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いくら断熱が厚くてもダメな事もある

温熱と住宅性能

凰建設の森です。

最近メルマガの内容が
固すぎないですかという指摘が。

いや、すみません。

タスクフォース
在り方検討会
世界のオーバーシュートデー
IPCCのAR6発表

などなど、地球環境と
省エネと建築物にまつわる
イベントが今は多すぎて、
情報発信が偏ってたかも。

少し、話題を変えたいですね。

という事で、本日はもっと気楽に
家づくりの入り口付近の話。

ちなみに地球環境の話などは、
家づくりの入り口よりもずっと
手前の話です。

こういう背景を抑えておかないと、
そもそも入口のドアを間違えます。
お気を付けください。

断熱材、どのくらい入れたらいいの?

に関係する話になっては来るのですが
あなたが欲しいのは、

①断熱材が分厚い家
②UA値が低い家
③暖冷房負荷の低い家
④快適で光熱費の安い家

どれでしょうか。
どれでも不正解ではありませんが、
①~③は、④にたどり着くための
手法であり途中経過になります。

①~③はおおむね④のメリットを
最大化するのに寄与する要素ですが
それだけでは終わらないのが家づくり。

断熱材を薄くした方が快適で
光熱費が下がるケースもあります。
UA値を悪くした方が光熱費が
下がるケースもあります。
冷暖房負荷が増えたほうが
光熱費の下がるケースもあります。

具体例を挙げてみますと、
分厚すぎる基礎土間断熱は、
年間のトータル負荷を増大させる。

南の窓を削ってUA値を下げても
室温や光熱費は悪化する。

多くの熱交換換気は暖冷房負荷を
軽減させるが光熱費は上がる。

などなどですね。

性能を追い求めていくと、
どうしてもUA値の低さを求めたり
断熱材の厚みを追い求めたり
してしまいがちですが、
何事も最適なバランスがあります。

敷地条件や設計能力、
シミュレート能力もすごく大事。

今まで、ちょこちょこと、
パッシブハウスを建てたいんです
というプロの方のお話を聞いてきました。

すごく主観的に、私の経験だけで
物を言うと、パッシブハウスを建てたいと
言って描いてこられた図面の内、
あ、これなら大丈夫な気がする
と言えるものは大体2割くらい。

半分以上は一目見ただけでダメ。
3割弱が断熱仕様の強化でなんとかなりそう。
ほぼ合格ですねと言えるのが残り。

パッシブハウス=高断熱の家
と認識している人だとまず難しい。
パッシブハウスのゴールは、
人が地球の資源を極力使わずに
生きていける家です。

①~④のさらに先
⑤持続可能な社会を作れる家
がゴールになります。

断熱構成の設計、窓の選定、
平面計画、立面計画、
全てが地球環境の為に良いかを
要素に入れつつ設計をしなくては
認定はおりません。

料理も同じかと思います。

おいしい料理というだけの条件で
作ればよい料理の時と、

おいしくて安く済む料理という
条件だと、難易度はちょっと上がる。

おいしくて安くて栄養バランスが良い
という条件だと更に難しい。

おいしくて安くて栄養バランスが良くて
旬の食材を使って地域の経済が回って
持続可能な社会に貢献できる料理。

みたいな感じになると色んなことに
精通していないと献立なんか考えられない。

パッシブハウスと普通の家の違いは
目指すゴールと、その為に自らに課した
設計で考慮すべき要素数の違い。

どれだけ無駄を削ぎ落した最適な家を
作ることが出来るかというのが
問われるんですね。

だから、断熱がいくら分厚くても、
ダメな場合もあるんです。

色々、お気を付けくださいませ。

あれ、やっぱり固い話題でした?

#温熱は物理 #快適は設計でつくる #設備より建築

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー