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日本の建築界を牛耳る学閥?

長く住める家

凰建設の森です。

岐阜に帰ってきました。
後は年末まで地元での
忘年会がちょこちょこある
だけで、遠くには行きません。

やれやれと思っていたところ、
子どもが体調を崩しました。

ちょっと重めの感じみたいで
大学病院に運ばれ入院。
妻が付き添いで入院なので、
ちょこちょこある忘年会も
殆ど欠席となりそうです。

個別に連絡を入れておりますが、
お約束していた皆様ごめんなさい。

さて、本日の話題は、
昨日の学びのシェアになります。

昨日の先生は東京大学大学院で
教鞭を執っておられる、
権藤先生という方です。

権藤先生は内田研直系の先生。

東京大学建築学科の内田研
というのは、日本における
建築界を作り引っ張ってきた
と言っても過言ではない研究室。

始祖は内田祥哉先生https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E7%94%B0%E7%A5%A5%E5%93%89

その研究室からは、
日本の建築業界をけん引する
数多の人材が輩出されています。

セキスイハイムM1で有名な大野勝彦氏
LCCMプロトタイプ住宅の小泉雅生氏
説明不要の隈研吾氏
大手ゼネコンの歴代社長にも
内田研の卒業生が顔を並べます。

この記事とか登場人物の
半分以上が内田研https://arch.t.u-tokyo.ac.jp/activity/special-meeting/

戦後の住宅不足、建築不足に対し
最前線で建設省と共に戦ってきた
というのが内田研だったりします。

ハウスメーカーのプレハブ工法、
倍率50倍の公団住宅など、
内田研卒業生が関わって作ってきた
日本の住まいの仕組みや
規格というのは沢山あります。

日本の住宅生産効率を上げてきた
研究室、、、という事は、
裏を返せば今の空き家問題にも
大きな影響を与えている事に。

という事で、内田研の直系の
研究者である権藤先生の今の
研究テーマは、住宅生産技術の
歴史を振り返りまとめる事と、
今後のサステナブルな社会に
必要な住宅の在り方について。

サーキュラーエコノミーという
考え方があります。

何か物を作る時には、その物が
社会に登場し、役目を終えて
廃棄されるまでの時間を最大化し
廃棄されたとしてもそれを
リユースやリデュースして
使える状態になることを
最初から考えておこうよ。

というイメージでとらえて
頂ければと思います。

直しながら長く使い、
使い終わったらまたその素材が
有効利用されるという事ですね。

私が生まれ育った家は、
大正時代に郡上から移築して
建てたものだと聞いております。

昔の日本の家は、素材まで解体し
それをまた別の場所で立て直す
という事が出来たんですね。

これぞまさにサーキュラーエコノミー。

今の建物はそういう点ではてんでダメ。
接着剤や釘でしっかり留めつけられた
部材同士は再利用可能な状態で
取り外す事なんてまず無理です。

建築廃材を限りなくリサイクルしよう
と、色んなところで取り組みが
なされておりますが、結局まともに
リサイクルできているのは、
石膏ボード位になっています。

そして、直しながら使い、
商品寿命を最大化させる
という点でもなかなか難しい。

日本にはプレハブメーカーがあり、
そこで建てられる建物は、そのメーカーの
独自規格で作られたものになります。

1万棟建てているハウスメーカーですら
住宅市場におけるシェアは2%弱

そのシェア率の商品が独自規格で
物を作っているという事は、
消費者側になってみると、
とんでもない囲い込みを受けている
という事になります。

オープン工法である在来木造で
建てられた建物であれば、
建てた会社がなくなったとしても
他の会社に頼んで直す事は
まあ、出来るのですが、
独自工法のものは他が手を出せない。

よく、プレハブメーカーの家の
断熱改修という相談を受けますが、
基本的には外壁を触った瞬間に
型式適合認定が外れるため、
違法建築状態になります。

飯田グループの建物のリカバリーは
弊社でも請け負う事はできますが、
積水ハウスの建物のリカバリーは
なんともできないんですね。

オープン工法じゃない独自規格で
家を建てる会社が乱立するほど、
消費者である住まい手は将来的に
不利になっていきます。

オープン工法は日本中の研究者や
実務者がその知識を共有してますが、
独自規格でやっている会社の
ノウハウはその会社がなくなれば
歴史からも消え去っていきます。

それが非常に危うい。

そんな大手が潰れるかいな。
って思うかもしれませんが、

・殖産住宅
・日本電建
・太平住宅

名前、聞いたことあります?
60年代から70年代にかけて、
今のハウスメーカーなんかよりも
もっと業界を牛耳っていた、
御三家と言われる会社です。

今はもう跡形もありません。
今あるプレハブメーカーも
そうなるとは言わないけど、
そうならないとも言えない。

誰も触れないクローズ技術の
どうしようもない家が巷に
溢れかえってしまうと、
日本は更に住宅貧乏に。

そうじゃなくて
オープンな工法を使い、
一般的な材料を使い、
誰でも直す事が出来て、
使い終わった後でも
パーツや素材は流用可能。

日本のみならず世界の住宅は
そういう事を考えながら
建てていく時代になっていく。

カメラの三脚や雲台の取り外し機構。
あれ、それぞれの三脚メーカーで
バラバラであることが多いです。
しかし、アルカスイスというメーカーの
規格に準拠したものを選んでおくと
他のメーカーの三脚でも、カメラを
簡単に付け替える事が出来ることがある。

日常使いの物であれば、アルカスイスに
適応した商品を買っておいた方が
便利に使えていい。

それが、規格が統合化されていく
メリットになります。

あなたが建てる建物は
将来にわたって直しながら
長く使えるものなのか?

それとも、どうしようもないから
打ち捨てるしかない建物なのか?

日本人は住宅に関しては、
直しながら使うという常識を
この70年で捨ててしまった。

ドイツでは1m2当たり年間12€の
建物維持管理費を掛けるというのが
常識で、そのくらいお金を掛ければ
200年でも家を持たせられる。

という目安になっているそうです。
この12€というのも10年前の
価格なので、今はもっと上がって
いるのではと思いますが、
日本円にして、約2000円/m2年ですね。
100m2の家なら、年間20万円。

40年で800万円。それで済んじゃう。

しかし、日本人がリフォームに
使ったお金を調査してみると、
約500円/m2年弱というのが
浮かび上がってくるそうです。https://www.jstage.jst.go.jp/article/aija/89/826/89_2385/_pdf/-char/ja
権藤先生の研究です。

100m2の家に40年で200万円。
ただしそれで寿命は終わりで、
また何千万円も掛けて建て替える。

新しく買い換えるよりは直して
使った方が安上がりになる。

と、誰もが知っているのに、
住宅だけはずっと新築。

そろそろ、私たちの世代で
その常識をアップデートして
行かねばならないかと思います。

産めよ増やせよでやってきた
旗振り役ともいえる内田研の先生が
サーキュラーエコノミーを
考えている時代になったのですから。

あなたはどう思われるでしょうか?
住宅は大きな買い物。作る人にも
買う人にも大きな責任が発生します。

どうか、永く使えて社会が豊かになる
良い家を建てていただければと。

ここまで書いて、昨日あすなろ建築工房の
関尾さんから、あの事メルマガで触れたら?
って、何かについて書く話をしていたのを
思い出したのですが、肝心の、何について
書く話だったかが思い出せない。

関尾さんも覚えていない可能性があるけど、
白ヤギさんよろしく、あの話題って、
なんの話題だったっけ?って関尾さんに
お手紙を送ってみようかと思います。

#流行より普遍性 #長寿命住宅 #住み継がれる家

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー