日本と世界の住宅

子を育てるための巣としての家を考える

住まいとは何かという議論は、学生さんや建築家の方がよく好むテーマです。

色々な解釈がありますが、今日は「子を育てる」という観点から住まいを考えてみたいと思います。

ツバメが我が家にも来てくれましたので、こんなテーマにしてみました。単純ですね。

「子を育てるための巣」ってどんなもの?

本来、生き物が巣を作る理由の一つに、外敵や命を脅かすような外部要因からその生き物を守る為というものがあります。

成体としての個体は勿論、未熟な個体(子供)は尚更守らなくてはならず、その為生き物は、いかに安全な巣を作るのかという事を一生懸命に考えてきました。

ツバメであれば、軒先の、雨が当たらず、蛇などの外敵も来ず、カラスなどに襲われる心配のない所に巣を掛けます。

そうして子供を育てるのですが、殆どの生き物は、大人になった子供を巣に留めておくことはしません。

ある程度力が付いたら、あえて巣から追い出し、「一人で生きる」事を強いるのです。

実際に、そうでないと生存競争を勝ち抜くことは出来ませんし、更なる子孫の繁栄を望めないからです。

本来、子を育てるための巣とは、「子供が大人になる期間、その子供を守ってあげられる」というのが条件だったわけですね。

子どもが家にいるのはあと何年?

今の人間の住まいは、子供にとってはとても安全で、快適。途中で外敵に襲われて命を落とすような事はほぼありません。

その為、居心地の良い家を出たくないと考える子供が沢山出現し、引きこもりなどの問題を抱えております。

つまり、自然の摂理に従って子供部屋を定義づけるのであれば、大人になるまではしっかり守ってあげる事。

大人になったら自立を促すような作りになっている事、この2つが求められているわけですね。

命を落とす事がほぼ無い今では、広さ、内装、コンセントの数、テレビは?ネットは?友達は?など様々な事を想定して、

ウエイトは自立を促す事に重きを置いて作られるのが本来の子供部屋でなくてはいけないと思います。

そして、そもそも子供部屋が大切になってくる期間は、建物の寿命のうち、1割程度でしかありません。

子供部屋の為に寝室の大きさを減らすなどをすると、長い間、後悔することになりかねません。

家を作る際は、なるべく長期的な目線で。いつも心がけて設計をしております。

 

さて、今回は子育てと住まいのお話しでしたが、

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森 亨介(こうすけ)

国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。 生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。 凰建設株式会社専務取締役 一般社団法人ミライの住宅代表理事 一般社団法人パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー

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