Q & Aよくある質問
よくいただくご質問をまとめました
日射取得、遮蔽について
- 日射遮蔽をするのに後付けできる商品はありますでしょうか?特に、西側の窓が小さいですがありますので日射遮蔽をしたいです。
- リクシルのスタイルシェードやYKKのアウターシェードは…
リクシルのスタイルシェードやYKKのアウターシェードは後付けできますしコスパも高いです。より、取り付けコストを抑えるという点では、フック+すだれが最も良いです。
日射遮蔽部材を布や植物にすると、一生モノという訳には行きませんので、定期的な交換はどうしても発生すると思ってください。
西側の窓は小さければそのまま直射日光を入れてしまってもさほど問題が無い事もありますので、縦50cm横50cm程度の窓でしたら遮蔽部材を付けないという選択肢も有りです。
- YKKのアウターシェードを選ぶ際、黒など濃い色は日射熱のカット率が高いですがその分熱も吸収しガラスにも多く熱が伝わってしまうのかなと気になります。色は選ぶ際、日射熱だけ見れば良いのでしょうか?
- 基本的には日射熱のカット率だけ見て頂ければ大丈夫です。
シェードも窓に対して垂直に下ろす例と斜めに下ろす例がありますが、斜めに下ろしたほうがより遮蔽率が高くなります。
しかし斜めに下ろすと太陽が東西に移動した際、脇から日射が入ってくることもありますので、10時~14時は斜め、それ以外は垂直など、切り替えるとより効果は高くなりますが、些末な事ですので面倒であれば下ろしっぱなし、斜めにしっぱなしで大丈夫です。
色による違いは大体80%~90%の間の日射遮蔽率の間だと思いますが、そこまで目くじらを立てずとも、シェードがあること自体が大事ですので、お好みの色で選んでもらっても良いです。
- 夏は完璧な日射遮蔽が必須と言われていますが、完璧というのはどのような状態を指すのでしょうか?
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私なりに完璧の定義を再考してみましたが、一日の中での瞬間的な窓からの直射光による取得熱が100W以下。という所かなと思います。強いて言えば3が近いでしょうか。光が当たろうが当たるまいが、最終的には冷暖房負荷で考えますので、数値に置き換えて考えます。例えば西側の面は瞬間的に600W/㎡程度の日射熱が降り注ぎます。横1.65m×縦1.1mで日射取得率が50%の窓が1つあった場合、600W/㎡×1.5m×1.0m×50%=450Wとなります。Q値2.0(UA値0.56程度)×100㎡(30坪)×10℃(夏の温度差)=2000Wというのが家全体の熱取得になりますが、そこに450Wがプラスされて2450Wが合計熱負荷になるという計算です。家全体ではそんなに影響がない様に思えるかもしれませんが、窓のついている部屋だけは極端に暑くなってしまいます。上記の窓にすだれやスクリーンを付けると約8割、日射取得が減りますので450×0.2=90W程度となります。ざっくりのイメージですが、それが完璧な日射取得だと思います。大きな窓+遮蔽部材でもいいですし、窓を小さくするでも大丈夫です。100W÷600W/㎡÷50%=0.33㎡ですので、縦0.5m×横0.3m=0.15㎡程度の窓2つであれば日射遮蔽が無くても直射光による熱取得を100W以下に抑えられます。
冷暖房負荷は「数字」です。性能の高い家を求めるのであれば、パッシブデザインの型だけを覚えている人ではなく、数字を出せる人を探さないと難しいと思います。