凰建設の森です。

本日は各務原市での内覧会。

お申し込みをいただき
ご来場いただきました皆様
ありがとうございました。

10月とは思えない陽気でした。
窓の外の大半が
ブルーシートで覆われた状態で
お迎えを致しましたが、
それでも明るかったこと、
風が何となく通る事を
感じていただけたのではと
思っております。

今日の内覧会の家は、
非常にシンプルな換気空調。

温度差換気とか重力換気と
呼ばれることもある
パッシブ換気という方式です。

家の内外で温度差が出来ると、
空気の密度が変わります。

空気の密度が変わると、
空気の重さが変わります。

軽いものは上に上がり、
重い物が下に下がります。

それを対流と呼びます。

家の中の空気が軽くなり、
家の外の空気が思い状態ですと、
家の窓の高い位置から
空気が抜けて、低い位置から
空気が入ってくるように。

それをきちんと計算して、
換気に取り入れようとするのが
パッシブ換気ですね。

原理は簡単です。
冬に冷たい空気を下から入れ
すぐに温めます。

そうすると、空気は家の
高いところから抜けていく。

こんな感じの図、よく見ますよね。
↓     ↓
%url1%{http://www.ohtori.net/passive01.png}

言うは易し行うは難し。

例えば、建築会社に行って、
この空気の流れでどのくらいの
換気量が確保できるのですか?

と聞いてみて下さい。

ほぼ、答えられません。

北海道地域ですと、この空気の
流れがどのくらいの換気量になるか
導き出すための早見表があります。

これですね。
↓     ↓
%url2%{http://www.ohtori.net/%E3%83%91%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%96%E6%8F%9B%E6%B0%97%E8%A1%A8.jpg}

でも、本州ですとこの通りには
なかなか行きません。

だから、個別に計算せねば
なりません。

温度差による空気の移動量は
住宅実務者向けの教科書では
勉強する事は出来ません。

ちょっと高度過ぎる計算なので。

必要なのは設計者の知識。
勉強するのはこんな教科書。
↓     ↓
%url3%{https://www.bookoffonline.co.jp/old/0012891545?utm_source=google&utm_medium=organic&utm_content=shopping&utm_campaign=none&xadid=h_google00043&gclid=CjwKCAjw_uDsBRAMEiwAaFiHa-ynEizaqZBM7fO-jsQqn3gVOmPosAMYIgjHx3YTy8gwX76TjYP2dRoCKWQQAvD_BwE}

こんな金額で知識が得られます。

でも、大体の人はあまり勉強を
するのは好きではありません。

だからみんな敬遠します。

換気メーカーの商材も使わず
動力も使わず、高性能な家なら
どのみち生まれる温度差を使って
換気をしてしまいます。

圧倒的にお金がかかりません。
ランニングコストもかかりません。
だから、建築会社は
儲かりません。

得をするのは住まい手だけ。

だから輪を掛けてみんなやりません。

住まい手の為とみんな言います。

だけど勉強が必要なうえに
儲からないパッシブ換気は
やりたくないんですよね。

スポーツ選手は毎日の練習が仕事。
そして試合が給料日ですね。

私たち設計者も、普段の勉強が仕事
そして設計の時間が給料日
みたいなものです。

だから優秀な設計者さんほど
勉強の為に時間を割かれてます。

勿論、パッシブ換気が
万能というわけではありません。

細かく仕切った家や、
ボリュームの大きな家、
吹き抜けの無い家だと、
ほぼ機能しません。

そういう家は違うやり方が必要。

どんな商品でもどんな仕組みでも
合うか、合わないかです。

パッシブ換気を採用する理由。
割と大きな要素が本日のタイトル。

静かさです。

様々な換気空調システムが
世の中にありますが、
大抵のものは、熱源とファンが
併設されます。

暖かい空気は絶対に下に行かず
冷たい空気は絶対に上に行かない。

だからファンの力でそれに
逆らって空気を送ります。

エアコンの風量って、
400~800㎥/h程度。

だいたいキッチンの換気扇と
同じくらいの風を送ります。

という事は、キッチンの換気扇と
同じくらいの音が出ないと、
空気が家中に行き渡りません。

だから、うるさいです。

うるささというのは、個人の感覚で
一人ひとりの差は大きい。

だから、うるさく感じない人も居るし
うるさいと感じる人も居ます。

だけど、家のブレーカーを落として
家中の全てのファンを止めてみて下さい。

トイレやキッチンの換気扇は勿論、
テレビやパソコンも、冷却のために
少なからずファンが回っています。
冷蔵庫もファンが回っています。

意外と家の中に音って沢山あるんだ。
そう気づくと思います。

その、無音の状態に最も近いのが
パッシブ換気による空調なんですね。

家の中の静寂を設計できる。

全館空調ではできない、
もう一つの魅力です。

今日はちょっと宣伝っぽいですが、
これ、商品を使わないという宣伝です。

何かを買ってほしいという話では
ありません。

買うのをやめようという話です。

物理現象をコントロールして、
換気扇の稼働を少なくする。

それをちゃんと「計算」して
換気空調計画に生かす。

パッシブ設計の技としては最高峰だと
思うのですが、いかがでしょうか?