QUESTION Q&A

よくある質問
- 凰建設で建築した場合、構造計算の計算書を頂くことは可能でしょうか。
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はい、可能です。構造計算や断熱計算など、全ての書類は引き渡し時に住まい手にお渡ししております。許容応力度計算の書式などは数百ページに及びますので、けっこう嵩張ります。しっかり保管していただければと思います。
- 凰建設では柱直下率に基準を設けていますでしょうか?
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柱単体というよりも、耐力壁としての直下率を50%以上にするという社内基準を設けております。ただし、これは最低限の基準ですので、より上を目指すに越したことはないと思います。
- 許容応力度計算をしている耐震等級3と、していない耐震等級3ではどのような部分で違いは出ますか?
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同じ耐震等級3というランク付けになりますが、許容応力度計算で求められている強度の方が、品確法による耐震等級3よりも強い為、許容応力度計算を行ったうえでの耐震等級3の方が地震に対しては強い建物になります。許容応力度計算と品確法の性能表示における計算の大きな違いは、偏芯率の算出、部材一本一本の断面、接合部検討になります。
ちなみに、許容応力度計算が最高の構造計算方法だと思われがちですが、建築の世界には、更にその上に「限界耐力計算」「時刻歴応答解析法」という、部材が破断するまでの強度を計算して、建物の限界を算出したり、地震波に対して、各接合部がどの様に挙動するのかをも考慮して耐震設計をする方法があります。
巷で話題のウォールスタッドというソフトは時刻歴応答解析法の結果を分かりやすく可視化したものになります。
- 地震に強くするには、耐震等級3と筋交いと制震ダンパーですか?面材は不要ですか?
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外壁面の面材は必須です。耐震等級はどちらでも取れますが、断熱施工的に外周部に筋交いがあると大変です。できれば面材で6面囲うような家が丈夫ですね。
- 制震ダンパーの費用対効果をどうみますか?
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制振ダンパーの費用対効果は難しいです。
というのは、各種耐震関係の部材というのは、毎年確実に効果の出る断熱とは違い、地震が来なければ、建物の一生のうち、一度も使われずに終わる可能性もあるからです。
大地震に見舞われることなくその生涯を終える古民家もよくあります。耐震制振免震の部材選定については、「保険」のレベル設定だと解釈をしていただいた方が良いかもしれません。
どこまでを想定して建物の強度を担保しておくか。当然強い保険(等級3+制振)をかけておいた方が何かがあった時にも安心と言えます。制振部材にはダンパー系、テープ系などがありますが、少し気をつけた方が良いのが、最初から制振部材として効くものなのか、それとも最初は耐震部材として働き、耐震部材として限界を迎えてから制振部材として効くものなのかということです。
どちらかと言えば最初から制振部材として働くものを選んだ方が、家全体として、耐震部材の痛みを防いでくれるようです。費用対効果というテーマではお応え出来ておりませんが、制振部材についてはこのように考えております。
これまでにいただいた質問
- 凰建設では、従来法と金物工法のどちらを採用しておりますか?木造軸組み工法で従来の方法と金物工法ではやはり強度が違いますでしょうか?
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弊社は基本的に在来工法、通し柱周りは金物工法となっております。
断面欠損はもちろん考慮するに越したことはないと思います。地震で壊れている建物は、仕口や継ぎ手が先にやられることが多いので。
- 許容応力度計算で耐震等級3の住宅は、震度7の地震に耐えた後の余震(6強などおおきな地震)が複数回来ても耐えられるのでしょうか?
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これは私のイメージも強いのですが、耐震等級3の建物は地震が来た際でも「住み続ける」事を目的にしていると思います。潰れない事は耐震等級1でも3でも同じですが、1回の地震で各所にダメージが残り、その後住めるかどうか分からないのが耐震等級1、地震が何回来てもほぼ無傷に近く、ずっと住み続けられるのが耐震等級3という感じです。
これも震度だけでは評価しきれない部分があるので少し曖昧な返事になってしまいますが、そのようにお考えいただければと思います。
- 耐震等級3+制震で検討しています。お薦めの金物などありますか?
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耐震等級3+制振ですね。
私も両社は必須だと思っております。
制振につきましては大きく分けて2つの考え方で商品が開発されております。商品名は色々あり過ぎますので、カテゴリ分けだけさせて頂きました。
①基本的に耐震金物だけど、許容できる力を超えたらわざと壊れて、それ以降は制振材として働くもの
②耐震性は全くないが、最初から制振材として働くもの
③その中間くらいの性能で、耐震性はギリギリカウント出来る程度のものであり、割と初期変形から制振部材として働くもの
①の物は耐震等級3を取るための構造計算に入れられることから、よく好んで使われます。②の物は構造計算上は無視されて、純粋に制振だけに効く形になります。
①の方が耐力壁としても計算できるので良いように見えますが、①の物が制振材として効くためには一定以上の負荷がかかって変形が大きくなってからになります、簡単に言うと大地震の時にだけ効くという事です。普段の細かな地震に対しては制振の建物にはなっていないという事になります。
②は地震に耐える力は一切ありませんが、わずかな地震からでも制振部材として効きますので、日常起こり得る地震で起きる内装のひび割れなどを防ぐ役割を果たしてくれています。
私としては、耐震等級3をちゃんと取ったうえで、プラスαで②の制振部材を使う方が、家の為には良いのではないかと考えております。
木造住宅で耐震等級3を取るためには、外壁面の構造用合板も内部の筋交いも必須に近いですので、特にこれでないとダメと言うものはありません。南北に長い家などは、窓面にコボットなどの鉄筋ブレース部材を使う事もあります。①が壁倍率を2倍以上取れる筋交い式の制振ダンパー材
②は壁倍率を取れない筋交い式の制振ダンパー材や車のサスペンションの様な方杖式のダンパー材、制振テープ部材が挙げられます。
③は壁倍率が1倍程度の筋交い式ダンパー材です。
- 構造体に桧は勧めていますか?
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岐阜の地元産材に東農桧がありますので、余程の理由がない限りは東農桧を柱に使うのが基本です。
- 制震ダンパーの費用対効果をどうみますか?
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制振ダンパーの費用対効果は難しいです。
というのは、各種耐震関係の部材というのは、毎年確実に効果の出る断熱とは違い、地震が来なければ、建物の一生のうち、一度も使われずに終わる可能性もあるからです。
大地震に見舞われることなくその生涯を終える古民家もよくあります。耐震制振免震の部材選定については、「保険」のレベル設定だと解釈をしていただいた方が良いかもしれません。
どこまでを想定して建物の強度を担保しておくか。当然強い保険(等級3+制振)をかけておいた方が何かがあった時にも安心と言えます。制振部材にはダンパー系、テープ系などがありますが、少し気をつけた方が良いのが、最初から制振部材として効くものなのか、それとも最初は耐震部材として働き、耐震部材として限界を迎えてから制振部材として効くものなのかということです。
どちらかと言えば最初から制振部材として働くものを選んだ方が、家全体として、耐震部材の痛みを防いでくれるようです。費用対効果というテーマではお応え出来ておりませんが、制振部材についてはこのように考えております。