日本と世界の住宅

家を安く建てる方法

家を建てる時に、やっぱり気になるのが

「どのくらいお金が掛かるのか」という事です。

住宅の平均価格と激安住宅の価格差とは?

ネットで検索すると500万円台から金額を打ちだしているところがあります。

ところが、国土交通省が出している、

岐阜県の2018年1月の持ち家住宅の平均価格は2392万円となっております。

建築会社のウェブサイトには500万円からと打ち出す会社があるのに、

実態の平均は2392万円。その差は実に1400万円近くになります。

さて、その価格差はいったいどのようなところから来るのでしょうか。

500万円で家は建つのか?

色々な理由がありますが、その一つには、

本当に500万円では家が建たないという事です。

住宅の本体価格を明示する際、厳密なルールはなく、

どの項目を含めなければならないのかという決まりはありません。

なので、カーテン、照明、住宅設備、ライフライン(電気水道ガス)

の接続をはじめ、酷いと基礎ですら本体価格に入っておりません。

500万円の段階では、家の形をした箱があるだけで、

実際住める状態では無いという事ですね。イメージするなら、

立派なテントや段ボールハウスが500万円で買えるという事です。

そこから住めるようになるまでに、

1000万円以上の金額がかかるわけですね。

大量生産がコストダウンのカギ

別の理由が「標準化」です。

住宅に限らず、世の中にある全ての製品は

標準化して大量生産することでコストダウンをすることが可能です。

100円均一のお店で売っている何でもない木工クラフト製品も、

同じものを木工職人さんに作ってもらおうと思うと3万円程かかります。

スーツも2着目1000円というお店がありますが、

オーダーメイド専門店になりますと、何着頼んでも

オーダーメイドで一品一品違うものを頼む限り

1000円で作ってくれる事はありません。

作る住宅を標準化しつくしてしまえば、金額が下がるのですね。

標準化が如何に楽かという事を簡単に体験する事が出来ます

ティッシュ(紙でもいいです)を5枚用意してください。

①10cm×10cmに切ったティッシュを5枚作る。

②10cm×10cmに切ったティッシュを1枚、

12cm×13cmに切ったティッシュを1枚、

15cm×11cmに切ったティッシュを1枚、

9cm×14cmに切ったティッシュを1枚、

8cm×8cmに切ったティッシュを1枚作る。

①と②を作る時間を比べてみてください。その時間の比が金額の比になります。

②は恐らく、①に比べ5倍くらいの制作時間がかかりませんでしたでしょうか。

①は5枚重ねてまとめて切れば終わりですよね。

でも②は、それぞれのティッシュを個別に作らなくてはなりません。

また、②を作るときに間違えたりはしませんでしたでしょうか。

標準化していないという事はミスも多くなるという事です。

なので、500万円はとても無理だとしても、少しでも安く仕上げようと思うと、

なるべく標準化して家を作っていくという事です。

引き算でこだわりを引き立たせる

柱の配置を一定間隔に保つとか、窓の高さを揃えるとか、

家の中で使う素材の数を絞るとか、

注文住宅においても、出来ることは沢山あります。

しかも、間隔や高さなどの数字をなるべく揃えて、

家の中にある素材や色の数を絞れば絞るほど、

デザイン的にも良いものになります。デザインの教科書にも

「デザインは足し算ではなく引き算です」と書いてあります。

打ち出し価格の安い建物を選んだ人が良く言うのが

「オプションがなんでこんなに高いのかが分からない」です。

ティッシュの例でいえば、10cm角×5枚のもので貫き通して

初めて500万円なのに、1枚だけ9cm角にしてほしいと言えば、

面積は少なくなっているにもかかわらず制作時間が倍になるうえに、

捨てるティッシュの量が増えるので高くなるという事です。

正方形の形で初めて500万円、どこかに出っ張りがあるだけで+数十万円、

壁の位置を10cm変えるだけで+数十万円、となるのはそういう理由です。

凰建設は最初から注文住宅なので、500万円で家づくりをする会社と比べれば

特殊対応への金額差は少ないですが、

それでも標準化する事でのコストダウンは少なからずあります。

是非標準化を上手く取り入れて、コストパフォーマンスの良い住宅を手に入れてくださいませ。

ママ
安くてシンプルな服にブランドの小物を合わせると、コスパ良くおしゃれに見えるっていうのと似てるかしら?
全部にお金を掛けなくても、デザインの良いお家ができそうだね!
おっぴー

 

 

さて、今回は標準化とコストダウンのお話しでしたが、

家づくりにはまだまだたくさんの落とし穴があります。

家づくり失敗したなぁと思う人を一人でも減らせたらと思い、

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【実録】建築会社と担当者選びを失敗した理由


 

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森 亨介(こうすけ)

国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。 生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。 凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表理事 一般社団法人パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー

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