荷率で運転を行おうとすると、途端に効率が落ちてくるのです。

 

例えば家全体で3kWの出力を得たいと思ってエアコンを取り付けたとします。

3.2kW(15畳用程度)が定格出力のエアコンを選んだ場合は負荷率が0.9くらいになりますので、COP補正は0.75くらいです。定格運転でのCOPが6のエアコンを選んでいたとしますと、

実効COPは4.5です。3kW÷4.5=0.67kWとなり、1時間運転した際の冷暖房費は20円です。

24時間運転して480円、それを3か月継続したとすると43,200円になります。

 

しかし、普通、15畳用と書いてあるエアコンで、家全体を冷やせたり温められると考える人はおらず、かなり能力の多いエアコンを取り付ける事になります。

建築屋さんや家電屋さんが不勉強な為、どんなに家の性能を上げようとも、能力計算ではなく、単純な畳数表示で選んでしまうのです。

 

なので、こういう場合は7.1kW(30畳用)などのエアコンが取りつくことになります。そうなると負荷率は0.4くらいになり、COP補正は0.5くらいです。

実効COPは3.0です。3kW÷3.0=1.0kWとなり、1時間運転の際の冷暖房費は30円です。

24時間で720円、3か月で64,800円になります。

 

冷暖房費の差額で、1シーズンで2万円くらいになります。しかも、能力の高いエアコンは初期費用も高く、3.2kWと7.1kWのエアコンでは30万円程高い買い物になります。

ただでさえ高いエアコンの機種選定をしてしまったうえに、毎月の冷暖房費も余分にかかるという、大変な事になります。

 

断熱材を厚くしてUA値やQ値を低くすると省エネな住宅になる事は間違いないのですが、住宅の性能が上がるにつれて、様々な影響が出てきます。

それをしっかりと把握して、機器の選定や生活の提案をしていけるのがほんとうのプロだと思います。

 

よく、「エアコンは自分たちで買ってきます」というお客様がいらっしゃいます。

しかし、選んだエアコンを見てとても残念な気持ちになる事も少なくありません。

 

恐らく、「安く抑えたい」という気持ちからそうおっしゃるのだと思いますが、

逆効果になる事が殆どです。

 

家電量販店や町の家電屋さんに行くと

「どのくらいの大きさのお部屋に付けるのですか?」と聞かれると思います。しかし、本来であれば、

「どのくらいの熱損失のお部屋に付けるのですか?」と聞くのが正解です。

畳数表示は一般の方への目安として表記してありますが、エアコンの本来の指標は

○○kWという、能力表示なのです。

 

建てる時ににかかるお金だけ安くして、後で掛かるお金は知りませんというのが今の住宅業界です。

生涯を通して家に掛かるお金を最小限に抑えるのが住む人にとってのより大きなメリットにつながるのだと思います。

エアコン選びもそういう観点で行いたいですね。

 

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