よくある質問

Q & Aよくある質問

よくいただくご質問をまとめました

換気について

一種のダクト式換気を検討しています。OAに電子集塵機をつけている事例をたまに見かけるのですが、集塵機があるとダクト清掃や熱交換素子交換の頻度は下がるものですか?
はい、下がります。
ただし、電子集塵機の本当に必要な地域なのかどうかはお考え下さい。
田舎の空気が綺麗なところであれば普通のフィルターで十分ということもございます。
6地域の場合、ua値0.28で第3種換気かua値0.34で第1種換気(全熱交換型)では体感としてはどちらのほうが住み心地がいいのでしょうか? 第3種換気では足元が冷えると聞きますが実際は断熱がしっかり出来ていれば部屋に空気が入ると馴染むとも聞きます。
快適性という点ではそんなに変わらないと思います。
しかし、生涯コストという点ではUA値0.28+3種換気の家の方が50年で100万円程安いと思います。勿論設計によってはもっと差がついたりそこまで差がつかなかったりしますので、お住まいになる想定期間分の光熱費やメンテナンス費の試算を建築会社に出してもらってください。
足元の寒さが気になるようであれば、どちらの場合でも床が暖かくなるような暖房計画(床下エアコンや床暖房など)を採用するとなお良いですが、どちらが良いかについては、あなたがどのくらい寒がりかという事にもよりますので、そこは建築会社さんに数値を伴うしっかりしたヒアリングをしてもらった方が良いです。
UA値は下がれば下がるほどシームレスに家の中の温度ムラ、冷暖房コストなどが良い方向に変わっていきます。
一生涯、住宅を維持管理していく中で、よりコスパが良く、より後で触りにくいのは換気設備よりも断熱材の方です。0.3を下回るまでは、断熱材だけにお金を掛けたほうがいいです。
キッチンの換気扇(同時給排換気扇)の設置場所は、第一種換気・第三種換気関係なく外壁に近い方がいいでしょうか?
キッチンの換気扇ですが、省エネについてはそこまで影響があるわけではありません。
しいて言えば、壁から離れていた方がファンの圧力損失が増えて運転する為のエネルギーが若干増える事とくらいだと思います。
それよりも外壁までの距離が長くなる事により、ダクトも長くなり、
中にたまる油などの量が増える方が気持ち悪いなと感じます。
そのため、やはり外壁に近い方が色々と有利だと思います。
全熱交換換気を採用した家の燃費を計算する場合、キッチンやトイレや浴室の換気量はどのくらいの量を想定して計算するのでしょうか?4人家族ならこのくらいなど、決められた値があるのでしょうか?

キッチンはメーカーのカタログを見れば換気量が出ていますので、それが一日に何時間動く想定なのかを計算して換気量を平準化します。

600㎥/hの換気量を持つ換気扇を1日に2時間動かしますと、1200㎥の空気が出ます。
24時間換気に置き換えると1200÷24=50㎥/hが熱交換をせずに家の外に放出されるとみなすというような具合です。

トイレやお風呂についても同様に個別換気扇の流量がカタログに載っておりますので、上記と同じ計算を致します。その換気扇を決めるやり方は、1人当たり30㎥/h、もしくは家の気積が1時間に0.5回換気されるように決められております。

そもそもという話ではありますが、このような計算をしてキッチンやトイレ、お風呂を熱交換換気の経路から外す場合、家全体の熱交換換気効率は20%~40%程度まで落ちてしまいます。これでは熱交換換気の費用対効果は非常に悪くなります。
浴室の換気扇の選定する際、考慮すべき点である浴室の大きさ、風力、消費電力について、貴社ではどのような基準をお持ちですか?ちなみに間取りとしては一般的な1820✖️1820の浴室です。
浴室の換気扇を単体で選定することはあまりしません。

家全体の換気に対して、浴室の割合を配分して決めるというイメージになります。

また、厳密にいうと夏は排気扇としての役割を担ってもらい、冬は家に湿気を還流させる内気循環扇としての役割を担ってもらうことが多いです。それぞれ役割が違う為、2つの換気扇を浴室に取り付けます。第一種熱交換換気を使う事もありますし、普通の換気扇を使う事もあります。
内気循環の換気扇は普通の換気扇である事が殆どです。第一種熱交換換気の場合は比消費電力を気にしますが、普通の換気扇の場合は風量だけを気にします。
浴室からの水蒸気発生量で住宅の加湿量が賄えることが理想です。
浴室の大きさは特に関係ありませんが、住宅の温湿度を理想的な環境にするためには一日に10~20リットルの水分を屋内で蒸発させる必要があります。それを浴室に担ってもらおうというイメージになります。風量のみを計算して選定するという感じになります。
高気密住宅でも第3種換気では差圧レジスターや同時吸排は意味ないのでしょうか?
そんな事はありません。
キッチン排気に対する差圧レジスターや、同時吸排気型の換気扇は意味が無いどころか必須の設備になってきます。
3種だから意味がないとか、1種だから意味があるとか、そういう1か0かという物ではなく、家の中の気圧と空気の流れをどのように設計するかという点においては非常にシームレスでアナログなのが空調換気設計です。
それぞれの特徴を的確に捉えてどのように設計していくか、空調区画ごとに何パスカルの圧力差を生み出すつもりなのか、その時に流れる空気の量は1時間に何m3の想定なのか、是非設計者さんに聞いてみてはいかがでしょうか。
ダクト式の熱交換換気システムの場合、給気ダクトの汚染が問題になると思うのですが、清掃すると10年毎に15万円くらいかかると西方先生の著書にありました。 ダクトの汚染と清掃についてどの様に考えているか教えてください。

まともにメンテナンスを行うと、西方先生の言うとおりのお金が掛かります。それどころか、ダクトの素材がフレキダクトのような清掃のできないものですと、実質清掃もできず、メンテナンスは不能になります。

ダクトの汚染と清掃については、スウェーデンの建築基準法に定められたルールに則るのが最も良いかと思っております。ダクト配管の素材については焼肉屋さんの配管のような太い直管を使い、天井裏の横引きや縦貫通の空間をたっぷり取るか露出させます。不要な曲がりが発生せず、最も高い効率で各部屋に空気を配る事が出来るように致します。勿論材質も各種のメンテナンス方法に耐えられる強度のある素材の物を使います。間取りを考える時点で、同時にどういう配管ルートにするかを考慮しておく必要があります。

日本で普通に流通しているものと比べて初期費用は100万円以上高価になるかと思いますが、建物を50年単位で配管を持たせようと思うと、それがトータルコストで最も安くなる施工になります。
お風呂の換気扇を室内循環型にするか、若しくは洗面台の第3種換気の排気を利用しようと考えております。貴社は全熱交換換気を採用されたりすると思いますが、ダーティーゾーンの換気計画はどのように考えておりますか?
第一種換気でも第三種換気でも、ダーティーゾーンから排気するという考え方はあまり変わりません。
ただ、お風呂に関して言えば、冬場にその熱量と水分を捨ててしまうのは非常に勿体ないと考えております。逆に、夏にそれだけの熱と湿気が家の中にある状況もあまり好ましくありません。
第一種熱交換換気を採用する場合は全熱交換式の物にして、夏はさっさとお湯を捨てる。冬は少なくとも冷めるまではお湯を捨てないという生活の仕方をお勧めします。
第三種換気を採用する場合は、内気循環型ファンと通常の排気専用ファンの両方を浴室に取り付けるという方法を採用し、夏は排気ファンだけを動かしっぱなし。冬は内気循環ファンだけを動かしっぱなしという生活をお勧めしております。
内気循環をする場合、代わりの排気をどうするか考えないと家の中全体で空気がよどんでしまう可能性もありますので、注意が必要です。
家全体の換気のつじつまが合っていないとどこかにひずみが出ますので気を付けてください。
気密性能が高い住宅のレンジフードの選び方についてどのような基準をお持ちですか?ちなみに第3種換気、C値1.0以下を目指す予定です。よろしくお願いします。
選択肢は大きく分けて二つあります。同時吸排気型の換気扇を選ぶか、シャッター付きの排気専用ファンに差圧式の給気口を設置するかです。
キッチンのレンジフードは弱で運転しても、その他の全ての換気扇を足した風量よりも沢山空気を動かす機種が多く、計画換気に大きな影響を及ぼします。
同時給排でも差圧式給気口でも、効果的に空気をショートサーキットさせる事が目的です。語弊を恐れずに言えば、家全体の暖かさ涼しさを確保するためにキッチンに立つ人は暑さ寒さを我慢するという考え方です。
どちらでも大丈夫なのですが、第三種換気で、小屋裏エアコンと小屋裏給気口があり、キッチンが1階についている場合、差圧式の給気口を設ける事で冷気の降り方をコントロールすることが可能になります。
文字だけではとても言い表せませんが、無難に行くなら同時給排、目的を持って攻めた換気空調を行うなら差圧式も有りかと思います。
また、例外的に殆どキッチンを使わない人に限り、内部循環式の換気扇を使うという選択肢もあります。
地域条件によると思いますが、第1種換気による湿度のコントロールは快適性を考えた上で、必要なものでしょうか?3種換気でも季節ごとで他で上手く湿度を調整することはできますか?

第一種熱交換換気は必要とは考えておりません。

もちろん、あればより上質な湿度環境を作り出せることは言うまでもありません。

ただ、夏に3種換気の限界が26℃60%だとすると、全熱交換では26度50%くらいまで除湿が出来る感じです。

冬に3種換気+加湿器で22℃35%くらいの環境だとすると、全熱交換では22℃50%近くまで加湿できる感じです。

冬の加湿は加湿器の量や部屋干しの量を調整することで3種換気でも上げていく事は出来ますが、夏の除湿は全熱交換でしか実現できない環境があります。

そこに予算を掛ける価値を見出せるのであれば、1種換気+全熱交換は有効なものになります。

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