これまでお届けしてきたお役立ち情報や業界のリアルなお話を振返りでご覧いただけます。最新のメールマガジンは申込後に購読が可能です。

そこは最も闇の深いやつ

災害とレジリエンス

凰建設の森です。

今、歯の治療をしております。
神経を抜く作業をしておりますが
気持ちの良い物ではないですね。

夏のキンキンに冷えたビールが
沁みないようになるといいな、、

みたいな内容の文章はイラネ
って今朝怒られましたので
本日はさらっと本題に。
はい、質問箱からですね。
↓     ↓
%url1%{https://peing.net/ja/q/10292e56-4cff-478f-9629-d80deb320506}

家づくりを進めていると
「省令準耐火構造」
という単語を聞いたりします。

簡単に説明しますと、
省令準耐火構造の建物は
火災保険が安くなります。

え、じゃあ省令準耐火構造に
した方が得じゃないですか。

まあ、確かにその通りです。

省令準耐火構造にするためには
文字通り火に強い構造にしなくては
なりません。

主に、家の中で出た火が
燃え広がらないように規定してます。

外からの火を貰わないようにする
防火構造系の規定とは
その辺がちょっと違います。

で、家の中で燃え広がらないように
作るためには、構造の木材を
全て防火の板で覆わなければ
なりません。

こういう建物は難しいという事です。
↓     ↓
%url2%{https://www.ohtori.net/case/296/}

木がいっぱいむき出しみたいなね。
特に構造の木材。

省令準耐火構造ですと、
精一杯木を見せてこんな感じ
↓     ↓
%url3%{https://www.ohtori.net/case/194/}

内装の木材であれば見せてもOKです

住まい手が関係するのは、
こういった見た目の部分ですね。

ここまでは闇ではありません。

この省令準耐火構造という仕様、
実は法律上の位置づけはありません。

民間の任意規格に近いものです。

フラット35の住宅金融支援機構が
発表した、火災に強い家という
仕様に保険会社や建築会社が
乗っかって、火災保険の安くなる
家のつくり方が誕生しました。

問題はここから。

本来の意味での、省令準耐火構造は
住宅金融支援機構の指定する仕様
ただひとつです。

公に「省令準耐火だ」と認められる
仕様はその他に精々2種類くらい。

しかし、その後色々な建築会社が
「省令準耐火に相当する耐火性」
というオリジナル仕様を発表。

何か基準の指標があるわけでもなく
各社の仕様はてんでバラバラ。
玉石混交です。

しかしここで闇の奇跡が。

なんと、ほぼ全ての保険会社が
「建築会社がそうだと言えば
それはみんな省令準耐火構造」
とみなし始めてしまいました。

ものすごく乱暴な会社ですと、
さっきのこれは出来ませんという
写真の建物でも省令準耐火の
金額で火災保険が入れてしまう。

建築会社が「そうだ」というだけで。

住宅金融支援機構の省令準耐火。
正式な決まりはこんな感じです。
↓     ↓
%url4%{https://www.flat35.com/files/300187905.pdf}

これを本当に実直に、正確に
作ろうとすると、そうでないものに
比べて100万円~
コストアップします。
(家の大きさによります)

え?そんなにかかるなんて
誰も言ってませんでしたよ?

っていう方が殆どかと。

決まり通りにやっている建築会社が
びっくりするほど少ないんです。

建築会社によっては、
何の防火性もない建物に
「省令準耐火」のラベルを貼って、
うちは省令準耐火構造を
安く作ってます。

と堂々と打ち出しておられます。

某社長さん曰く、図面に文字を
書くだけで他社と差別化!だとか。

この闇の問題が厄介なのは、
作り手と住まい手の利害が、
悪い方向に一致する事です。
保険会社の代理店も含めて。

住まい手さんからすると
お金を掛けずに保険が安くなるなら
そっちの方がいいじゃない。
別に法に触れる訳じゃないんでしょ?

となってしまいます。

うーん、確かにその通り。

じゃあ、リスクはと聞かれると、
もしばれた時の社会的制裁。
もし本当に火事になった時に
火災保険が降りなくなる。
でしょうか?

ばれる可能性がある機会はというと、
新築時の第三者からの指摘とか、
内部からの通報とか、
将来的に物件を手放そうとする時の
インスペクションとか、
そんな感じになるかと思います。

他にも、こんな形でばれて
建築会社が悪者になることも。
↓     ↓
%url5%{https://youtu.be/iSHHIW1x7v0}
※16:00辺りから

これは建築会社も糞ですが
たぶんお施主さんも同じ穴の貉。

無理な要望をゴリゴリ
押し通した感じが透けて見える、、

いい加減な省令準耐火で
本当に火災が起きたときに、
火災保険が下りるかどうか。

これは何とも言えません。

しかし、保険会社というのは、
保険金額は払いたいものですか?
払いたくないものでしょうか?

後者ですよね。

だから、いざ燃えたときには、
省令準耐火になっているかどうか
入念なチェックが入るはずです。

そして、基準に適合していないのを
確認したら、これはダメですね。
と言ってきます。

最悪の場合、保険加入時の
虚偽申請で訴えられます。

あなたが保険会社の立場だったら
そうじゃないですか?

みんなで悪事を働いたのに、
自分だけ割を食うのは嫌ですよね?

今の社会で家を建てるのに
省令準耐火への向き合い方は3つ。

①、省令準耐火にしない
②、ごまかして省令準耐火にする
③、真っ当に省令準耐火にする

が、省令準耐火の仕様にも
少し問題はあるのです。

仕様が一つしかありませんので
高断熱住宅になると、納まりの
矛盾が発生します。

壁の仕様で、省令準耐火の場合は
柱に直接耐火の板を貼るのが正式。

しかし、高耐久高断熱を目指すと、
柱と耐火の板の間には色んな素材が
挟まるべきなのです。

まだまだ世の中で省令準耐火
と言えば、ちょっとごまかして
あまりお金を掛けないでズルをする
そんな建築会社、保険会社が
圧倒的多数派を占めています。

最終的には作り手住まい手保険会社
その3者の倫理観にゆだねられます。

あなたなら、どうする?

私なら、、
①やらないか、③真っ当にやるか。
どちらかかなぁと思います。

世の中の大多数を占める
②の省令準耐火の皆さん。

建築会社さんも、
住まい手さんも、
保険代理店も、、

その秘密、墓場まで持っていけますか?

#本質的な家づくり #災害に強い家 #設備より建築

登録特典として、小冊子をpdfでプレゼント
+知って得するメルマガを毎日配信

メルマガ

メルマガに登録する

この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

Xアイコン facebookアイコン Instagramアイコン

国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー