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良い物を永く使う。

日本人の暮らし

凰建設の森です。

本日、少し悲しいお知らせが。
弊社、というより私の愛車、
初代プリウスなのですが、
バッテリーのサービスが
なくなるそうです。

この23年で、バッテリーは
2回交換し、今ので3代目。
そして最後の交換からもう
10年が経とうとしております。

今交換をしてもらえればまだまだ
乗れるかと思うのですが、
そうでなければ、バッテリーか、
もしくはヘッドライトが車検を
通らないかのどちらかで、
プリウスとお別れをすることに
なるかもしれません。

折しも、カーナビのディスプレイが
お亡くなりになったばかり。

5連装CDチェンジャーは
動くけどほぼ使ってない。

フォグランプは交換不能で
既に取り外されました。

リモコンキーは壊れたので
普通に鍵を刺して回してます。

冷房の効きは良くないので、
40℃に迫る真夏でも窓を
開けて運転しております。

同業者の方が車で集まる
会合に行ったりすると、
私の車がダントツで古い。

乗ってる車と会社の経営状況の
乖離の激しさという評価だと
日本のどこの工務店にも、
負けないかもしれません。

とても順調な会社の社長には
見えないwっていつも笑われます。

なんでそんな古い車に
乗っているの?と
よく聞かれます。

なぜって、不満なく乗れるからに
決まっているじゃないですか。

初期型プリウス、今でも
燃費は20km/Lを出してくれる。

車検等は少しずつ高くなるけど、
それでも23年間、一台の車を
乗り続けてきた方が、買い替えるより
安く済んでおります。

普通ならもう3台目の車に
乗り換えててもおかしくない。

車の性能のメインは走る事。
今でも通用するレベルの
燃費で走ってくれる車があり、
特段困っている事もないのなら
買い換える理由ってあります?

世の中には様々な車の所有方法がある。
残価設定ローンで3年おきに車を
乗り換えていくという方法もある。

所有と書きましたが、残価設定だと
所有と言えるかどうかは怪しいです。

1台の車を修理が出来なくなるまで
乗り潰していく方法もある。

所有せずにカーシェアリングや、
レンタカーで間に合わせる方法も。

住まいとの向き合い方もよく似てます。
ちょっと違うのは、車は使わなくても
生きていけるけど、家が無くなっては、
生きていくのは非常に厳しいという事。

だから、所有する/しないという選択は
同じ広さ、仕様の家という天秤で
比べると、所有するという選択の方が
生きているうちに掛けるコストは低い。

よく、賃貸/持ち家論争がありますが、
あれは賃貸の方が狭くて貧相なものだから
比較が成り立つのであって、同じ家を
賃貸か持ち家かで比べると、大家さんの
取り分が加わる分賃貸の方が
必ず高くつきますからね。

もしくは老後にとんでもなく狭くて
みすぼらしいセーフティネット住宅に
引っ越して帳尻を合わせるか?

勿論自由ではありますが、
今日は家を所有する前提で
お話していきます。

ここでも車と違うのが、その商品寿命。
私はよく生涯コストという言葉を使います。

殆どの人が想像するのは、その人が家を
使っている間にかかるお金の事です。

しかし、実は私が言っているのは、
その家が建ってから解体されるまでに
かかるお金の事を言っております。

30年とか50年を想定しているんじゃなく
100年とか200年を想定して言っている。

100年後の未来に自分が携わった家が
その時代の人達にどのように扱われるか。
200年後の未来だとどうか。

色んな人が手をかけてきた結果の金額が
最も少なくて済む家が良い家というのが
私の価値観になります。

そんなに持つわけないって
思う人も多いと思いますが、
いえいえ、ありますよ。日本にも。
↓     ↓
%url1%{https://minka.or.jp/minkabank}

戦後に建てられたものよりも、
むしろ構造に関しては
信頼性が高いと思っていい。

少なくとも、長期優良住宅は
3世代が住み継ぐ事を考えて
制度設計がなされています。

だから、今からの時代に家を
建てる人は作り手も住まい手も、
自分の寿命を超えた未来にまで
建物をつないでいくという
意識を持たねばなりません。

長期耐久財は、その寿命が長いほど
結局かかるお金は少なくて済む。
20年近く前からずっと国交省が
訴えかけている事ですね。
↓     ↓
%url2%{https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/tebiki.pdf}

戦後の爆発的な人口増加
その好景気のおかげで、
住宅に溶かした500兆円以上のお金は
うやむやになっておりますが、
今後も、今まで通りに住宅を
使い捨てる国家であり続けるなら
日本人はどうあがいたって
これ以上豊かにはなれず、
毎世代住宅ローンを背負って、
建築会社を潤わせるために
働き続ける事になります。

国の政策は今まさに過渡期。

長期優良住宅やZEHといった、
未来に遺すべき建物を推奨しつつ
今まで通りの4号特例を使い、
断熱もゼロ、耐久性の工夫もゼロ
という住宅の建築を黙認。

急激な変化を避け、まずは
上位等級の設定と普及啓発。
段階的にボトムレベルを足切り。

2050年には日本に存在する家は
平均でZEHなんだぞ、家庭部門から
排出されるCO2はゼロを下回って
マイナスになっているんだぞ。

今どうしようもない建物を作っても
ペナルティは無いけど、2050年時点で
その建物をまだ使い続けるつもりなら、
カーボンプライシング他、様々な
ペナルティを負ってもらうからね。

そういうような事を言っております。

家庭における日本の実効炭素税額は、
今の所1万円/家庭・年程度です。
これが2050年には8万円/家庭・年
以上にまで上がる可能性が。

EUの国などは今時点でこの
レベルの課税の国もあります。
オランダとか。

家庭の炭素税というのは、
使うエネルギー代金に
転嫁されて払うものになる予定。

省エネな住宅だともっと少なく、
省エネじゃない住宅だともっと多く。

今、断熱等級4や5の住宅を建てると
将来のコスト上昇に耐え切れず
まだ住宅ローンが残っているうちに
省エネリフォームをする羽目に、、、

じゃあ壊すか?いやいや、
壊すならエネルギー使うでしょ?
解体、輸送、処分、その他どっさり
炭素税払ってくださいね。

という未来がうっすら見えています。

いやいや、またまたそんな、、、
と思うなら環境省や国交省の
言っている事を見てみてほしい
↓     ↓
%url3%{https://www.env.go.jp/earth/ondanka/cp/index.html}
環境省

%url4%{https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/s202_kenchiku01.html}
国交省

何度でも言いますが、住宅が
他の買い物と決定的に違うのが、
今のあなたの決断が、30年後の
あなたを縛り続けるという事。

スマホなら3年後に買い換えられる。
車なら10年後に買い換えられる。
でも、住宅だけはあなたの事を
死ぬまで縛り続ける買い物なんです。

という事は、日本が、社会が、
これから先にどのように進むのか
知らずに家を建てるのって、
怖くないですか?

日本の社会を変えていこうと
本気でやっている官僚と、
日本の家なんて価値は無い
ってこの70年の間にできた
常識で物を言うあなたの
周りの人と、どちらのいう事を
信じるべきなのか。

勿論どちらを信じるかは
あなたの自由になります。

しかし、日本の住宅が、
資産価値の無い空気感のまま
ずるずると行くと、日本の
中古住宅はまとめて外資に
掻っ攫われます。
↓     ↓
%url5%{https://president.jp/articles/-/73023?fbclid=IwAR0_InvHD9kLI_xlG05lZh9zOiUJmidGFOCJQi7OYmWxGqHu4tWfWTdtPMY}

だって、100年200年住める
家はこれからでき始めて
行くのに、空気感だけで今後も
中古住宅に値が付かないなら、
海外の人から見ると、
夢の国にしか映らない。

今時点でも賢い人は、
ちゃんと中古住宅を
選んでいるんです。

今の路線で今後も行けば、
日本人のお財布は建築業者と
海外の中古住宅ブローカーの
懐を潤わせる為に使われて、
どんどん貧しくなっていきます。

1000万で買った
日本の中古住宅を
年間管理費30万円で
海外の人の別荘用に
5人くらいに利用権を
販売したらどうなる?

利回り10%を超える
なかなかいいビジネスに。
それでいいのか日本人。

家を建てたいけどお金が
どうしても足りない。
だったら優先順位を
ダイナミックにつけるんです。

優先順位は

①地盤
②基礎
③躯体
④断熱
⑤耐久性
⑥設備
⑦内装
⑧外構

⑤まで100年以上持つ家を
作っておけば⑥以降は
次世代に任せたっていい。

2階はプラスターボード仕上げ
床は合板表し。弊社でも
しばしばそういう仕様はある。

だって、子ども部屋として
使う時には既に壁紙が
痛んでたり床が傷ついてたり。

それよりは子ども達が使う時に
綺麗な状態にしてあげたりとか
子ども達と一緒にDIYで内装を
仕上げて部屋を作る方が、
思い出にも残るし新居感が出る。

⑤までにしっかりお金を掛けた家。
あなたが受け継ぐ側だったら
その方が断然お金が掛からない。

既に住宅は余っているんです。
新しく作るのであれば、
永く使えるものを少しずつ。

社会の未来の事なんて知らない?
それならまあ、仕方ないですけども。
自分の事が大事なのは当たり前。

でも、出来る範囲でいいから、
未来に生きる人の事も考えて
家を建てていただけると、
この社会はもっとよくなるはず。

あなたはこの社会が将来
どんなふうになったらいいなと
思いますか?

#流行より普遍性 #本質的な家づくり

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー