凰建設の森です。
本日から、長野県での
空調講座が始まります。
岐阜と長野はお隣の県。
ですが、お互い大きな県なので
岐阜市から長野市への
移動は4時間ほどかかります。
第一回目なのでまだそこまで
難しい内容ではありませんが、
参加される方は皆さんドキドキ。
良い学びになるように、私も
頑張りたいと思います。
さて、本日の話題は、
WEP法についてになります。
WEP法?なんじゃそりゃ?
という人もいるかと思います。
WEP法というのは、窓の性能表示の
手法の一つになります。
窓というのは、住宅設計でも
非常に重要な要素になります。
なぜなら、窓が担うものが多いから。
意匠としても大事です。
性能部材としても大事です。
性能には、防水性や耐風性も
ありますが、何と言っても、
温熱関係の性能が重要です。
温熱関係の性能で、最も
基本的なものが、熱還流率。
分かりやすく言うと断熱性。
JIS A 4710にて定められた
試験方法にて、窓の断熱性能は
決められております。
もしくはJIS2102で定められた
計算方法で算出する場合も。
単位面積当たり、単位温度当たり、
単位時間当たりに、
逃げていく熱量はどのくらいか。
そして、日射取得率。
主にガラスの性能で決まりますが
日射の熱を室内に入れる割合の事。
今まで、窓の性能を表す指標は
主にこの2つでした。
でも、窓の性能って、それだけじゃ
決まらないですよね?
例えば、西側に取り付ける窓の場合、
日射取得率30%の窓をそのままつけるのと
日射取得率60%の窓に、
日射取得率15%のシェードを付けて、
0.6✕0.15=0.09=9%の日射取得率に
なるのであれば、夏は後者の方が、
優秀な窓になることもありますよね?
南の窓で日射取得率30%と60%の
窓を比較する場合、
日射取得率30%の窓だと夏に
熱くなりやすいけど、庇を付けて
夏は窓全体を影で覆い、冬は、
沢山日射を取り込むという設計を
した場合は、60%の窓を単体で
取り付けるよりも夏冬トータルで
熱の収支は有利になりますよね?
そしてそれは、建てる地域によっても
最適解は変わってきますよね?
地域の温度や季節ごとの日射量を
加味して考えないとダメですよね?
という事まで考えて、窓の性能を
表そうというのがWEP法になります。
夏と冬に分けて考える事、
地域の気象条件も考慮する事、
日射遮蔽部材の効果も考慮する事。
それが今までの指標に加わった。
いうなれば、今までの指標より正確。
ええ、正確ならそっちでやった方が
いいじゃない。って思う人も多いかと。
ただ、考慮するものが多くなるという事は
窓の設計にも時間がかかるという事。
知識が必要なのでできる人も限られてくる。
なので、良いとは思いつつも、そこまで
きちんと考えてやってくれる人は少ない。
WEP法はISOからきていますので、
国際規格はこちらの方を推している。
パッシブハウスを設計するPHPPなどは
WEP法の考え方を基に、窓の熱収支を
考えてくれるソフトになります。
私も当然、従来の考え方よりも
WEP法のほうが良いと思っています。
空調講座の中では、こちらの考え方で
空調負荷を計算するように伝えてます。
あとは、世の中の設計者が、WEP法による
窓設計を受け入れてくれるかどうか。
WEP法という言葉自体がまだまだ
メジャーなものではありませんので、
PHPPは触れるけどWEP法という言葉は
知らないという人だっていると思う。
もし、WEP法について、もうちょっと
知りたいなという人は、JIS A 2104を
見てみてくださいませhttps://kikakurui.com/a2/A2104-2018-01.html
結構ボリュームがありますね。
さて、こちらのWEP法、
どのくらい住宅の省エネ評価に
食い込んできてくれるでしょうか?
従来方法よりも正確な上に、
差も大きなものになりますので、
こちらがスタンダードに
なってくれると嬉しいなと
思うのですけども。
