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値引き交渉は得をする?

住宅会社選びと業界構造

凰建設の森です。

年の瀬ですね。
年末は集金入金も多い。
緊急の工事もあったりする。

平穏に年始を迎えたいですが
なかなかに険しい道です。

弊社、新築の他にも、
地域の家のちょこちょこした
修繕やリフォームを
行っております。

残念ながらトラブルが
発生する事もあります。

工事の相談

見積作成と提示

施工

請求書をお渡し

ここまでは特に問題なし。
しかし、工事が終わって
請求書を渡し、後は
ご入金という段階で
「高い、値引け」
と言われる事もある。

本日、そんな話が2件。
こういう話をされるのは
だいたい70代以上の男性。

緊急修繕であっても、
急ぎで見積を作って
了解を貰ってから工事を
するようにしていますが、
それでも請求書を渡した
後に値引きを要求する。

この3年で様々なものの
コストが上がっております。

請求書を貰ってから、
昔の工事の金額と比べると
3割くらい上がってるじゃないか
ぼったくりやがって、、、

ってなるのでしょうか。
高い高いというから、
どのくらい引いてほしいんですか?
と一応聞いてみたら、
本当は3割引いてほしい。
でも無理を言ってるのは
分かっているから2割でいい。

と仰る。そうでしょうね。
昔と比べて3割程高く
なってるからその分
引いてほしいんですよね。

工事に不具合があったとか、
何か理由があるのであれば
言われるのは分からないでもない。

けど、そうじゃないんです。
特に不都合もなく工事は
終わったんだけど、値引きを
してほしいと仰られる。

知り合いに建築関係の人が
いるから聞いてみたけど、
やっぱりお前の所は高いじゃないか。

というのが常套文句です。
これは昭和の時代からずっと
使われてきた手段になります。

住宅業界というのは、基本的に
他社の事を悪く言うのがあんまり
タブーじゃない業界です。

住宅展示場に行った事がある人なら
他社を下げる営業トークを
聞いたことがあるだろうし、
自分以外の建築会社の事を
悪く言って自分を上げ、
受注を取るというのは普通の事。

だから殆どのケースにおいて、
知り合いの建築関係者に相談を
すると、高いとか良くないとか、
悪く言われるんですね。

後出しなら何とでも言えます。
コロンブスの卵と一緒。

ごめんなさい、今の段階において
減額要求は受け入れられません。
とお伝えをさせていただきました。

すると、近所にお前の所は高いと
言いふらすからなと仰る。
これも常套文句ですね。

地域工務店は人気商売です。
悪評が立つことはよろしくない。

じゃあ、値引きを受け入れるか?
となると、そうはならない。

もし、値引きを受け入れると、
そういう人は、俺は値引きさせた。
という事を言いふらし始めます。

すると、弊社の出す見積の
信頼性ががくっと下がるんです。

値引きできる余裕があるんじゃん。
あの人で出来たんだから
私でもやってよ。
って思いますよね。

だから、今回のケースだと、
絶対に値引きなんてしない。

地域に対しての信頼性はとても大事。
じゃあ、そのお客様と1:1の関係で
値引き交渉をするというのは、
いかがなものなのでしょうか?

基本的に値引きを言ってくる
お客様とは縁を切ります。

でも、縁を切らない会社だって
勿論沢山あります。

そういう会社が値引きを言う
お客さんに対してどうするか
というと、簡単な事です。

最初から高く見積もっておけばいい。
合い見積もりを取るのであれば、
見積項目に無い部分で手抜きをすればいい。

ええ、養生しないの?とか
終わった後の掃除はこんな程度?とか
下地のグレードを下げるとか
見習いの職人さんを派遣するとか
やり方なんて沢山あります。

建築工事というのは、金額も大きく
職種は多岐にわたり、一般の施主では
とうてい分からないことだらけ。

だから値引きをしてもらっても
本当に得をしているのか、
粗悪品を掴まされているのか
なんてなかなか分からないです。

最終的には依頼先を信じるしかない。
第三者機関の検査を入れたって、
100%見つけ切るのは難しい。

だから、値引き交渉を
建築会社にするのは、
あまり得策とは言えません。

値引き?いいですよー!
って言う相手先だと、
あれ、ぼったくるつもりだった?
と思ってしまいますし。

じゃあ、完成後に値引きを言うのは
品質も確保出来てて金額も下がって
最高じゃない。って思う人もいる。
冒頭の事例ですね。

でも、それをやって成功したら、
次回からはぼったくり価格で
見積が出てきますよね。

失敗しても、あなたは後出しジャンケンで
何かを言い出す人だという認識が
建築会社に残ってしまいます。

価格を下げる努力をしてはいけない
という訳ではありません。
物を変えたり施工を変えたりすれば
価格は下がりますし、それは正当な
コストダウンの努力だと思う。

しかし、何も買えないのに値段だけ
下げるという事を言いだす住まい手と
受け入れる作り手の組み合わせというのは
狐とタヌキの化かし合い。

そして多くの場合、建築会社は、
○○さんには敵いませんねぇ~
とか言いながらちゃっかり儲けてる。
なかなか施主さん側が得をして
終わるという事はありません。

もし、お施主さんが得をして
終わった場合、その会社は、
損失を補填するために、
それ以降のお施主さんに対して
値上げをしなければならない。

そうやって、定価があって無いような
値段の仕組みが住宅業界に出来上がった。

コストダウンの努力はすべきですが、
筋の通らない事はやらない方が良い。

今のあなたが得をしたとしても、
あなたの後に続く顧客は損をするし
未来のあなたも損をする事になるから。

どうぞお気をつけて。

#本質的な家づくり #未来コストを考える

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー