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賢い人の依頼先選び

温熱と住宅性能

凰建設の森です。

本日は移動ののち、
面接を2件ほど。

旅行以来バタバタと
しておりましたが、
ようやく少し落ち着きました。

さて、本日の話題は、
依頼先選びに関するお話。

よく言われる事ではありますが、
家づくりは依頼先選びで、
9割が決まると言っていい。

まずは有象無象ばかりの業界。
建築会社をふるいにかける。

あなたの家を建てる場所を
商圏としている建築会社は、
都会だと100社くらい。

それなりの町でも50社くらい。
田舎でも10~20社位はあるはず。

その中で、まともな家を
建てられる会社さんは、
恐らく2割前後になるはず。

まともな家の基準は、分かりやすく
長期優良住宅を標準的に
建てられる会社としましょう。

長期優良住宅以外はまともな
家じゃないのかという事ですが、
もうそう思っていただいて良い。

あなたの為にも社会の為にも、
長期優良住宅は最低限建てましょう。
長期優良住宅が万能だとは言いませんが
それすらまともに建てられない会社を
選んだって良い事は何もありません。

言われれば長期をやるよ。
という会社は除外した方が無難。

もう少し欲を出すのなら、
設計性能評価と建設性能評価を
標準的にやってくれる会社を。

この時点で既にふるいの中には
1割くらいの会社しか残ってないかと。

ひょっとしたら全滅しましたという
人も出てくるかもしれません。

そこまではまず機械的に
やってしまっても良いと思います。

その後は、どんな建築会社が自分にとって
最も合うかを選ぶ事になります。

意匠に長けた会社、性能に長けた会社、
色んな強みがあるはずです。

アフターサービスの体制や、
会社の財務状況をなんとなく
知っておくこともやった方がいい。

そして、私が個人的に最も
建築会社を選ぶ際に重要視しているのが、
家のライフサイクルをどこまで回した
実績があるのかという事です。

家のライフサイクルを回すとは、
建てた家が10年経ってどんなメンテをしたか、
20年経ってどんなお金が掛かったか。
何十年か経ってその家を壊すという
経験をしたことがあるかという事。

なぜこの経験が重要かというと、
建物のライフサイクルを回すことで、
どんなことをやればどんなお金が
掛かるのかという事が分かるし、
将来的にお金が掛かる事というのは
住まい手とトラブルになる可能性が
高いのだと骨身に沁みるからです。

創業10年くらいの会社というのは
築10年未満の建物ばかりだから、
そういうトラブルというのは
比較的少ないでしょう。

創業20年くらいの会社ですと、
外壁の塗装やベランダの防水、
白蟻などの定期メンテナンスを
やった経験も多いと思うし、
トイレや給湯器、換気や空調の
交換が発生したという事も
あるはずです。

もし、そういう事例は無い、
と答えたのであれば、
その会社はアフターメンテを
まともにやっていません。

愛想をつかした住まい手が、
地域の別の会社に依頼しているから
建てた会社に連絡がこないんです。

創業30年を超えると、
ちらほら、建てた家が解体された
という話も聞くようになってくる。

大規模なリノベの事例も出てくる。

その時に自分の建てた家や、
自分の親が建てた家などを見て、
このやり方が正解だったのか、
それとも後でお金のかかる物だったのか
という事を省みるんですね。

あれほど、ご主人と盛り上がって
意気込んで導入した全館空調が、
10年程で興味を失ってしまい、
ご主人がなくなった後はフィルターの
掃除もされずに既に10年程放置。

みたいな事が、30年もたてば起きる。

弊社でも1990年代に建てた、
熱交換換気、ガスエアコン等の
当時注目の設備だったものを
導入した家がありますが、
換気は既にメーカーのアフターも
切れており、次にファンが止まったら
これでおしまいですね。

という家があったりします。
フィルターの点検は、数年に一回、
弊社が呼ばれて行った際にしますが、
前回伺った時から何もしてませんね
という感じ。時の流れは早いねぇ~
なんて冗談で言われますが、
あまり笑えません。

地域で50年もやっている建築会社だと
そういう事例と知見が物凄く溜まっている。

はず。

そういう知見が溜まっている会社であれば
将来的にお金のかかる事、住まい手と
トラブルになりそうな事については、
予想が出来るのでやらないようにします。

熱交換、床暖房、ダクト空調、
その他特殊な設備というのは、
必ず後で大変になります。

物凄くシンプルで壊れにくいと
されていた太陽集熱の空調システムも
30年経ってファンの交換等々が
大変という事例は沢山ある。

やっちゃダメとは言いませんが、
やるなら後の事を考えて。

そして、そういう設備機器の終焉を
迎えた経験のない会社が言う、
「大丈夫ですよ」は信じないで。

車を運転した事も事故を起こしたことも
無い高校生が、首都高で公道レースを
したいみたいな話をしていたら、
この子たち大丈夫かな?って思いますよね。

それと同じで家や設備のライフサイクルを
回したことのない建築会社が言う、
大丈夫ですよ。は凄く心配。

私はとにかく後でお金の掛からない家
というのを重要視して家づくりをする。

後でお金のかかるやり方というのは、
その家に住む人にとっても面白くないし、
そのネガティブな感情は、建築会社に向く。

家にお金が掛かり始めるのは、15年目以降。
20年経つと、建築会社の中身は代替わりを
している可能性があります。

私の息子が今11歳。20年後は
弊社で働いてくれている(といいな)

その時にネガティブな感情を現場で
受けるのは私の息子になるという事です。

自分が建てた建物のせいで、息子が
怒られるというのはやるせない。

同時期に建てた建物が沢山お金が
掛かる中で、弊社の建てた家が、
非常に少ないメンテコストで済めば、
住まい手さんも助かるだろうし、
良い家を建ててくれたと思える。

そういう家をお施主様と、
未来の弊社スタッフに残していきたい。

と私が思えるようになったのも、
会社の歴史が長い為に起きた、
様々な段階での家のメンテや終焉を
経験させてもらえたからになります。

4年前に出していた動画でも、
後でお金のかかる家について
沢山触れていたのはその為ですねhttps://youtu.be/L_OH3kfD1NY?si=0tL8IbYKEiHT3azT

家づくりをしたことがある人なら
分かると思いますが、家を
建てる計画をしている時や、
住んで2年目くらいまでは
新しい発見やワクワクが多い。

しかし、それ以降は慣れて
唯々平凡な毎日が続いて行く。

10年もすれば、意匠性よりも
暖かい涼しいの方が有難いな
ってなりますし、20年すれば
お金が掛からなくて助かる。
っていう評価が最も重要に。

この先4年くらいのワクワク感と、
それ以降の30年の安心感。

どちらを選択するかは人の自由ですが、
賢い人がどちらを選ぶのかは、
まあ、たぶん誰でも分かるかと。

家の依頼先選びと結婚相手選びは、
その後付き合っていく時間の長さ
において、共通点が多いです。

あなたは今の伴侶を選ぶ際、
どんな基準で選びましたでしょうか。

恐らく、この人とであれば何十年でも
一緒に居たいと思えるから、
結婚したのだと思います。

住宅も同じです。
出来るだけ先の事に思いを
馳せていただける依頼先を
選んでもらえると良いかなと思います。

是非、参考にしていただければと。

#本質的な家づくり #快適は設計でつくる #設備より建築

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー