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適正工期ってどんな感じ?

長く住める家

凰建設の森です。

今朝、子どもが
「のどが痛い」と言い出し、
いよいよ我が家にも来たか!?
と、覚悟をしたのですが、
PCRを受けた所陰性。

危うく内覧会にお越しいただいた
数十名の皆様に、ご迷惑を
おかけする所でした、、、

本日はZOOM打ち合わせデー。
事務所に座って画面を見ながら
あれこれお話を。

さて、本日の話題は工期の話。

家を建てる時の適正な工期って
どのくらいなんでしょう?

ハウスメーカーだと、
着工から3か月程度で完成
なんていう事がよくあります。

私が見習いの時代に
言われていたのが、100日工期。

どんな家であっても、100日で
完成できるように段取りしなさい。

みたいな事でした。

基礎工事15日
養生5日
脱型~上棟5日
木工事60日
内装工事10日
設備取り付け5日

で、100日。土日や連休?
はい、残念ながらあまり
そういう配慮はされません。

地鎮祭の時に、
3か月後の今日は完成ですよ!
みたいなことをお伝えする。

じゃあ、適正な工期は
3か月って事でいいのか。

絶対にダメとは言いませんが、
少なくとも私は、1軒の家を
3か月で完成させたときに、
胸を張っていい建物だと
断言できるものは多くなかった。

細かい所のチェックはやっぱり
できにくくなっていきますし、
工期短縮の為の粗はどうしても出る。

では3か月ではダメかというと
やり方があることはあります。

建物の部材を限りなく工場で
組み立てておき、
現場では施工するだけ等の
ユニット工法は一つの答え。

だから、ハウスメーカーさんは
3か月程度でそれなりの品質の
建物が提供できるわけですね。

木工事を30日程度まで短縮
することができれば、
基礎や仕上げに十分な時間を
掛ける事は可能になります。

じゃあ、ユニット工法に、
みんなすればいいじゃない。

実際、海外の家はその多くが
ユニット工法になっており、
作業の合理化が図られてます。

日本でユニット工法があまり
普及しなかった事の理由の
一つに、在来木造工法が多い
というものがあるかと思います。

木で作る骨組みとしては、
仕口やホゾで作っていく
在来木造工法は出来すぎている。

釘や金物で接合していく2×4
などと比べて、構造部分が
一体化しすぎているんですね。

骨組みだけ、とりあえず屋根まで
作ってしまって、まずは屋根を
完成させるというのは、
雨が多い日本の気候にとっては
リスクの少ないやり方です。

だけど、家全体を
ユニット化させるのには、
このやり方はちょっと向いてない。

なので、作り方により、工期は
けっこう変わってくるんですね。

ハウスメーカーと一口に言っても
ユニット化が進んでいる、
積水ハウスさん、ダイワハウスさん
などは3か月もあれば完成。

木質系の会社さんでも、
ミサワホームさん一条工務店さん
などはやはり3か月前後。

ユニット化を進めるのが難しい
在来木造工法がメインの
住友林業さんなどは半年くらい。

だいたい、そんなもん。
では凰建設はどのくらい?
という事ですが、
弊社は在来木造工法で
建てる事がほぼ100%になります。

そして、付加断熱や屋根の2重通気など
普通の在来木造よりもずっと
作業工程が多い建物になります。

という事で、工期としては、約
7か月ほど掛かることが多い。

勿論、家の大きさや形、造作家具の
量などによっても大きく変わります。
和室の有る無しも大きなところ。

1年近くかけて完成という建物も
あったりします。

何で凰建設はそんなに工期が長いの?
とよく聞かれます。

工期短縮は、コストダウンに直結。
経営者としてはなるべく短い工期で
仕上げてくれた方がありがたい。

しかし、急いだほうが品質が
上がるかというと、そこは
反比例して下がることが多い。

構造用合板を打つときの
エア工具の圧力設定一つとっても、
時間短縮と品質向上は反比例の関係。

自分が住まい手側だったら、
しっかり時間をかけて、良いものを
作ってほしいと思います。

だから、うちの工期は、長いです。
待ち時間も長い、工期も長い。
大変ご迷惑をおかけします。

ここからは少し余談になるかと
思いますが、工期が変わると
お金の流れも変わります。

家づくりに限らず、手間がかからない
物は、その分コストがかかります。

例えば料理。人参、ジャガイモ、
玉ねぎを買ってきてカレーを
作るのと、既にカットしてある
カレー/シチュー野菜セットを
買ってくるのでは、
安く済むのは前者、時間が
短縮できるのは後者になります。

もっと言えばカレー屋さんに
行けば時間はゼロですが、
最も高い買い物になります。

住宅建築でも、工期を短縮するために
開発された建材は沢山あります。

例えばユニット階段。
図面の情報を送ると、
ほぼほぼ完成の状態で
階段の部材が送られてくるので
大工さんは非常に楽です。

板材から、階段を作っていくと
材料費は安く済みますが、
大工さんの手間はかかります。

これを、地域経済にとって、
どちらの方が良いかという目で
見てみますと、建材屋さんに
沢山のお金を払う方がいいのか
大工さんに沢山のお金を
払う方がいいのかという
選択になってきます。

地域の建材屋さんがユニット階段を
作ってくれているならいいですが
大抵、全国規模の会社さんに発注。

材料費がかかる分、大工さんの
人件費を削減します。

工期短縮を突き詰めていくと、
地域にお金を還元できない
家づくりに近づいていきがち。

人件費が減ると、同じ分だけ
稼ぐために数を追うようになる。

すると、住宅の着工戸数は
減るどころか増える方向の
ベクトルになったりもします。

ユニット化、短工期化は、
住宅の供給が足りない時代に
必要とされた技術です。

海外はユニット化じゃないか
という意見もあるかと思いますが
海外は基本的に家は需要過多。

供給力はどんどん上げないと
家づくりが追いついていかない。

日本はそもそも建設業従事者が
多すぎるんですね。
↓     ↓
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国全体の事を考えたら、労働力は
建設業ではなく医療や福祉の
業界にもっと割くべきです。
外貨を稼げる職種の人を
もっと増やすべきです。

空き家問題がと言いつつ、
住宅の着工戸数を維持するために
建設業従事者が足りないとか
工期短縮が必要とか、
矛盾してますよね。

そういう理由から、
数を追わない。地元の素材を使う。
大工さんの手間を増やす。
そんな家づくりの方が、
社会の為になるんじゃないかな。
と、私は思います。

あなたは、どう考えますでしょうか?

#流行より普遍性 #住み継がれる家 #住宅を消費しない

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー