日本と世界の住宅

新しい住宅規格を取り入れるべきか

住宅業界に限らず、世の中には色々な規格が生まれては消えていきます。

住宅業界で言えば昔、住宅金融公庫仕様という規格が昔はありました。

金利の安い住宅金融公庫の融資を使う際にはこの規格に則って施工していないと

ダメですよというものでした。

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現在も、その時々に出来る法律や補助金に合わせて新しい規格が誕生します。

火災保険の優遇を受けるための省令準耐火構造規格であったり、

省エネ補助金を受けるためのランクアップ外皮基準であったり、

税制優遇を受けるための長期優良住宅という規格であったり、、

住宅業界で長く実務をされている方ですと、こういう意見を持つ方もいます。

「そんな規格、すぐに変わってしまうので意味ないですよ」

仰る通りです。昔設定された住宅金融公庫の高耐久仕様も、

新耐震設計基準の壁量計算法も、

次世代省エネルギー基準も、

全て更に高グレードな規格が登場し、

塗り替えられております。

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10年前は「200年住宅」が合言葉でした。

今はZEH、LCCMが合言葉になっておりますが、

恐らく10年もすれば言葉は廃れ、違う規格ができていると思います。

では、新しい規格や基準を採用することは無駄な事なのでしょうか?

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実は、そうではありません。

物事の本質として、新しい規格や基準がなぜ出来るのかを考えてみると分かります。

国はよりよい住宅を市場に提供していきたいのです。

細かいルールの変更などはありますが、基本的には、規格が変わるたびに、

より快適な仕様に、より耐震性の高い仕様に、より省エネ性の高い仕様に

より安全性の高い仕様に、より高耐久な仕様にと変わっていきます。

物事の本質を見ずに、ZEHなんて、LCCMなんて、長期優良住宅なんて、、

と言う事は簡単ですが、その規格が誕生した背景まで読み込んで、

本質的にその規格が作り手や住まい手に訴えかけたいものは何かを

理解することがとても大切だと思います。

パッシブハウス基準をクリア、であったり、

LCCM住宅基準クリアであったり、色々な規格に則って家を建てる事は

勿論悪い事ではありません。しかし、基準をクリアすることが

ゴールになってしまうと、それ以上を考える事が出来なくなってしまいます。

70点以上で合格のテストがあったとして、70点さえ取れればいいやという

考え方で勉強するのと、その勉強が何のために役立つのかを自分の中で落とし込んで

100点以上を目指すのとでは、その中身は全然違います。

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新しい住宅規格を取り入れる、取り入れないという選択肢で悩むよりも、

それを当然クリアして、そのうえでその規格のラベルを貰うか貰わないか、

それで悩むようにしていきましょう。

 

さて、今回は住宅企画のお話しでしたが、

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森 亨介(こうすけ)

国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。 生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。 凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表理事 一般社団法人パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー

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