MAGAZINE シロアリ対策の本当の所
凰建設の森です。
怒涛の3連休×2が終わりました。
打ち合わせ記録のとりまとめだけで
結構大変。
今週末も打ち合わせが沢山あります。
見積もりをまとめねば、、、
昨日のメルマガ、神長さんの
ブログが面白かったみたいで、
思わぬ反響をいただきました。
モデルハウスは裏から見る。
意外と知られていないんですね。
覚えておくと役に立ちます。
さて、本日の話題はシロアリ対策。
勉強熱心な住まい手さんは、
ネットなどで沢山の情報に
触れておられると思います。
薬剤はどんな感じのがいいかとか、、
基礎断熱はやられるとか、、
多分、シロアリの事って、
勉強すればするほど何が正しいか
解らなくなるものの一つです。
そして、おそらく建築業界の
抱える闇の中でも濃いめの項目。
闇が濃い理由としては、
シロアリ防除が継続課金システム
になっていることが挙げられます。
一般的なシロアリ薬剤の有効期限は
大体5年です。5年ごとに、
薬剤を再塗布し続けるのが良いと
されてしまっているので、
脅せば脅すだけ儲かるという事に。
もう一つの理由としては、
建築のプロと、シロアリのプロで
防蟻に対するアプローチが
異なるという所にも問題が。
建築のプロは、家の形や基礎の形状
等の物理的な方法でシロアリ対策を
行うことが可能です。対して
シロアリ駆除業者さんが取れる
方法としては、薬剤処理だけです。
なのでどんなに防蟻の設計が下手で
条件の悪い家でも、薬剤の力で
シロアリをはねのけ、保証を
付けねばならないのが防蟻業者。
建築会社はもっと上流から
リスクの管理が出来るにも関わらず
シロアリ業者さんに対策を丸投げ。
建築はどんな項目でもそうですが、
設計の時にやる、形や素材としての
対策が最も効果的です。
最新で最高の防水施工を行うより
そもそも庇をしっかり伸ばして
壁に雨が当たらない方がリスクは
低く抑えられます。
最新の耐震部材を採用するよりも
上下の乗りが良くバランスの良い
間取りを考えたほうが耐震設計は
遥かに楽だし丈夫です。
最高の断熱材を使うよりも、
やたらと表面積が増える設計を
しない方が暖かい家になります。
血圧や血糖値を下げたいなら
どの薬が良いかを論じるよりも
食生活の改善と運動の方が
優先だし効果が高い。
シロアリも同じことです。
先に論ずるべきは薬剤の種類では
ありません。
あと、何が正しいのかわからない
という住まい手や、何ならプロも
居ますが、そうなってしまうのは
誰が発するどんな情報も一律に
受け止めてしまうからです。
多分、ネットで調べる情報を
元に分からないと言われますが、
その情報が正しいのか、
正しくないのか、判別する
プロセスを踏んでおられない。
例えば家づくりの匿名掲示板。
こちらでシロアリ対策は
何が良いとか悪いとか
言い合っている情報は非常に
真偽の程が怪しいです。
多分、こういう所の情報を
真に受ける人は居ないはずですが
たまに、そういう所に出てくる
陰謀論的なやつが大好きで
凄く信じてしまう人も居ます。
信じるのは自由ですが、
それ、誰も責任取れませんよね。
例えば、シロアリ防除の会社HP
比較的まとまって見やすいですが
基本的には自分の都合のいい事しか
書いてありません。
色んな資料やデータが載ってますが
細かく見てみると、恣意的な
物が載っていたりします。
学者さんのコラムが載ったり
しておりますが、それはあくまで
学者さん個人の感想の域を出ません。
あと、だいたい会社からお金を
貰ってその文章を書いてます。
例えば○○協会みたいなところのHP
この辺に来ると、少し公共性も
出てきますので、突拍子もない
事を書いたりはしなくなります。
例えば国のHP
国交省や農水省などが管轄省庁。
だけど、耐震や省エネと違い、
白蟻分野では管轄省庁はあまり
力を入れておりません。
じゃあ、何が一番信頼できる
情報源なのかというと、
またかと言われそうですが、
学会で発表された論文なんですね。
↓ ↓
%url1%{https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjeez/21/4/21_259/_pdf}
2010年と、少し古いように
思えるかもしれませんが、
学会賞を受賞した白蟻防除の論文。
専門家が書いた文章の中でも、
多くの別の専門家の目に晒され
そのうえで評価された情報です。
防蟻会社のHPとは精度や
正確さが全然違います。
見てみるに越したことはないですが
書いてあること少し羅列します。
重要だと思う順に書いてきます。
・白蟻の摂食行動は湿度70~80%で
ピークを迎える。
・イエシロアリが好きな木材の
含水率は70%~80%。
ヤマトシロアリが好きな木材の
含水率は150~160%。
(ちなみに普通の建築用木材は
含水率20%程度で出荷される)
・白蟻を25℃70%の空気環境で
水を与えずに飼育したところ
4日後には全滅した。
また、その空気に2日間置くと、
その後水分を与えても回復せず。
つまり、シロアリは乾燥状態に
とても弱いんですね。木材や
土中から水分の供給が無ければ
あっという間に死んでしまう。
木材や空気の乾燥が何より大事。
だから、断熱をしっかりして、
家の中や床下の空気、そして木材を
乾燥させるというのは、薬剤に
頼らない永続的なシロアリ対策に
なりえるわけですね。
雨漏りをさせないことも大事。
つまるところ、高性能な家を
真面目に作るというのは白蟻対策に
とても有効な訳なんです。
え?白蟻対策それだけでいいの?
勿論色々やるに越したことはない。
だけどこれ以上やっても無駄という
ライン以上にお金を掛ける事も
ないですよね。
あとでお金がかからず長持ちする
家づくりのためには、
ボトルネックを無くすことが
とても重要になってきます。
普通の建築会社だと5年おきに
白蟻対策をやらねばならない。
そこまでやっても30年以降は
保証が効かない。
白蟻って結構なボトルネックです。
お金を掛けるのは自由です。
予算に余裕があるのなら。
でも、そのお金があるのなら、
床や基礎の断熱材を厚くし
白蟻防除も考えてはどうでしょうか