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【日刊】家づくりの優先順位は?

災害とレジリエンス

凰建設の森です。

本日は、長男のサッカーに。
滅多に行くことはありませんが、
まだ入院中の子どもが帰れず、
冬休み中はワンオペ状態なので、
お父さんをやっております。

図らずも子ども達との時間が
取れたのは、ありがたいと思って
この時間を大切にしたいですね。

さて、本日の話題は、
家づくりの優先順位は
こう在ってほしいという話。

夢の注文住宅、やりたい事は
沢山あるかと思います。

今はSNS時代でありますが、
SNSなんて無かった時代から
住宅というのは、映える写真で
競い合ってきました。

素敵な内外装というのが、
優先順位の上位に来やすい。

それは住宅建築の宿命。
もちろん、格好の良い家の方が
いいに決まっているのですが、
日本の住宅は家余りが解消された
昭和後期以降、ほぼそれにしか
価値を見出してきませんでした。

オイルショック以降、省エネが
騒がれるようになりましたが、
最も効果の高い省エネ政策の
一つである住宅の省エネは、
まともに議論されず形だけ。

地震の度に耐震性能の底上げが
なされてきましたが、それも
これで十分というレベルに
一気に引き上げることをせずに、
ずるずると少しずつ最低基準を
底上げしてきました。

だから、2025年現在でも、
耐震や省エネの底上げが必要。

耐震はどうか分かりませんが、
省エネは今後も底上げが
議論されている所です。

何年経ってもずるずると
最低基準が底上げされる。

これを繰り返していくと
何が起こるか、というより
今何が起きているのか。

「リフォームが割高」です。
44年以上前の建物は、
国としては存在してほしくない
耐震性能しか有していない。

国の耐震化率の目標は、
1981年基準以上の建物しか
日本に存在しないようにする事。

だから築44年以上の建物を
リフォームする際には、
耐震補強が必要になる。

外壁の張り替えなどを
したいだけなのに耐震改修?

そのくらい好きにさせてよ。
というのも通用しなくなってくる。

将来でも通用するような
建物を建てないと、
将来のリフォームが
とんでもなく割高になるんです。

今現在、日本に普通に建っている
ちょっと築古の家をリフォーム
しようとしたら、設備や内装の
リフォームだけじゃなく、耐震や
断熱も触らないといけない。

2050年には、日本中の家は
平均でZEHになってないといけない。
今この時代に設備や内外装だけの
リフォームをしたとして、
元々の断熱性能が足りなければ、
2050年までにもう一度
根本的なリノベが必要になる。

今でさえお金の捻出が
大変なのに、25年後にまた
何千万円単位のリノベ費用が
出せるようになると思う?

だから、中途半端なリノベを
やったって社会全体は
良くなっていかないんですね。

なぜ中途半端なリノベにしか
ならないのかというと、その
ちょっと築古の家が今では
全然通用しない性能の家だから。

それと同じことが将来、
ここ数年で建てられた家でも
起きる可能性は高いんです。

将来的に目指すべき
真の断熱誘導目標は
断熱等級6になります。

でも、今現在でも
断熱等級4や5の家は
普通に建てられています。

耐震に関しては、
普及目標が何になるのか
今のところ不明です。

今まで1981年基準以上の
強さにすることが目標で
耐震補強事業などを
行ってきました。

しかし、4号特例の改正で
1981年基準の、いわゆる
新耐震と言われる基準が時代遅れに。

もし、これからの耐震改修の
基準が、新しい2025年基準に
設定されるのであれば、
今までやってきた耐震改修は
無駄になってしまう。

日本の住宅は、古い建物が
どうしようもないから、
リノベにお金がかかる。

だから建て替えが選ばれる。
その悪循環がずっと続いてる。

その悪循環をいつ誰が
断ち切るのか。

まだ、新築を建てる経済的な
余裕のある人がこれだけいる
今の時代はラストチャンス
じゃないかなと思う。

もし、後世の日本人が
今の日本人みたいに、
湯水の様に家に対して
お金を使わないと
いけない世の中を
残したくないと思うなら、

耐震と断熱だけは
最高等級という建物を
しっかり証明できる
ものを付けて建ててほしい。

それだけがしっかりしてるなら
後のリノベは本当に最低限で
済みますから。

将来、耐震も断熱も設備も
内装も触らないといけない
リフォームをする予算を、
設備と内装だけに使う事が
できるなら、とんでもなく
リッチな内装にすることが
できるようになります。

何回も同じところを掘り返す
道路工事を見て、なんで
一度にまとめてやらないの?

って思った事のある人は
いると思いますが、

中身がしっかりしていない
建物を建てるというのは、
まさにそういう事になります。

耐震、断熱が一生ものなら、
後で掛かるお金は少ない。

そして、その後で掛かるお金
というのは、あなたじゃなく、
あなたから家を受け継いだ
誰かが払う物であることが
多いと思います。

自分が家に掛ける予算を、
耐震や断熱につぎ込むことになると
内外装はそんなに拘れない。

という事も大いに有り得る。
え、せっかく大きなお金を
払うのに、建売とそんなに
変わらないレベルの見た目の
家に住めって言うの?

と思われても仕方ない。
今私が言ったことは、
そう言う事ですから。

勿論、潤沢なお金を払える
人は全方位に拘って家を
建ててほしいと思いますが、
予算の取捨選択が必要なら、
是非、まずは性能に全振り
という優先順位の付け方が
あることと、それが将来的には
社会全体の豊かさにつながる
という事を覚えておいてほしい。

許容応力度計算を行った耐震等級3
そして断熱等級7

その2つだけでいい。
それ以外の高価な内外装や
設備は何もなくてもいい。

それだけがしっかりしていれば
あなたが建てた家は、あなたが
この世を去った後に、受け継いだ
誰かが素晴らしい内外装や設備の
家にしてくれるはずです。

受益者が自分じゃないものに
どれだけお金を掛けることができるか。

人はそれが難しい。
社会保険の恩恵を受ける側から
見直すべしという話は出ないですよね。

私たちにそれが言えるか、
それが出来るか。

できなければ、私たちの後の世代は
私たちよりも更に貧しい暮らしを
することになっていきます。

住宅産業が溶かした日本のお金は
決して無視できる規模のものじゃない。

後の世代が豊かになる物に、
お金を使ってあげてほしいです。

誰もがそんなことをできる訳じゃない。
気づいた人から、余裕のある人から、
やっていただけたらと思います。

参考にしていただけると、
嬉しいなと思います。

#災害に強い家

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー