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【日刊】燃えやすい外壁付属物のリスク

温熱と住宅性能

凰建設の森です。

本日から東北版の空調講座が
始まります。昨年の長野に
引き続きの寒冷地版空調講座。

3月11日に東北で空調講座が
始まるというのも少し運命めいた
ものを感じます。

災害はいつ起こるか分からない。
被害の記憶を風化させないように
したいものですね。

岐阜は内陸部なので比較的
年較差の多い地域ですが、
それでも寒冷地ではないので
寒冷地の方に冬の空調を
伝えたりするのは釈迦に説法。

私も学ばせていただくつもりで
頑張りたいと思います。

さて、本日の話題は、火災です。
昨年も沢山の火事がありました。

道頓堀の火災があった。
岩手の山火事もあった。
大分の都市火災もあった。
中国ではマンション群が燃えた。

その中でも道頓堀の火事と
中国のマンション群の火災について
共通項を取り上げたいと思います。

2つの火災の共通項が、本日の
メルマガのタイトルにもある、
外壁に付属する構造物の火災です。

道頓堀だと、屋外広告看板。
中国だと竹製仮設足場がそれぞれ
炎を拡大させる原因になりました。https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/03536/030500001/

建物本体の耐火性は大丈夫でも
その外に燃えやすい部材があることで
予想外の火の回り方が起きることもある。

じゃあ、住宅で振り返ってみると
どんなものが該当するか??

例えば雨樋です。
雨樋は外壁部材ではありませんので、
住宅の場合、普通に樹脂製の物が
使われますが、それも特に
防火について強化された樹脂ではなく
火に煽られれば溶けたり燃えたり
する部材になります。

火事場では雨樋は溶けるものです。
それをガルバ雨樋にするなどの工夫は
延焼を防ぐ意味でも一定の効果が
見込めると思います。

そしてよりクリティカルなのが、
木製の格子になります。
外装に木製格子を使うというのは
非常にかっこよくなりますので、
私もよく設計を行います。

木製の格子が燃えてもその内側で
防火の材料が使われていれば、
ルール上はOKという事になります。

しかし、昨年の2つの火事の事例では
建物本体がしっかりしていても、
屋外の付属物が延焼を助長すれば、
思わぬ被害が出るという教訓が得られています。

常々メルマガでお伝えしていますが、
日本の住宅の防火設計のルールは、
家の中から火を出さないという点では
非常に厳しい、むしろ厳しすぎでは?
と思えるくらいのものになっていますが、
外からもらい火をしないという点では
中に比べお粗末なルールになっています。

失火法の理念に沿えば、火を出さない
事に注力し、もらい火は仕方ないね。
というルールができてしまうのも
致し方ない事なのかもしれませんが、
明治32年の日本と違い令和の今は
社会における住宅群の構造は
随分と変化しております。

今の日本であれば、炎は家の中で
発生するものではなく、家の外から
襲ってくる物くらいの認識で家を
建てた方が良いような気がします。

木材は面で構成されていれば、
1分で1mm燃え進むという計算を
することができます。

15mmの板なら燃え抜けるのに
15分かかるという事ですね。

しかし、木材は井桁状や格子状に
組まれている場合、最も効率よく
燃焼が起きてきます。

キャンプファイヤーも、木材を
井桁状に組んで着火しますよね。

その燃えやすい形状に組んだ木材を
外壁に取り付けるというのは、
やっぱり延焼のリスクを増やすことに
なってしまいます。

法律上は何ら問題のない事なので、
やるなとはとても言えませんが、
かっこいい木製格子も、火事の際には
そういったリスクを孕んでいると
認識をしていただけると良いかなと
私は思います。

そのうえで採用するしないは、
それぞれの判断に委ねるというのが
今の日本の家づくりかと思います。

どうぞ、参考にしていただければと。

#温熱は物理 #設備より建築

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー