長持ち

イージーメンテナンスを目指すかノーメンテナンスを目指すか

住宅のメンテナンス、気になりますよね。

昔は27年で良かった住宅の耐久性、

10年後には93年の耐久年数が無ければ

日本の社会は回って行かなくなります。

住宅の耐久性が本当に上がるのかどうかは、

これからの住宅業界の頑張り次第ですが、

住宅の耐用年数が長くなった場合、

今の建物よりも「メンテナンス」の割合が

どんっと大きくなってきます。

部材の寿命が短かったりします

例えばイメージのしやすい「外壁」

日本で沢山採用されている「サイディング」という素材があります。

セメントで作った焼き物だと思ってください。

この素材、どんなメンテナンスが必要か、ご存知でしょうか。

表面の塗り替え?

素材の張替え?

もちろん、それも必要になってきますが、、

多くのユーザーさんを悩ませるのが「コーキング」です。

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板と板の継ぎ目であったり、窓回りであったり、少なからず

サイディングにはコーキングという部材が必要です。

で、何が悩みかといいますと、、

サイディングの寿命に比べて、コーキングの寿命が

短いという事なのです。

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サイディングの板はまだまだ大丈夫なのに、コーキングはもうボロボロ

特に西日の当たる西側、日よけの無い南側のベランダ外側などは痛みが早いです。

サイディングは10年おきくらいの塗りなおしで良いのですが、

コーキングは傷みやすい部分は5年おきくらいにメンテナンスが必要です。

家の寿命が30年だったらメンテナンスは5回。

でも寿命100年の家だったらメンテナンスは19回です。

1回あたりの平均が50万円とすると、、

え?外壁だけで1000万円ちかくのメンテナンスコストが掛かるの??

はい、だから、メンテナンスを馬鹿にしてはいけないのです。

耐久年数の違いも確認して

メンテナンスの事を考えると、方法は2つ。

今日のタイトルにもあるように

ノーメンテナンス路線 で行くか

イージーメンテナンス路線 で行くか

どちらかだと思います。

ノーメンテナンス路線で行く場合は

雨や紫外線にものすごく強い素材を使っていくと良いです。

例えば石、例えばメッキ鋼板

一度施工すれば100年くらい持ってしまう材料です。

ただ、こちらの素材を使うときに気を付けなければならないのは、

分けてメンテナンスを考えられないところに耐久性の違うものを使わない

という事です。

分かります?

例えば、せっかくタイル張りの100年耐久な外壁なのに、

20年耐久の木製サッシを使っちゃったから、20年でタイルを剥がして

サッシの入れ替えをしました、、、

みたいなことをやってはいけないという事です。

当たり前ですが、当たり前なんですが、、、

びっくりするほど、こういう事例って多いんです。

日曜大工でメンテナンス?

もう一つは、イージーメンテナンス路線

部材をなるべくメンテナンスのしやすいものにしておくことで、

傷んだ部分があれば、傷んだ部分だけやり直しが利くというものです。

例えば、木製の外壁やわざとムラを残した塗り壁仕上げなど、

板が痛んだらそこだけ張り替えられるような貼り方を最初からしておいたり

塗り壁も後から補修しても目立たないように最初からしてあるので、

一回当たりのメンテナンスを最小限に抑えることができるというわけです。

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先日、お招きいただいた北海道の南幌町で見せていただいた

エゾ松を使った外壁です。

分かりますか?木を留めているビスがむき出しですよね?

一本一本の木が一つずつ外せるようになっており、

お父さんが日曜大工で傷んだ部分から直していける仕様になっております。

正にイージーメンテナンス。どれがいいか、ではありません。どれが、皆様の計画している家にぴったり合うかが大切です。

ノーメンテナンス×イージーメンテナンス

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こちらの建物は昨年新鵜沼台で完成したおうちですが、

一階の手の届くところだけ板張りで、後は鋼板です。

ノーメンテナンスと、イージーメンテナンスの合わせ技ですね。

板部分には日射と雨が当たらないよう、庇の寸法をmm単位で設計しました。

お引き渡し時に、木の壁の塗り替えはご主人のお仕事ですからね。

とお願いをしてしまいました。凰建設にメンテナンスの依頼をするのと、

自分でやるのとでは、金額は倍ほど違いますからね。

皆様の家には皆様の考え方に合った素材や設計をしていきたいと

いつも願っております。

 

さて、今回はメンテナンスのお話しでしたが、

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森 亨介(こうすけ)

国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。 生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。 凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表理事 一般社団法人パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー

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