QUESTION Q&A

よくある質問
- 凰建設は自社で大工育成をしておりますか?
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凰建設は1959年の創業時から一貫して新卒大工さんを採用し育成をしている会社となります。
- 新築で気密、断熱、温熱が良かったら家造りは何割成功だとお考えですか?
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私の主観では3割くらいかと思われます。残りは構造で2割、間取りや設備、耐久性などを合わせると5割位だと思います。
- 長期優良住宅認定と性能評価認定は取得していますか?
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長期優良住宅と建設性能評価は標準で全棟採用しております。
- 高気密高断熱、可能ならパッシブハウスに近づけたいのですが、予算が足りないのかなと不安です。高気密高断熱はそのままで、価格を抑えることも可能なのでしょうか?その場合のデメリットはありますか?
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高気密高断熱をそのままに価格を抑える事は可能です。ただし、何もデメリットなく抑える方法はありません。建物の予算をどのように配分するかという事だけになります。
予算の掛け方は、大きさ(坪数)構造(耐震)性能(断熱気密)耐久(防水防蟻排湿)意匠(デザイン)内装(床壁天井)設備(キッチンバストイレ照明IOT他)外装(屋根外壁樋)埋設設備(配管配線)に分けられます。限られた予算の中で、性能に対するお金の掛け方を増やしたければ、その他の予算を削ることでパッシブハウスクラスの断熱性能を持つ家にすることは十分に可能です。
ここで気を付けたいのが、削る順番を間違えると何も意味が無いという事でして、高性能な住宅は長い年月の中で最も温熱環境的にも経済的にも優れたものを目指したものになります。1年しか住まない仮の家なら沢山の冷暖房設備を入れたほうが快適で安いです。
という事で、長く住む為の要素を削ると意味が無くなってしまいます。具体的には構造、耐久、埋設設備、外装です。長い年月の間に地震で痛んでしまうと高気密の性能も台無しです。排湿が上手くできずに腐ったりしてしまうとやはり台無し、外装の耐久性が悪くメンテが追いつかずに雨漏りをしてしまっても台無し、電気配線のメンテのタイミングで断熱をめくらないといけないような家でも台無しです。
それ以外の要素は後からでもやり直しはできます。
という事で予算が足りない場合、パッシブハウスクラスの物にするためには、広さ、設備、意匠、内装の順に予算をカットしていく事になるというのがデメリットでしょうか。
ちなみに、弊社の場合、構造、耐久、埋設設備に関しては、削るという選択はしませんので、性能、大きさ、外装、設備、意匠、内装の天秤で、予算を決めていく形になります。
- 打ち合わせに子供を連れて行っても大丈夫ですか?
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キッズコーナーもご用意しておりますので、ぜひご家族でお越しください。
これまでにいただいた質問
- 「長期優良住宅」の「保全計画」についてなのですが、何千万円も維持管理に必要なモノでしょうか?1万円/月×30年で360万円、2万円/月なら720万円とかなりの金額に感じます。また、「保全計画」以上に長持ちして計画変更が必要な場合、その手続きは面倒なものなのでしょうか?
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本気で100年以上家を持たせるのであれば、30年で360万円であればかなり安い方、720万円であれば妥当な所というのが実績に近い数字かなと思います。構造が長持ちして計画を変更する際の手続きは、勿論手間がかかるものにはなります。
その金額を何と比べるかだと思います。30年後に解体してもう一件家を建てるのであれば、720万円などという金額で済むはずもなく、手続きの手間や申請にかかる時間やコストもリノベのそれとは天と地ほど違います。
長期優良住宅というのは、3~4世代、住宅を住み継いでいく事を考えた時に、コストが最小になる事を考えて制度が設計されております。
その考え方に理解賛同が出来ないという事であれば、長期優良住宅は重荷になってくると考えます。
- メルマガを拝読しているうちに、LCCM住宅への興味が湧いてきました。建材、納まり、仕様、設備、敷地選び、住まい手の維持管理など、LCCM住宅の建設にはどんなポイントがあるのか、教えていただけないでしょうか?
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LCCM住宅は、建設から運用、解体までのトータル期間でCO2排出量がマイナスになるという住宅になります。省エネルギー性は勿論の事、生産時に発生するCO2も減らしていくことが望ましいとされます。
鉄骨やコンクリートよりは木材。木材でも集成材よりは無垢材、人工乾燥材よりは天然乾燥材を使った方が、生産工程でのCO2排出は少ないので、LCCM住宅になり易くなります。
断熱材も、出来るだけ自然由来の物を使った方が生産時のCO2排出量は少ないので、そういう物を使うと良いです。また、建設時と解体時の排出が相当なウエイトを占めますので、なるべく長い期間、建物が存続し、太陽光発電などでエネルギーを創り続けるほうが有利になります。
ポイントをまとめると、なるべく自然に近い素材で家を建てる。
なるべく省エネな家を建てる。
なるべく家を長持ちさせる。
なるべく創エネ設備を沢山つける。となるかと思います。
設備についても同じ考え方で、
長く使えるもの、メンテの容易な物を選ぶと良いかと思います。
維持管理は直接的にLCCMには関係ありませんが、
住宅の寿命を縮めるようなスパンで放っておくような事は避けていただきたいと思います。
- これからの家づくりは高耐久性、温湿度の快適性、資産性という要素が大切になると思いますが、設備についてはどうお考えでしょうか?
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住宅を不動産としてみた時に、今までの評価であれば、どんな部位もまとめて22年で耐久性がゼロだということになっていました。
ただ、今後、既存住宅の資産評価をどのようにするのかということは各地で模索が続けられており、ある評価システムでは、基礎や躯体が60年、屋根外壁は30年、内装や設備は15年〜20年で耐用年数を考えるという提案がされています。
優れたキッチンや浴室であっても20年で資産評価はゼロだということですね。
どんな評価基準が将来の主流になるのかはわかりませんが、設備品が躯体と同じように30年を超えて評価され続けるというのは考えにくいかと思います。
「知らない人が30年使ってきた浴室」があったとして、質問者さんがそれに対してどういう印象を抱くかと考えていただければ、設備の評価が心情的にも難しいのは想像していただけるのではないかと思います。
なので、資産価値という点に関して言えば、地盤、基礎、躯体、屋根、外壁の順番にしっかりしたものに対して予算を投入し、内装やあらゆる設備品は二の次三の次というのが答えになるかと思います。
ただ、頭ではそう理解したとしても、長期優良住宅、設計/建設性能評価取得、構造計算がなされた耐震等級3、断熱等級7、だけど内装は建売とそう変わらない。という家をどのくらいの人が受け入れられるのか、というと、なかなか難しいですよね。
- 手刻みの伝統工法の保存、継承についてどのようにお考えですか?
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現段階で弊社は手刻みの伝統工法の保存、継承については比較的積極的に取り組んでいる状態です。毎年弊社の社員大工が数名、刻み技術の全国技能競技会に出場致します。
ただ、今後はどうかとなりますと、残念ながら仕事の必須スキルとしての継承は難しいと考えております。これは大工技術に限らず、すべての伝統的な技術は次第に機械がその担いをすることになってくるからです。昔は飛脚など走る事が職業になった時代もありましたが、現代では走ることはスポーツなどのレクリエーションの一環です。
弊社のある岐阜県では「鵜飼い漁」が有名ですが、昔は生活の糧を得るための一つの仕事であったのが、今は宮内庁が無形文化財として保護する観光資源です。
同様にカンナで木材の表面を美しく仕上げる技術も最近ではほぼ機械が行い、「削ろう会」などの有志の方が、本業と趣味の境界があいまいな中でなんとか技術の継承を行っている状態です。
今後、個人住宅の業界においては、伝統工法への回帰よりも、さらなるプレカット化、ユニット化が進みます。この流れの最も大きな要因は、人手不足による労働力を補う為です。
手刻みの伝統工法の技術継承は普段の仕事を通してではなく、20年おきに行われる伊勢神宮の式年遷宮などの行事により、担われていく事は想像に難くありません。
返答をまとめますと、伝統工法の保存継承は大切な事であると位置づけてはおりますが、仕事の必須スキルとしてとは考えておりません。
- 注文住宅で設計士がプラン前に建築現場の周辺などを目視で確認するのは必須ですか?グーグルマップでも良いですか?そしてそれは工務店選びの重要なポイントでしょうか。
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最近では土地を見なくても設計が出来る状況が整ってしまっておりますが、やっぱりできれば土地は見たほうが良いかと思います。
土地を見に行くかどうかは家づくりが好きかどうかじゃないでしょうか。