パッシブデザインで叶える岐阜の快適な住まいとは?失敗しない新築の考え方

こんにちは。凰建設代表取締役の森です。

岐阜は、夏は蒸し暑く、冬は比較的温暖ではありますが冷え込みは厳しい気候です。

そうした気候の中でも、できるだけ機械に頼らず自然の力で心地よく暮らせる住まい
その考え方の中心にあるのがパッシブデザインです。

しかし、実際には「土地の気候に合わせた設計や工法をよく考えないと、せっかくの新築が暮らしにくい家になってしまう」というリスクがあるのです。

これから岐阜で家づくりを考えている方は、ぜひ参考にしてください。

パッシブデザインの考え方

パッシブデザインとは、太陽の光や熱、そして風といった自然の力をうまく取り入れて、できるだけ冷房や暖房に頼らずに快適に過ごせるよう工夫する設計の手法です。

自然の力を味方につけることで、光熱費を抑えながら心地よい暮らしを実現できるのがパッシブデザインの魅力です。

パッシブデザインの基本要素

パッシブデザインでは、高い断熱性能のほかに以下4つの要素を取り入れて設計します。

  1. 夏の日射遮蔽
  2. 冬の日射取得
  3. 窓の設計と通風
  4. パッシブ換気

夏の日射遮蔽

夏の快適性を高めるために欠かせないのが「日射遮蔽(にっしゃしゃへい)」です。

高性能な住宅でも、日射を遮る工夫をしないと夏はどうしても暑くなってしまいます。

そのため、屋根の軒を長めに出したり、外付けの遮蔽装置を取り入れたりして、夏の高い位置から差し込む強い日差しをしっかりと遮る工夫が必要です。

また、高気密高断熱で日射を最大限活かす家では、真夏ではなく10~11月ごろに「日射による暑さ」に悩まされます。この時期になると、太陽高度が下がってきており、軒では遮れない日射が室内に差し込むようになります。

一方で、この時期の日射を遮ろうとすると春先の肌寒い時期の日射も遮ってしまい、アンバランスです。そのため、南側には可動式の外付けスクリーンや取外しのできるすだれを取り入れると、年間を通じて快適に過ごせるバランスの良い家になります。

冬の日射取得

パッシブデザインの家では、冬に南側の窓から太陽の光を取り入れて室内をあたためます。

上手にパッシブデザインを取り入れた高気密高断熱の家では、上手く生活をすれば12月中旬頃まで暖房を使わなくても室内が暖かいという暮らしができます。

年間を通して省エネで快適に暮らすためには、冬の暖房負荷(暖房の必要度)をできるだけ下げながら、夏季の日射遮蔽をどうコントロールするかが課題になります。

窓の設計と通風

窓の設計はパッシブデザインの中でも必須のポイントです。南面に大きな窓を設ければ、冬の太陽の光をたっぷり取り入れられます。

また、窓は日射取得だけでなく「通風」にも役立ちます。家の中と外の温度差によって自然に空気が動き、風が通り抜ける仕組みをつくれば、設備に頼らず快適さを保つことができます。

窓の設計は、温熱環境のみに関わらず、庭との繋がりや景色を楽しむピクチャーウィンドウとしての役割も持ち、暮らしと密接に関わるため、打ち合わせの際にライフスタイルをきちんと共有しておくことが大切です。

パッシブ換気

「パッシブ換気」とは機械に頼らず、家の中と外の温度差から生まれる自然な空気の流れを使って換気する方法です。高気密高断熱でパッシブ設計がされた家では、冬に太陽の光で室内が暖まると、温度差で家の中と外との間に小さな圧力差がうまれ、空気を動かします。

この仕組みにより、設備を使わなくても新しい空気が入ってくるので、とても省エネで心地よい暮らしにつながります。

パッシブ換気は、自然の力を味方につけて快適に暮らすための知恵のひとつといえます。

住宅のデザイン性とパッシブ設計の両立

住宅のデザイン性とパッシブ設計の両立は、家づくりの課題になるケースもあります。

パッシブデザインとは、冬は太陽の光をたっぷり取り入れ、夏はしっかり遮る工夫をして、自然の力で快適に暮らす仕組みです。ただし、南面に大きな窓を設けるなどの工夫が必要で、その結果、南側の外観がのっぺりとしたデザインになりがちです。

一方で、凸凹を活かしたり、開口部の配置を工夫したりすることで、デザインと機能をバランスよく取り入れられます。

日射の取り込み方や日差しの遮り方は、土地の条件によって大きく変わりますし、風向きにも地域特性があるものです。

たとえば、冬の10時から2時の光をしっかり取り込めるかどうかで暖房の効き方が変わり、逆に遮蔽を怠ると夏は高性能住宅でも暑さに悩まされます。

そのため、土地の条件や好みの外観も考慮したうえで、地域の気候や日射条件を上手に取り入れたパッシブ設計ができる建築会社に依頼するのがおすすめです。

まとめ

今回は「パッシブデザイン」について、基本的な考え方や岐阜地域との相性などをご紹介しました。

岐阜のように寒暖差が大きい地域では、自然の力を上手に活かす「パッシブデザイン」の家づくりがとても効果的です。

夏は強い日差しを遮り、冬は太陽の光を取り入れることで、機械にばかり頼りすぎず、自然のエネルギーを上手に取り入れて快適に暮らすことができます。

最後に

今回は「パッシブデザイン」について紹介をしてきましたが、

家づくりにおいてまだまだ知っておきたいポイントがあります。

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この記事を書いた人

代表取締役

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー