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【日刊】間取りで最も大事なもの

災害とレジリエンス

凰建設の森です。

本日は学校の日。
ちょっと今日は特殊でして、
お一人、卒業を待たずに、
学校を離れられる生徒さんが。

というのも、就職先から、
前任者の任期が3月までなので
卒業を待っていたら引継ぎが
出来ないのでできるだけ早く
来てほしいと依頼をされ、
悩んだ末に早期卒業の選択を。

前任者がまたその会社の
血縁の方でそれなりに高齢。

先方の我儘ではないと生徒さんも
先生も判断しての事になります。

これも職業訓練学校ならではの
フレキシブルさでしょうか。

たまたま最後の授業が私の
受け持ちの単元だったので、
みんなでささやかに餞の言葉を。

生徒さんからはなんと
栗きんとんの手土産を
頂いてしまいました。

期せずして就職となりましたが
明日から頑張ってほしいです。

さて、本日の話題ですが、
間取りの事になります。

家を建てる際、間取りを
考えるのはとても楽しい
作業になります。

間取りが出来たら親兄弟、
友達などに見てもらって、
色んな意見をもらったりするのも
楽しい時間になります。

ここはもっと広い方が、、とか
収納をどうしよう、、とか。

是非、いろんな人に見てもらって
決めて行っていただけたらと
思うのですが、間取りについて
最も大事な事だけは押さえて
おいていただけると良いかと。

それが何かというと、
構造、耐震性、になります。

屋根から始まる荷重の流れが、
地面に素直に伝わる構造か。

地震力などの横からの力が
加わった際、全方位にかけて
バランスよく耐えられるように
設計されているか。

使いやすい使いにくい以前に、
それがガタガタな計画であれば
とても恐ろしくて住めません。

沢山のリノベ案件を見てきていますが
構造的に無理をした家は必ず、
何らかの歪を抱えています。

現在進んでいる案件でも、
2階の傾きがひどく、間取りを
見ると2階の結構な力を受ける
壁の下が巨大な空間になっていた。

リノベの際、1階の不要な耐力壁を
省くことと必要な場所に基礎や
耐力壁を追加するようにして、
当初の構造のダメさを克服する
ように計画しております。

今でこそ、間取りの打ち合わせ中、
構造的に不利になる事は、そのように
お施主様にはっきり言えるように
なりましたが、20代の駆け出しの
設計者の時にはまだ勇気が出ず、
お施主様の言われるままに壁を
移動したり取ったりしていた。

お施主様がここをもっと広くしたい
って壁をずらすと構造が取っ散らかる。
私はダメだと思ってそれはちょっと、、
と言いかけると、隣で打ち合わせに
臨んでいる営業さんが机の下で
私をちょっと強めにツンツン!

あ、営業的にこのままクロージングに
進んでいきたいんだなと理解して、
いいですね、それで行きましょう。

まあ、当時は耐震等級3という
考え方もほとんど採用されては
居ませんでしたし、壁量的には
足りているからちょっと軸組が
気持ち悪い感じになるけど、
建たない訳じゃないから、、、

って。

私にとっては20年近く前の
話にはなりますが、今現在でも
日本中の至る所で、同様の
やり取りがなされて、
設計者が構造的に気持ち悪いな
と思っているけど営業的に、
経営的に、このままお施主様が
気持ち良いまま契約することを
優先した家が完成しています。

構造的に不味いのであれば、
それはちゃんと言ってほしい。
そう思う人は多いはずです。

しかし一方でこういう事例も
現実には沢山起きていますので
どうしても「お客様は神様」
という扱いになってしまいがちhttps://www.s-housing.jp/archives/397454

自分では依頼を取っていけない
設計者さんなどが、間取りの
セカンドオピニオンのサービスを
することがあったりします。https://coconala.com/search?keyword=%E9%96%93%E5%8F%96%E3%82%8A&utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=csm_ctg_18&utm_term=kwd_seg_madori&gad_source=1&gad_campaignid=860699649&gbraid=0AAAAADQtS9cGzMO-eO15GfqZU2Yc1btld&gclid=Cj0KCQiAq7HIBhDoARIsAOATDxA8xgAwfD5QLj-AoZT6Zadj1fd28eGOrfh4eP9kXruGn9VS1guO-FMaAk2oEALw_wcB

駆け出しの設計者さんの、
修行を積む場としては、
良いプラットフォームが
出来たなと思うので、
私は興味があれば、
こういうのを利用しても
良いのではと思いますが、
構造の部分をどの程度まで
きちんと見ていただけるのか
というのはよく分からない。

あくまでも参考程度に
していただけると良いかと。

また、間取りの相談をしているのに
本当に間取りだけを見てもらう
という事をやっているお施主様も。

いやいや、建築は間取りじゃなくて
立体的なものになります。
そして何もない荒野に家を
建てるんじゃなくて、敷地の条件が
あるものなんです。

配置も方位も立面も分からない状態で
相談を持ち掛ける方もおかしいし、
その状態で答える方も
どうかしていると思います。

業務としてやってはおりませんが、
たまに他の設計者さんが描いた
間取りについて意見をさせていただく
機会があったりします。

飲んでいる時に突発的に始まる
というケースが殆どなんですけども。

その場合には、日本のどこに建てるのか
など、前提条件をとにかく聞きます。

日本全国、その土地に合った家の
つくり方があるんです。

私が岐阜の常識に当てはめて、
他の地域の家づくりに対して
あれこれ言うのはミスリードに
なる可能性もあるんですね。

最も大事な耐震の事だって、
地域によって地震地域係数や
積雪量が違うから、
答えが地域別に変わってくる。

構造の答え合わせは、いざ
巨大地震がやってきた時です。

構造的に無理があれば、
同じ耐震等級3でも、
特定の部位に大きな力が
掛かって塑性変形を
起こしたりする可能性はある。

塑性変形とは部材が
戻らない状態に変形を
してしまう事を言います。

紙を緩く丸めるなら、
また平らにすることは
可能になりますが、
折った紙を平らに戻すことは
非常に難しいと思います。

それが塑性変形です。
木でも鉄でも樹脂でも、
一定以上の力が加わると
もう元の形に戻らない
変形が起きてしまうんですね。

許容応力度計算は、
そういう歪が残らない
力の範囲で地震に耐える様
計算をする事になります。

品確法だとそういう検討は
殆どされずに建てられる。

あまりにもいい加減な
構造計画だと、許容応力度
計算だと何ともならないから
とりあえず品確法でOKに
しておくか、みたいなことも
起こりかねません。

間取りは構造が最も大事。

どうか、お忘れなく。
変な間取りの建物でも
後できちんと構造的に
スマートに行くように
直すことをやっていこうと
思ってはおりますが、
それでも大変ですから。

最初が肝心。
どうぞよろしくお願いします。

#災害に強い家

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー