MAGAZINE なぜ性能性能とうるさいのか
凰建設の森です。
本日は建築士の定期講習。
3年に一回更新をするのですが、
いつも、あっという間に感じます。
法令の変わったところを
中心に学びますが、
やっぱり昔よりも省エネとか
耐震とか、そういう所が
重視されています。
さて、家づくりには重要視したい
色んな要素があります。
使い勝手、デザイン性、性能など。
このメルマガでは専ら性能の事を
取り上げる事が多いです。
なぜこんなにも性能にこだわるのか。
それは、後悔してほしくないから。
それともう一つ。
社会を豊かにしていきたいから。
建築会社を選んでいる段階だと
多くの人が「性能って大事なんだ」
と認識します。
しかし、打ち合わせが始まると、
必ずついて回るのがお金の問題。
そして、デザインや機能と違って
性能は目に見えません。
最初、高性能な仕様だった家が、
だんだん低性能になっていきます。
窓のグレードが下がり、断熱が
下がり、厚みも少なくなり、、
引き渡しはすっかり普通の家。
性能に掛けるはずだった予算は
キッチンに変わり、内装に変わり
家具などに変わっていきます。
お引渡しの際はお客様も満足。
夢が目に見える形で実現です。
しかし、住んでいくと感じます。
ちょっと、暑いし寒いし、
光熱費も思ったよりかかるね。と
もし、住んでみてそういう感想が
頭をよぎったとしたら、
それはもう手遅れだし後悔するしか
無いです。
暑い寒いを対策する工程は、
住宅建築の中でも割と最初の方。
そこまで戻ってやり直そうと思うと
1000万円以上かかってしまいます。
また、断熱基準は昔から上昇の一途。
10年前に弊社で建てた高性能な家は
当時としてはびっくりするほど暖かい。
だけど、今の新築と比べると、
割と普通の性能なんです。
今考えられる最高級の性能の物を
建てておいて、やっと20年後の
標準品くらいになります。
後でやり直そうと思ったときに、
耐震や断熱はものすごいお金がかかる。
今の時代の周りのレベルに合わせて
家を建てると、10年後には
確実に時代遅れになる。
設備は仕方ないです。
キッチンや照明、トイレ、お風呂。
そんなのはいつ買ってもすぐに
時代遅れになります。
だけど、家の基本性能が時代遅れに
なってしまったら、色々きつい。
他の人が階段を上っている時に
自分だけ下りエスカレーターで
全力疾走しているようなもの。
どんどんジリ貧になっていきます。
今、世の中は完全に家余りの時代。
基本的にもう家を建ててほしくない。
建てるのであれば、50年後でも
通用する家だけを建ててほしい。
それが、国交省の思惑です。
ちょっと行き過ぎた住宅政策を
普通の先進国並みに修正したい。
普通の先進国並みってどういう事か。
↓ ↓
%url1%{https://www8.cao.go.jp/kourei/ishiki/h12_kiso/html/2-6.html}
※内閣府の住宅調査結果です。
海外の住宅事情との比較です。
詳しく読めば読むほど、
日本の住宅が悪いことが分かります。
・新しい家が多い
・一戸建ての比率が高い
・ずっと同じ家に住んでいる
・なのに満足度はとても低い
他の国に比べて最も新しい
家に住んでいるのにも関わらず
「家が古くて傷んでいる」
という不満が最も多い。
すごく矛盾したことを
日本人は言っているのです。
あらゆる面で、耐久性が低い
それが日本の家なんです。
寒くて結露するから痛むし、
ちょっとした揺れで痛むし、
放っておいても痛む一方だし、
日本の家はとっても非常識。
だから、日本で家を建てようと
している人の常識からすると
あり得ないくらい性能にお金を
掛けて、やっと普通の国並み。
というわけで、性能が大事だと
いつも言っているのですね。
ちゃんと100年快適に住める家を
作っておけば、内装や外装は
後からでも十分にきれいにできます。
素敵な家具や設備も、後から
買い足したってお金は変わらない。
「じゃあ、性能だけの家にして
やりたいことや内装は
我慢しろって事?」
勿論、住宅の性能さえ満足なレベルに
なれば、後は余ったお金を
どの様に使うかは自由です。
満足できる性能の住宅が
建てられないなら、家は建てるべきでは
ありません。
本来、戦後復興が終わり、住宅の
普及率が100%を超えた1970年代に
先進国並みの住宅を建てるように
政策や意識がシフトしていれば
そもそも、今の現役世代は家を
建てなくても済んでいたはずなんです。
既にある高耐久で優良な住宅を
買うか、借りるかして、内外装を
自分好みにするだけ。
もっと大きな家に住みたくなったり
小さな家に住みたくなったりしたら、
その家を売ったお金でまた新しく買う。
今の現役世代がぐっとこらえて、
社会に優良な住宅のストックを
普及させていかないと、
自分たちの子供たち世代がまた
高額な住宅ローンを抱えていく事に。
日本人はその繰り返しで、この50年、
500兆円ものお金をどぶに捨ててます。
↓ ↓
%url2%{http://www.ohtori.net/wp/wp-content/uploads/2019/11/890cbd0abf1f01eefd483409228d62bb.png}
あなたの老後の為に、そして
あなたの子供たちの為に。
きちんとした性能の住宅を
建ててほしいのです。