MAGAZINE 人の閾値は指数で上下
凰建設の森です。
昨日、ある講演会に参加を。
建築の話とは関係ありません。
コカ・コーラ社の東京五輪部門の
おもてなし責任者をされておられる
薄井シンシアさんという方の話。
こんな本を上梓されておられます。
↓ ↓
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興味がおありでしたら
読んでみて下さい。
生きる事、日常を過ごすことに
一所懸命取り組まれていることが
すごくよく分かりました。
あと、キャリアアップという物に
対しての考え方もすごく共感。
将来働いてみたいなと考えている
お母さん世代に読んでほしい。
さて、本日の本題です。
タイトル、難しいですよね。
閾値(いきち・しきいち)
人が感じる事の出来る最小の刺激
という意味です。
閾値が低いという事は感覚が
鋭くなっているとも言えます。
お化け屋敷の中では、些細な
物音や風の流れなどにも
人は敏感に反応します。
閾値が低い状態です。
ジェットコースター乗車中は
多少大きな音が聞こえてきても
全く気にならない。
閾値が高い状態です。
日常生活でけがをするとすぐに
気が付きますよね。
でも、スポーツの試合中のケガは
試合が終わってからしか
気づかないことも多いです。
お酒好きな人は日本酒やワインの
味の良し悪しはよくわかります。
味に対する閾値が低い状態。
でも、あまり好きでない人は
高いお酒かどうかは分からない。
閾値が高い状態です。
何となく、閾値という概念は
分かっていただけましたでしょうか。
簡単に言えば、違いが分かるレベル
みたいなものですね。
高性能な家に住んだ人あるある
なのですが、最初の年はすごく快適。
でも、年数が経つにつれて、
寒くなってきた、暑くなってきた
なんだか不快に感じる事が
多くなってきた。
そういう感想をよく聞きます。
温湿度をモニターさせてもらうと
全く新築の時から変わっていない。
何が変わってきたかというと、
住んでいる人の閾値なんですね。
最初の年は快適に対する閾値は
とても高い状態です。
今までの家に比べればはるかにいい。
だから、多少の温度差があっても
前よりはすごく快適。となりがち。
しかし、2年目3年目と時間が
経つにつれて、室内の温度差に
だんだん敏感になってきます。
窓周りの1℃の違いとか、
1階と2階の1.5℃の違いとか、
そういうのがちゃんとわかる様に。
そうなってくると、大変です。
エアコンの設定を
お父さんは26℃に設定する。
お母さんすぐに気づいて27.5℃に。
やっぱりお父さんもすぐに気づく。
みたいなことが起こり始めます。
家族全員閾値が低くなってます。
家の環境に対しては全員Gackt並み。
大学進学で下宿を始めた子供たちが
余りの不快さにびっくりしたり
冬に古い旅館やホテルに泊まると
「早く家に帰りたいね」みたいな
会話が出てきてしまったりします。
温度もそうなんですが、音も厄介。
音の大きさの単位はdB(デシベル)
dB=20log10P/Po
というよくわからない数式で
表されます。
40dBで静かな住宅の音。
80dBで地下鉄の車内くらいの音。
40が80になるんだから2倍の音。
ではないんですね。上の式を
当てはめると、40が80になる為には
100倍の音が必要になってきます。
人間の感覚というのは、単純な
比例で上がって行くのではなく
大きな刺激に対しては鈍感に
小さな刺激に対しては敏感に
↓ ↓
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イメージ的にはこんな感じ?
だから、超うるさい環境を、
それなりに会話が出来る程度の防音は
比較的簡単ですが、
完全な無音室を作ろうと思うと
ものすごく大変な事になります。
耳のセンサーの精度が冴えるから。
学校の授業で音の科目の時には、
教室の音を順番に消していきます。
空調のファン、換気扇のファン、
プロジェクターのファン、
パソコンのファン。
静かだと思っていた教室ですが
たった数台のファンを止めただけで
人が感じる静寂感は全然違います。
逆に、うるさい環境も作ります。
ぎゃあぎゃあ騒いでもらいますが、
うるささを意識的に増すのは大変。
光の刺激も、味覚の刺激も、
人間全ての刺激は指数で上下。
だから、辛いもの好きの人が、倍の
辛さを感じるために入れる唐辛子は
辛い物が苦手な人が要れる量の
数倍必要になるわけですね。
これを家の室内環境にどう生かすか。
なかなか難しいのですが、
やらないとダメなんですよね。