岐阜の木造注文住宅を「完全自社施工」する岐阜県岐阜市の凰(おおとり)建設のスタッフブログ

凰スタッフブログ

森 亨介

17.05.29
コメント:(0)件

日本の家はウサギ小屋なのか

20年ほど前によく聞いたジョークがあります。

世界で一番幸せなのは

イギリス人並みの家に住み、アメリカ人並みの収入を得て、中国人並みの食生活を送り、日本人の妻を貰う事であり、

反対に世界で一番不幸なのは

イギリス人並みの食生活で、アメリカ人の妻を貰い、中国人並みの収入を得て、日本の家に住む事である。

 

ジェームス・H・カブラーという、どこかの国の人が言ったらしい言葉ですが、

世界中で「日本の住宅レベルは低い」と思われているのは本当の事なのだと思います。

 

ちなみに、勘違いをしてほしくないのは、レベルが低いのは日本の「最近の家」であって、日本の「建築技術」ではないという事です。

20世紀初頭、ドイツから来日したブルーノ・タウトという建築家は、伊勢神宮や合掌造り、桂離宮などの建物を見て、その木組みの技術の高さに目を丸くしたのです。

木材を加工しシンプルで美しい構造体に仕上げていく日本人独特の感性は世界に誇れるものでした。

 

しかし、それが一気に崩れたのが、戦後です。町が壊されたうえに、団塊世代が生まれた事によるベビーラッシュ。

とにかく住む家が足りない状況となり、どんな品質の物でもいいから家を建てようという時代が50年近く続いたのですね。

人類史を見ても「異常」と言えるほどの住宅建設量は、人間が有志以来持ち続けてきた住宅観を変えてしまいました。

これは世界全体ではなく、日本の、ここ50年程の間でだけ起こったことなのですね。

つまり、今現在日本で暮らしているほとんどの人の住宅観は歴史を見ても、世界を見ても、「おかしい」状況なわけで、

冒頭に出たような「日本の家にだけは住みたくないよね」というジョークにつながっていくのです。

 

ちなみに、日本の家の何が悪いのかと言いますと、まずは「寒い」事です。冬の朝等、家の中で氷が出来るような寒さが当たり前になっています。

次に耐久性です。多くの人の認識しているように、日本の家はだいたい30年で建て替えるように設計をされております。

構造の強度が増した今でも、設備配管や配線は壁の中に殆どが隠れてしまいますし、メンテナンスの事をあまり考えないようにして建てられております。

そして、これだけ家余りの時代ですら、戦後復興の延長のような安かろう悪かろうという家がどんどん建設されております。

 

本来、家というものはおいそれと普通の人が建てられるものではありません。諸外国では今でもそうですが、自分の家を好きに建てられるのは一部の限られた人のみです。

ミネルギーハウス(ミネギーハウス)で有名なスイスなどは住宅の平均金額は1億円を超えます。

ただし、エネルギーを殆ど使うことなく暖かい生活をおくり、かつ、100年くらいは当たり前に住むことができます。

毎世代がエネルギーコストも含め8000万円を住宅につぎ込んだ上に寒い思いをして暮らす日本と、数世代に1回、1億円で家を建て、エネルギーを殆ど使わないスイス、果たしてどちらの消費者が賢いのでしょう。

 

自分たち世代のみならず、後世に誇れる家を建てなければいけません。少なくとも、世界から笑いものにされるような家づくりは、終わりにしなければならないと思います。

コメントする