凰建設の森です。

ちょっとお知らせするのも
どうしようか迷ったニュースが。
↓     ↓
%url1%{https://www.nikkei.com/article/DGXMZO53603620Q9A221C1CC1000/}

このニュースの元ネタになる
国土交通省発表資料はこちら
↓     ↓
%url2%{https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001321032.pdf}

これなんですけどね。
もうこの会社さんに関しては
どんな事が発表されても
「あー、やっぱりね」
以外の感想が出てきません。

腹立たしいというのもありますが、
これは、建築業界で「安いもの」
に共通するリスクですので、
そういうのを求めるオーナー、
そういうのを売る建築会社、
そういうのを見過ごす行政、
全部に責任があるかと思います。

いい物を作ろうというのではなく
売れるもの、売りやすい物を作る。

会社の姿勢がそっち寄りですと、
どうしてもこうなってしまいます。

建築業界は定期的に不祥事を起こす。
ずっと言い続けていますが、
未だにあまり改善されていません。

家づくりを失敗したと思わないために
自分で建築会社を見る目を養うしか
ないんじゃないかと思います。

さて、本日は断熱の話。

よく、天秤にかけられるのが、
十分な高性能住宅の場合、
窓と壁の断熱、どちらを優先するか
という事です。

前提は、窓も壁も十分に高性能。
壁のU値が0.2を切るくらい。
(高性能グラスウール200mm)
(ネオマフォーム100mm)
窓のU値が1.0を切るくらい。
(APW430やエルスターX)

それ以上の話だと思ってください。

この辺まで性能を高めますと、
オーバーヒートの問題が出る事も。

例えばこちら
↓     ↓
%url3%{http://www.ohtori.net/wp/wp-content/uploads/2019/12/7edcd416c2641b67689e3f57482d6d90.png}

あえて注釈を入れますが、
12月の青森県での話です。

冬の南側の窓からは、地域にも
よりますが、日平均で
30W/㎡~150W/㎡のエネルギーが
入ってきます。

静岡県沿岸部なんかですと、
南に10㎡程度の窓が付いていれば
平均1500Wの熱量に。
100㎡でQ値1.0の建物だと、
室内は何もせずとも外気温+15℃。
浜松の1月の平均気温が6℃なので
1月の平均室温は21℃になります。

はい、無暖房ハウスの出来上がり。

理屈の上ではそんな感じですが、
平均で1500Wの熱量も、
実際は10時~14時の間に集中して
熱が入ってきます。
4時間で一日分を取得し、残りの
20時間はゼロです。

という事は、4時間の間に6000Wの
エネルギーが入り、後はゼロ。

さっきのシミュレーションの家は
14時くらいの室温が35℃超え。

1月の浜松でですよ。

こうなってくると、
「暑すぎる」→「窓を開けよう」
となり、せっかくの日照エネルギーも
勿体ない事になってしまいます。

また、窓が多いという事は、
夜間の冷却量も増えるという事。

同じだけ高性能な家があった場合、
窓の大きい建物の方が
昼夜の寒暖差は大きくなります。

南の窓を大きくするとトータルの
熱収支はプラス方向に働きます。

しかし、やり過ぎると窓開けという
勿体ない行動がお施主さんに
顕現し始めます。

そうならないように、
家の中に蓄熱体を設けるなど、
様々な工夫があります。

という事で、十分に高性能な
家の場合は、窓は付けすぎという
事が発生する場合もあります。

お住まいになる予定の地域、
敷地が期待できる日射量、
家の性能、それらを全部考慮し、
南側の窓の大きさを決めるといい。

過ぎたるは、及ばざるがごとし。
ですからね。

ただ、厳密に言えば勿体ない話
なのですが、住まい手さんからは
「うちは冬も窓を開けないと暑くて」
みたいに自慢なのか困っているのか
よくわからないコメントを頂きます。

毎日のようにそんな状態になると
明らかに設計はやりすぎなのですが、
住まい手さんは全然嫌じゃない
感じなので、こちらも、まいっか
となってしまいます(反省)

パッシブハウスの認定を取る
建物は、まあまあの確率で
冬暑い問題が発生します。

同じ断熱性能の家を建てた場合、
ドイツは家全体の蓄熱量が多いし、
日射量も日本の大多数の都市より
少ないので温度変化もまろやか。

日本の場合は蓄熱量が少なく、
日射量も多い為、
昼夜の温度変化が結構大きい。

パッシブハウスレベルになると
トロンブ壁みたいなものが、
いよいよ生きてくるわけですね。

家具などで家の蓄熱性を
上げていきましょう。