MAGAZINE 見えないリスクを考えよう。
凰建設の森です。
台風はどうやら逸れてくれたようで、
助かりました。今週末も上棟が
控えておりましたので、てんやわんや
していたところです。
先日、あるお客様(ご高齢一人暮らし)
のところに伺った際に出た会話。
この夏もエアコン全然使わなかったけど
扇風機で不思議と暑さを感じずに
過ごせたので、助かった。
ちなみにその方は名古屋市にお住まい。
気温が38℃とかになっても
家の中で扇風機に当たって過ごしてた。
とのこと。
いかがでしょうか。
昔の人は暑さに強いのか。
そんな感想が出るかもしれませんが、
これ、すごく危険な状態なんですよね。
人間の体の表面温度は33℃程度です。
気温がそれを上回ると、温度差による
放熱は無くなり、体を冷やすためには
かいた汗が蒸発させるしかないです。
しかし、「暑さを感じない」と
身体の発汗作用もうまく働かず
人体は熱を溜める一方になります。
その結果、無自覚のまま
熱中症で倒れて運ばれることに。
高齢者になればなるほど
暑さを感じる機能と発汗機能が
低下していきます。
エアコンつけてと言いたい。
だけど、電気代がすごくて
エアコンを運転できない。
年金暮らしだし。
無自覚のまま、熱中症のリスクと
身体が戦っている状態でした。
エアコンの消費電力は800W前後
扇風機の消費電力は50W前後
夏の間中運転した電気代の差は
約30,000円になります。
ひと夏30,000円でリスクをゼロに。
でも30,000円に対する価値感は
ひとそれぞれ。
厄介な問題ですね。
家の性能が上がって家が小さくなれば
30,000円の金額は更に下がります。
今の暮らしも大事です。
でも、多分あなたは今の暮らしよりも
老後を新しい家で生きる時間の方が
長いんですよね。
命の危険を感じることの無い
老後を送っていただきたいなと
強く思います。
さて、前置きが長くなりましたが
本日の話は、見えないリスクについて
見えないリスクと言えば、難しい
話に聞こえてきそうなのですが、
そんなに難しい話ではないです。
例えば、食品。
中国産の冷凍餃子は安いです。
だからと言って、日本人全員が
中国産の冷凍餃子を買うかというと
そんなことはないですよね。
なぜならば、リスクがあるから。
↓ ↓
%url1%{https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/china-gyoza/dl/01.pdf}
メタミドホス
懐かしい名前ですよね。
通常食品を買う時には
価格とおいしさというのが
天秤にかけられると思います。
それ以外の食中毒になるかもとか、
おかしな薬物が入っているかも
という懸念が「見えないリスク」
になります。
大きな話をすると、
原子力発電は単価が安くクリーン。
だけど核廃棄物の問題があります。
廃棄物をどうするかというのが
見えないリスクになります。
世の中の商品には大なり小なり
見えないリスクという物があります。
例えば
お金の循環が地元で途切れるリスク。
地域の木材を使った家を建てると、
あなたのお金は地域の木こりさんに。
しかし、国外の木を使った家を
建てたとすると、あなたのお金は
地域の外に流れていきます。
床材として人気のウォールナット。
これ、日本の木ではありません。
はるかアメリカ大陸から運ばれ
日本にやってきます。
子供たちの為にと建てた家に
ウォールナットの床やテーブルを
入れたとしますと、
あなたのお金はアメリカに。
杉の床やテーブルを入れると、
あなたのお金は地域で循環します。
めぐりめぐって子供たちの雇用や
収入に結びつきますが、
アメリカに行ってしまったお金は
取り戻そうとすると、
日本の製品をアメリカに売りつける
仕事をせねばなりませんね。
地元でお金が流れるという事は、
めぐりめぐって自分や家族の収入に
繋がる可能性が出てきます。
勿論地元の雇用創出にもつながる。
地元の仕事がなくなると若い人が減り
益々納税額も減り、公共サービスは
低下し続ける一方になります。
スーパーで、外国産の野菜を買いつつ
レジの無人化に文句を言う人。
自分のそうした消費行動が、
その結果を招いたとは
微塵も思いませんよね。
同じく、輸入住宅に住みつつ、
自治体の財政難を批判する人。
自分がそれに一役買っているという
自覚は無いかと思います。
例えば
断熱にお金を掛けないリスク。
住宅ローンは安く済みます。
冷暖房を使わず我慢すれば
お金もかかりません。
しかし冒頭の話であったように、
自らの命を張って暑さ寒さに
立ち向かう事になります。
耐震等級をそこそこにしておくのも
命をリスクとして差し出すことです。
金額を下げた商品というのは、
大なり小なり見えないリスクを
抱えております。
見えないリスクに気を付けましょう。