凰建設の森です。
本日はリノベ案件の完成検査。
土壁無断熱の家がUA値0.2の
高性能住宅に生まれ変わります。
大工さんは本当に大変でしたが
細かい所の熱橋をきっちり潰し
気密もしっかり取ってくれました。
今の新築では使う事はできない、
大きな丸太梁も表しにして、
素敵な仕上がりになりました。
梁に色を塗る塗らないで、
私と、監督の田口さん、
インテリアデザインの中島さんが
喧々諤々やり合ったのも、
いい思い出です。
長期優良住宅リノベ。
今後も長く住み続けられる
基準にて直しました。
新築に比べて圧倒的に少ない
リノベでの長期優良住宅。
作り手も住まい手も、
古い家にそんな手間をかけても
無駄になるんじゃないか。
という意識があるからですね。
国が、長期優良住宅にすれば、
資産価値の保全がなされる様
不動産の価格査定マニュアルを
直しましたから。
と言ってもやはり普及しない。
特にリノベのほうが。
これは私もうっすらと
思ってしまっているし、
住宅業界に長くいる人だと
特に教訓として思っているのが
「国の言う事を聞いても、
ろくなことがない。
どうせ梯子を外されるんだ」
というものです。
住宅の話ではありませんが、
公の仕組みに則って事業を
始めたのに梯子を外された
人の話が話題になってます。
↓ ↓
%url1%{https://twitter.com/kurumi121422/status/1656238220651397120}
私たちもこうなるんじゃないか
ってびくびくしてるんですね。
住宅の普及が終わり、
これからは質の時代だ。
と言われた1980年代から、
高耐久性木造住宅制度や
木造3階建て住宅仕様、
品確法による性能評価など
様々な規格、基準が、
国主導で発表されてきた。
性能に関わる事だけでも、
BELS、CASBEE、ほか
沢山の評価方法や基準がある。
国がやるっていうから
取り組んでみたのに、
10年後には何も意味のない
物になってしまった。
というものがそれなりにある。
だから、国の言う事を聞いたって
後で梯子を外されてひどい目に遭う。
そう思っている人は多いです。
恐らくあなたの会社に
置き換えてもそういう事が
あったりするのではと。
社長が気まぐれに新しいシステムを
導入して頑張ってみたけれど、
あっという間に形骸化した。
ISOとか、ありましたよね。
また何か新しい仕組みを
導入しようとしてるみたい。
今度はいつまで続くのかしら。
余計な事務仕事が増えただけじゃない。
みたいな、、、
自分で言っててなんですが、
私もそうならないように
気をつけないといけません。
話が横に逸れましたが、
国の基準を信じるかどうか。
これはそもそも考え方が
ずれている可能性があります。
どうずれているのかというと、
その新しい基準や規格が
目指すゴールが何か。
という事を見ないで、
基準や規格に適合させる
だけに意識がいきがち、
という事です。
長期優良住宅を推進する背景には
日本が抱える住宅の不良ストックと
資産価値が住宅不動産に付かない問題。
そこに民間の資金が500兆円以上
消えてしまったという問題がある。
日本は社会構造的に、住宅が原因で
貧乏になり続ける仕組みになっている。
人口が増えている時代はそれを補って
余りある経済成長がなされていたけど、
そのボーナスが無くなった今、
日本人は住む事のコストの高さから
首が回らないという暮らしを
余儀なくされている。
家を既に建てたあなた。
もし、住宅ローンの支払いが、
あなたの生活から無くなったら、
毎月の生活は凄く楽じゃないですか?
余暇や趣味にもっとお金が使える。
なぜ、あなたは住宅ローンを
組まなくてはならなかったのか。
住む家が無いから?
とんでもない、日本には、
1000万軒の空き家があるんです。
タダ同然で空き家を
譲ってもらう事も出来た。
なぜそれをしなかった?
だって、ぼろいし寒いし。
ですよね。今、日本にある家は
どうしようもない粗悪な家が
殆どなんです。
だからあなたは家を建てざるを
得なかったわけですね。
誰が悪いかっていうと、
昔そんな粗悪な家しか
建てなかった作り手と住まい手。
あなたが悪いから、
あなたが家を建てざるを
得なかったわけじゃないんです。
社会に優良な住宅が、
ごろごろストックされてれば、
わざわざ新築を建てる必要は
ないんですね。
住宅ローンも半額くらいで
済んだはずなんです。
えー、そういう社会の方がいい。
と、みんなそう思います。
そういう社会を作るための、
長期優良住宅になります。
そう考えると、長期優良住宅は
基準に適合するかどうかよりも、
その名の通り、100年200年後まで
使える状態で、住みたいと
誰もが思える状態で家を残す、
というのが本質になります。
後世の日本人が私たちと
同じ様に住宅で貧乏になることを
防ぐことができるのは、
今家を建てる私たち世代だけ。
私たちのせいで、将来の誰かが
家を建てざるを得なくなるのか、
私たちのおかげで、将来の誰かが
住宅ローンから解放されるのか。
常に私たちは未来の分水嶺にいる。
国が提示する基準をギリギリ
クリアして補助金をもらう事
だけを考えて建てた家と、
本気で100年200年先に家を
届けるために、基準の足らざる
部分を補って建てた家。
どちらが長期優良住宅の
理念に適しているか。
仕事で言うと、社長の持ってきた
新しい仕組みにギリギリ適合し、
形だけ整えた成果物と、
足らざる部分を補い、顧客に
より受け入れられるようにした
成果物、どちらが、より本質に
近い事をやっているか。
国を信じる信じないという
上っ面の議論になりがちですが、
そもそも自分はこの国を
どのようにしたいのか。
それが国の方向性と同じなら
基準に引っ張られて付いていく
という物ではなく、自分が
基準を引っ張っていくくらいの
つもりでやらないとダメでしょう。
国交省の職員の方も、
国をダメにしようと思って
仕事をしているわけでは無い。
しかし、今まで作り上げてきた
国民のお金を溶かし続ける
住宅業界というのは、中の人に
とってはあまりにも美味しい。
家づくりの基準を厳しく
する事には非常に大きな
反対の声が上がりがちです。
私は私で、未来の日本人が、
家で困らない社会を作りたい。
その為に、新築であろうが、
リノベであろうが、100年後まで
使える家を残す仕事以外は
したくないと思っています。
それが、今でいうと長期優良住宅の
理念と同じ方向を向いているから、
普及に協力したいと思っている。
ただ、長期優良住宅の基準ギリギリの
家が、100年後使われているかというと
それなりにお金を掛けて維持しないと
難しいなとも思います。
だから、本当は長期優良住宅が
基準として定めたい最高レベルの
性能や維持管理性を持った建物を
作っていこうとしています。
自分ではなく他者(国)を信じるから
裏切られたと思うんです。
国が梯子を外そうがどうしようが、
自分の建てた家が100年でも
200年でも住んでいけるなら
国の基準が変わったりなくなったり
しても何も影響がありません。
ぜひ、他者がどうのこうのではなく、
あなたはあなたの家を建てる、
背景や目的を大事にして、
家づくりに取り組んでいただければ。
住まい手の皆さんも。
つくり手の皆さんも。
