凰建設の森です。

久々に配信ミスをやらかしました。
心配して連絡をいただきました皆様
すみません。

体調不良とかではありません。
大丈夫です。

毎年岐阜県内の建築専門学校や
建築学科のある学校に
非常勤講師として呼んでもらってます。

今年も講義が始まりました。
最初は岐阜県立国際たくみアカデミー。

大工さんや設備工さんを育てる学校。

私が教えるのは「エネルギー」という
分野の授業になります。

住宅の省エネを総合的に考えると
断熱気密は勿論最重要課題ですが、
それだけでは片手落ちです。

如何に性能の高い魔法瓶や
クーラーボックスを作っても、
そこに暖かい飲み物や
冷たい飲み物を入れなければ、
それはただの水筒や箱です。

高気密高断熱の家を作っても
全く冷暖房機器を入れずにいると
冬は寒いままですし、
夏は暑いままになります。
(勿論少しは違います)

喫茶店で飲むアイスコーヒーの氷は
1時間程度で溶け切りますが、
魔法瓶の氷は一日持ちます。

断熱性によって、必要になる
冷熱の量は全く違うのですね。

そこを考えて設備の選定まで行い
初めて本当の省エネになります。

魔法瓶に氷をぎっしり詰め込むと
本当に飲みたいものの量が
減ってしまいます。

同じように、過大な冷暖房機器を
選定してしまうと、勿体ない事が
沢山出てきてしまいます。

そこを教えるのも、私の受け持ち。

また、そもそもの前提として、
エネルギーに関する分野には、
非常に大きなお金(利権)が
関わっており、しばしば、
おかしな制度が出来上がったり、
間違った商品が普及したり、
そんなことが起こります。

そこを正していくのも大きな役割。

おかしな制度
例えば電力事情について。

なぜ深夜電力割引という物があるか
ご存知でしょうか?

日本は原発をずっと推進してきました。
原発は出力の調整が難しく、
運転中はほぼ一定の出力で
電気を起こし続けます。

しかし、一般的に電力消費のピークは
昼間にやってきます。
↓     ↓
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原発で多くの電力を賄おうとすると
夜に電気が余ることになります。

電気は基本的に貯めておくことは
できません。

繰り返します。基本的に
貯めておくことは出来ません。

電池があるじゃないかと言われます。

確かにあります。では、同じ電力量を
買おうと思った場合、コンセントから
やってくる電気と、電池から発生する
電気の、どちらがどのくらい割安か
考えてみたことは有りますでしょうか。

Panasonicのフラッグシップ乾電池
EVOLTAの単三型と
コンセントからやってくる普通の電気

電力量当たりの金額で比べると
約2380倍の価格になります。

電池で動くものと、コンセントに
挿して動くもの。同じ商品で
どちらもあるのであれば、断然
コンセントに挿して動くものが
割安になります。

また、多くの人が勘違いをしている
充電式の電池ですが、充電に
使った電力を全部持ち運べるわけでは
ありません。

商品にもよりますが、おおよそ
60%~70%が使える割合。
3割~4割はロスになります。

お小遣いをもらってすぐ使えば全額
使えるけど、貯金しようとすると、
4割減りますよ。

って言われたらすぐ使いません?
もしくは、すぐ使いたい人に、
割安で売ったりしません?

電池って、そんなもんです。
繰り返し言いますが、
電気は貯める事に向いてない。

話を戻します。
だから、余った夜間電力は、
割安にしてでも、売りたいわけです。

それで登場したのが深夜電力割引。

どうせ捨てる電気であるなら、
通常価格の半額で良いから買って?

という制度です。

余った深夜電力を有効活用といえば
聞こえはいいかもしれませんが、
そもそも余らせすぎるような
電力政策(原発推進)の方が問題。

合理的に考えるのであれば、
夜間の需要が賄える分だけ作れば
良かったのにという事です。

電力事情についてはそんな感じ。

では、最近よく取り沙汰されている
家庭用蓄電池についてはどうか。

これは、おかしな商品の普及に
あたります。

日本は蓄電技術においては世界でも
トップランナーの国になります。

人より優れた技術を持っているので、
やっぱりそれを使いたくなります。

だから、今の日本は蓄電推奨ムード。

でもですね、蓄電池は、今の日本の
社会構造の中では、殆ど意味がない。

例えば、太陽光が普及しすぎて
国全体の昼間の電力需要を大きく
上回る出力が出てしまった。

そんな状況になれば、余った電気を
効率は落ちるけど貯めておこうか
となるかもしれません。

しかし、今の日本においては
どれだけ快晴の日であっても、
国全体で電気が余るという事は
あり得ません。

圧倒的に需要の方が大きいので、
火力発電はいつも運転中です。
電気を買いたい人であふれています。

お小遣いを4割ロスで貯金するのと、
6割の価格で人に売るのでは、
どちらが得ですか?

ちなみに貯金の口座を作るために、100万~200万のお金がかかります。

それでも貯金(蓄電)したいですか?

今の日本で蓄電池を入れても
役に立つのは災害時だけです。

しかも、携帯のバッテリーなどを
想像するとイメージしやすいですが、
蓄電池の蓄電量は年々下がります。

いざ、蓄電池で生活をしようと思うと
あっという間に電池切れを起こす。

大体そんなもんです。

なぜ私が断言できるかというと、
この4年オフグリッドのモデルハウス
にて、電池の管理をずっとしてきたから。

では、蓄電池を入れましょうかという
結論になるのは、いつの事か。

まず電力需要の100%近くが
再生可能エネルギーで賄えるように
なってから。

そうなると余剰電力の売り先が
無くなってしまい。本当に電気が
余ります。

そのうえで余剰電力を、4割ロス
の蓄電がまだ一番有効活用だよね
というところまで、使い倒す。

例えば、電気をヒートポンプに入れて
熱を作ると、その効率は300%。
それをしっかり保温すれば、
エネルギーの100%以上を蓄えて
置くことが出来るようになります。

4割ロスの貯金と利子の付く貯金。
比べるまでもありませんよね。

そういう風に使い倒して、
なお、余る電力を
不本意だけど、効率悪いけど、
致し方なく、捨てるくらいなら
蓄電池に入れましょう。

それが蓄電池を導入する
一連の流れになります。

ちなみに電力需要の100%近くが
再生可能エネルギーで賄われる。

そんな日が来る可能性について
資源エネルギー庁のエネルギー白書では
↓     ↓
%url2%{https://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/2019pdf/}

そんなつもりは無いと
仰っております。

残念。という事は、
ここしばらくは蓄電池は
入れた人が損をするだけの箱ですね。