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天下に2つとない名苑

日本人の暮らし

凰建設の森です。

本日はお引き渡し。

延べ面積的には
非常にコンパクトな
家なのですが、
2階の約半分を占める
吹き抜け空間のおかげで
面積以上に凄い
解放感を得られる家。

3年越しの計画が、
ようやく形になりました。

おめでとうございます。

お昼からは新築の打合せ。
2世帯同居の計画です。

建蔽率50%の制限のうち
49.9%までフルに使う計画。
これ以上は数センチたりとも
家を大きくしてはいけない。

ギリギリを攻めた図面です。

さて、本日は、昨日の
学びをシェアしたいと思います。

以前、ここに行って感想を
メルマガで発信せよ。
という指令を頂きました。
↓     ↓
%url1%{https://www.sumitomokakkien.com/}

非常に貴重な一般公開の日。
運よく抽選に当たりましたので、
滋賀で空調講座をやった時の
メンバーにお声がけをして、
4人で行ってまいりました。

住友財閥2代目総理事、
伊庭貞剛氏の終の棲家。

100年以上前の建物です。

明治の時代に環境問題に取り組み、
100年後200年後の日本の為に
尽くされた素晴らしい実業家。

「事業の進歩発展に最も害をするものは
青年の過失ではなく老人の跋扈である」

という言葉と共に58歳で引退。

キングオブ老害世代と言われる、
41歳の私には非常に重い言葉です。
↓     ↓
%url2%{https://note.com/takamasa_sakai/n/n21f252980b2d}

今年41歳前後になる皆さん、
お互い気を付けましょう。

建てられた家にもその思想が
随所にちりばめられておりました。

私が特に感銘を受けたのが、
庭に対する氏の考え方です。

邸宅の完成当時、お屋敷の庭は
氏が直接植えた紅葉が
あちこちに生えているだけ。

奥さんや他の人に散々言われて
やっとアプローチ路だけは
整備をしたけど、
庭らしい庭は全く無い。

その時に氏は何と答えたか。
私の意訳になりますが、

「人はとかく、人工物で庭を
作ったり完成されたものを
作ろうとするが、年月が経つと
そんなものは飽きてきてしまう。
本当に飽きの来ない景色というのは
自然が作り出したものである。
紅葉を沢山植えてみたけど、
それが育つかどうかは紅葉次第。
私は手を入れることなく見守るのみ。
200年もしてごらんなさい。
この庭は天下に2つとない名苑と
なる事でしょう」

そして100年以上過ぎた今、
その庭はこのような景色を
作り出しています。
↓     ↓
%url3%{https://www.ohtori.net/wp/wp-content/uploads/2023/05/t001001.jpg}

本当は家の中から見る庭の
景色を紹介したかった。
しかし、屋内から庭を見る
アングルの写真は撮影禁止。

その場に行った人にしか、
その感動は味わわせてもらえない。

その景色を見るためだけに、
また行きたくなる建物です。

建物以外の人工物は殆ど無い。
自然が自然のままに形作るのを
唯々見守る。その完成形を
自分は見ることなくこの世を
去ると分かってはいつつも。

日本武道館を設計した山田守然り
↓     ↓
%url4%{https://waidawaiko.com/mangaessei/50tamanegi2/}

伊庭貞剛翁然り、建物を100年後に
送り届けようと考えつくる人は、
庭や外構を急いで完成させようと
することはありません。

長い年月をかけてその家に相応しい
植栽が育ってくれるようにする。

自然という物に対する畏敬の念が
その思想の根底にあります。

外構をしないでと言いたいわけじゃない。
だけど、その庭は、最初から
完成されたものじゃないとダメなのか。

最初はあなたに守られて育った苗木が
大きくなってあなたに木陰を作ってくれる。
そんな時を越えた庭づくりを楽しむ余裕は
全く無いのか。

むしろ、自分がその木の作る陰で涼む事は
無いと知りつつ、後世の人の為に苗木を
植えるという行為は馬鹿らしい事なのか。

あなたの作る家は、庭が成長し完成するのを
待つことなく朽ちていく家でしかないのか。

そう問いかけられているような、
素晴らしい庭苑を持つ家でした。

建物も素晴らしかった。
なので、建物については、
また後日、お伝えできたらと。

建物を見に行ったのに、学ばせていただいたのは
国を思い事業をする事であったり、
100年200年先を見据えて行動する事。

こういう方々が明治の日本を
つくってこられたのかと、
目頭の熱くなる思いでした。

大変貴重な機会をいただき、
感謝、感謝です。

#流行より普遍性 #本質的な家づくり

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー