日本と世界の住宅

薪ストーブを使いたい!

お客様との打ち合わせの中で、

「薪スト―ブ」を使いたいという要望を頂くことが、たまにあります。

弊社のパッシブハウスでも使われておりますが、なんといっても薪ストーブの魅力は、「炎が見える」所にあると思います。

深々と冷え込む冬の夜に暖かい部屋で薪ストーブの炎を見ながらグラスを傾ける。

そんな想像をしたことのある人もいるのではないでしょうか。

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さて、果たしてそんな事が可能なのでしょうか?

ヨーロッパの映画などを見ると、普通にありそうな光景なのですが、残念ながら日本でそれと同じことをしようとすると、高い確率で失敗します。

なぜ失敗するのでしょうか。

答えは簡単、熱量計算をしないで建物を作ったりストーブを入れたりするからです。

まず、薪ストーブを「暖房器具」と捉えて、発熱量と家から逃げる熱量のバランスを取ろうとしている住宅設計者がいません。

そして、薪ストーブの発熱量と、エアコンの発熱量、どちらの方が大きいのか、正確に答えられる設計者が居ません。

更に、住宅から逃げていく熱量がどの程度になるのかを計算しないで設計する設計者が殆どです。

なので、家からどれだけ熱が逃げていくのか、どれだけ熱を生むのか、その結果、室温が何℃になるのか、、全部生活を始めてみないと分からないという計画が殆どになります。

家の性能と発生熱を人で例えてみますと、食事を食べる量(家の性能)と、食事の量(発生熱)の関係になります。

もし、自分が毎朝どんぶりに3杯のごはんを食べないと動けない(燃費の悪い家)のに、食べさせてもらえるのはお茶碗に1杯(熱量少)だったら、、全然物足りない(家は温まらない)ですよね。

逆に、自分が毎朝、お茶碗に半分でいい(燃費の良い家)のに、無理やりどんぶりに1杯(熱量多)食べさせられたら、、苦しくなりますね。(家がオーバーヒート)

では、薪ストーブは果たしてお茶碗1杯の発生熱を持つ暖房器具なのか、どんぶり1杯の発生熱を持つ暖房器具なのか、、そして我が家はどのくらいのご飯を欲する家なのか、、

これを見誤ると、延々と薪をくべ続けなければいけない生活になったり、サウナみたいな環境の家になったりしてしまいます。

薪ストーブを選ぶ際は、必ず「発生熱量」を確認しましょう。

燃焼効率と家から逃げる熱を掛け合わせると、1シーズンにどれだけの薪が必要かも計算できます。

計算の仕方は、、凰建設のお施主様にだけお伝えさせていただきます(笑)

憧れのストーブライフは全然快適ではないし、家族は嫌がるし、、、とならないように頑張りましょう。

 

弊社のパッシブモデルハウスの薪ストーブについて紹介していますので、こちらのブログも是非ご覧くださいませ。

念願のストーブ

 

さて、今回は薪ストーブのお話しでしたが、

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森 亨介(こうすけ)

国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。 生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。 凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表理事 一般社団法人パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー

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