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リカバリー方法を考えてみる。

温熱と住宅性能

凰建設の森です。

今週は週末が4連休ですね。

私は休みではないですが、
少し抑えめに打ち合わせを
入れさせてもらいました。

梅雨も明けていよいよ夏本番。

弊社のお施主様で、
床下エアコン付近に、
給気口がある方は、
もう、完全に夏モードの
空調に切り替えていただきたいので、
そちらは閉じていただくよう、
お願いいたします。

さて、本日も質問箱から。https://peing.net/ja/q/a2344a2c-8a69-4fa1-9fc5-425edd326aaa

なるほど、もう少し、
頑張ってほしい所ですね。

正確に判定をするためには、
どの地域で、どの程度大きな
建物なのかという情報が
知りたいところですが、
こちらで適当に想定をして、
どうやったら改善するかを
考えてみたいと思います。

岐阜程度の6地域。
35坪くらいの建物。
そんな想定で行きます。

UA値は0.26W/m2K
外皮面積300m2とします。

換気量は130m3/h
顕熱で70% 潜熱で40%
の熱交換効率と仮定。

外気は30度65%17.4g/kg
室内は27℃75%15.7g/kg

1日に8kgの洗濯物を室内で干し
内部発熱と日射取得の日平均を
500Wとしてみます。

そんな条件だと、1日の平均の
全熱負荷が1161W
負荷の顕熱費は70.3%

夏真っ盛りになる前だと考えると
2.2kWのエアコンは丁度よいくらいの
選定になるかと思います。

これでは暑いという事なら
設定室温を25℃60%にすると
全熱負荷は1594W
負荷の顕熱費62.7%

実現不可な温湿度ではない。

なぜそうならないのか。
原因を探ってみます。

考えられるのは、
①エアコンのショートサーキット
②初年度の湿度放出
くらいでしょうか。

小屋裏エアコンの周りだけ、
23℃みたいな室温であれば、
①の可能性は高いです。

エアコンへの還気設計が
上手くいっていなかったり、
エアコンから出た空気が、
家中に行き渡る設計に
なっていなかったりすると、
エアコンは止まってしまいます。

対策としては、まず小屋裏
エアコンの設定温度を下げる。

いつまでもサーモオフしない様
小屋裏は寒くても我慢くらいの
イメージで温度を下げる。

お金がかからないからまずはこっち。

条件が揃っていれば、
フィルターを増したり
吸い込み口を絞ったりと
風量を落とすのも有りです。

次に家の中で
最も暑い箇所の空気を、
エアコンの吸い込み口まで
きちんと届けてあげる事。

サーキュレーターや、換気扇
場合によってはダクトを配置し、
暖かい空気をエアコンまで
戻してあげる事。

エアコンから吹き出す空気は、
200m3/h~800m3/h程度。
6畳用なら最大500m3/hくらい。

それだけの空気を移動
させてあげれば大丈夫です。

ただ、言うは易し、行うは難し。
なかなかに苦労するはずです。

お金もかかります。

次、新築だから湿度が高いのか
という疑惑についてですが、
床下エアコン採用とのことなので
基礎断熱の家だと思います。

基礎内断熱か基礎外断熱か
にもよりますが、新築当初なら
5~10L/日の水分が、
出ていることが予想されます。

こうなると、27℃70%でも
負荷の顕熱費が60%を
下回ることもあるので、
エアコンの機種によっては、
限界を迎える事もあります。

ただ、こちらが主な原因なら、
年を経るごとに快適に。

そして少し気になったのが、
床下エアコンを冷房で
使っているとのこと。

これは床下の温度を下げて
結露を誘発するだけでなく、
床下の湿気を家の中に
循環させる原因にもなるので
全く逆効果になります。

床下エアコンの冷房利用は
きちんとそれ用の設計が
なされている場合を除き、
やらないでください。

住まい方のアドバイスを
まとめますと、優先順位としては

⓪床下エアコンは冷房利用しない
①温度を下げる
②風量を落とす
③空気循環の工夫をする

になります。まずは
やってみてくださいませ。
と同時に、設計者さんに相談。

これらの話を住まい手さんが、
理解する必要は全くないですが、
設計したプロが分かっているか。

このメルマガの話が、
何のことか設計者が分からないと、
質問者様の家の状況は、
一向に改善しない恐れが。

高断熱住宅に突き進む、
多くのプロも、多くのお施主さんも
高断熱になればなるほど、
除湿が難しくなるという事実を
本当に軽視しがちです。

高価な第一種換気が
おかしな設定になっていて
殆ど生かされていなかったり
という例もよく見ます。

G2を超える性能を持つ家を
建てたけど夏に湿度が高いという
悩みを相談してくる人は、
年々増えて行っております。

せっかく高性能な家を建てたのに
思ったような環境にならなかった。

それでは高価な買い物だけに、
あまりにも残念です。

断熱の技術はだいぶ普及してきた。
換気空調の技術はまだまだです。

「この前、顕熱比っていう言葉を
ネットで見たんですけども、
これ、どういう意味なんですか?」

って、設計士さんに聞いてみても
いいくらいだと思います。

私がすごく心配しているのが、
高性能な家にしたけど夏が快適じゃない。
高性能な家は意味がない。

っていう認識が広まる事。

空調設計をミスった高断熱住宅が
出来ればできるほど、そういう
情報が世の中に出てくる。

昔は日射遮蔽をミスって、暑い。
今は負荷計算をミスって、じめじめ。

世の中のプロには、
是非ともしっかり勉強してほしい。

1種熱交を入れて27℃70%で
只の3種なのに25℃60%なら

イニシャルコストもランニングコストも
掛からない後者の方が断然いいはず。

悩ましい所ですね、、、

#温熱は物理 #快適は設計でつくる #設備より建築

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー