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築43年、基礎は持つか

長く住める家

凰建設の森です。

本日は埼玉の空調講座
早くも7回目。

このあたりが佳境。
私も参加している皆様も
熱が入ります。

さて、本日は質問箱から
↓     ↓
%url1%{https://peing.net/ja/q/bf4df31f-edf1-4ab9-9b3f-409afb47d2bc/completed}

コンクリートの寿命というのが
一体どれほどの物なのか。

一般的にRCのマンションは
60年の耐久性だと言われます。

え?60年しか持たないの?
じゃあどんな家を作ったって
基礎が60年なら60年しか
持たないんじゃないの?

という方もおられますが、
60年というのはコンクリートの
寿命ではありません。

実は、設備のメンテなどを
トータルして考えると、
60年程度が妥当だろう。
そんなイメージで設定されてます。

このメルマガでも度々紹介する
大阪なんば駅の駅舎プロジェクト
↓     ↓
%url2%{https://ekikan.com/about}

友人が携わっておりますが、
この建造物は戦前のコンクリート造。

コンクリートの寿命を決めるのは
中性化と言われる現象です。

セメントは元々アルカリ性。
それが鉄筋を錆から守ります。

コンクリートが中性化しきると
鉄筋は錆びて膨張を始め、
コンクリートを割ります。
それがコンクリートの寿命。

中性化の原因はO(酸素)です。
大気に晒されても勝手に
中性化していくし、何なら
室内にむき出しのコンクリートは
人間が出すCO2の影響で
更に早く中性化が進みます。

コンクリートを中性化のリスクから
守るために、鉄筋をコンクリートの
なるべく内側に入れるんですね。

恐らくなんば駅などは10cm以上の
被り厚さを確保しているのでは?

基礎の中性化の具合が建物の
残り耐用年数を決めるのは間違いない。
それを検討する様々な研究が
今までも行われてきました。
↓     ↓
%url3%{https://www.jstage.jst.go.jp/article/aijs/70/589/70_KJ00004392696/_pdf}

逆に言えば、中性化を防ぐことが
出来るのであれば、コンクリートは
非常に長持ちすると言えます。
なんば駅もそうやって長寿命化と
セットで再開発されています。

中性化を防ぐ方法は色々ありますが
住宅の基礎の場合は、トータルで
大変都合が良いやり方がこちら
↓     ↓
%url4%{https://www.jstage.jst.go.jp/article/aijt/9/18/9_KJ00004655869/_pdf/-char/ja}

毎回論文ですみません、、、

25mmのXPSで基礎を
両側サンドイッチするだけで
中性化の進行が1/6に。

文中、「一体打ち込みならほぼゼロ」
と表記がある事から、
基礎のコンクリートを
長寿命化させたいのであれば、
XPS断熱材で包み込むのは
非常に有効と言えるわけです。

基礎外断熱、基礎内断熱、
色々言われておりますが、
弊社物件でパッシブハウスクラスの
建物を作る時に、
基礎外も基礎内も両方
断熱材が施工してあるのは
それが理由なんですね。

コンクリートの寿命を決める
最後のネックは中性化。

その対策が大事です。

で、リノベの場合はどうなの?
という話ですよね。

弊社でも築年数の経っている
リノベ案件はよくやります。

その時に基礎はどうするのか?
ガチガチに補強して、断熱でくるみ
これ以上中性化が進行しないよう
延命措置を必ず行います。

関尾さんも言われているように、
補強無しで行ってしまうと、
築43年の建物というのは、
あと30年程度の寿命という事に
なってしまいます。

もし、将来的にリノベを
候補に入れておられるのであれば、
今のうちから中性化を止める
塗料などを塗布しておくのは
有効打になり得るかと思います。

そしてコンクリートの寿命というのは
実は地域によってもちょっと違いまして
沿岸部であるほど、潮風の影響で
早く中性化が進みますし、
内陸部であるほど、中性化の進行は
遅いです。

また、コンクリートを作る時の
水に含まれる塩の量も少し影響を
及ぼします。やっぱり人が少なく
かつ内陸部で作られたコンクリート
ほど、中性化は遅いです。

更には最初に使う砂や石に含まれる
塩の量も大きく影響します。
川砂を使うのか海砂を使うのか。
最近は川砂は少ないと聞きますが
どうなんでしょうね。

日本最古のRC建造物と言えば
長崎の軍艦島になりますが、
塩の影響が激しい地域で
あの形を保存し続けるのは、
大変なコストが掛かります。

コンクリート内部の塩の量が
とんでもなく多いので、中性化が
とても早く進行しているんですね。

という事で、質問者さんが
どの地域に建っている実家を
リノベか新築かで考えているのか
によっても、アドバイスの内容は
ちょっと変わってきます。

私も横浜で仕事をしていたので
横浜の事情はよく分かりますが、
リノベに耐えられる家は岐阜程
多くはありません。

逆に岐阜だと、これ全然リノベで
行けるじゃないっていう建物の
ほうが多かったりします。

私はリノベが行けるのであれば、
リノベをして建物を長く使った方が
良いと思っています。

43年経った基礎をあと100年でも
使えるように補強することはできる。
勿論コストは掛かりますが。

ただ、リノベに耐えられる家か
そうじゃないかは、やっぱり
見てみないと分かりません。

ぜひ、地域の信頼できる建築士さんや
インスペクションが出来る人に、
建物を見てもらってください。

参考にしていただければ。

#長寿命住宅 #住み継がれる家 #住宅を消費しない

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー