これまでお届けしてきたお役立ち情報や業界のリアルなお話を振返りでご覧いただけます。最新のメールマガジンは申込後に購読が可能です。

長期優良の維持管理は高額?

長く住める家

凰建設の森です。

先に告知になります。
本日19時より、
先日の家百ルームツアーの
お施主様インタビュー動画が
プレミア公開になります。

建築会社の選び方や
こだわりの伝え方は
どうやったのか?

是非参考にしていただければと
↓     ↓
%url17%{https://youtu.be/HeN52oqp5Tw?si=nHou2z-aLVnnKzzP}

岐阜に帰ってきました。
本日はリノベ案件の、
現場チェックになります。

新築だと、私はもう
殆ど行かなくたって、
納まり的にNGな箇所は
発生致しませんが、
リノベ現場はそうじゃない。

断熱欠損が発生してないか
新築以上に足しげく現場に
通って監理をさせていただきます。

さて、本日の話題は、質問箱
↓     ↓
%url1%{https://peing.net/ja/q/e79c5bae-4531-4a34-a586-7984b1d18b35}

弊社、もう10年以上前から
長期優良住宅しか建ててません。

当然維持管理に関わる業務も
アレコレ発生してきておりますので
実際のところどうなの?

というお話をさせていただきます。

まず、大前提として、
長期優良住宅というのは、
その名の通り、長い年月にわたり
使い続けていく事を想定した家。

この家は自分と一緒に死んでいくんだ。
とか、俺が死んだ後の事なんて知らね。
という考え方で家と向き合う人とは、
永遠に相容れないものだと思ってください。

自分が建てた家が自分の死後に
巨大なゴミとして社会や遺族を
困らせても仕方ないじゃない。
解体費用分くらい残して死んでいくから
迷惑をかけている訳じゃないでしょ。

という考え方の人もおられますが、
遺される側としたら、解体費用は
現金で受け取った方が嬉しいし、
建物がそのままお金を生むものとして
使い続けられたらもっと嬉しい。

また、今建てられている家の解体が
30年後くらいに150万程度で
出来ると思っているなら大間違い。

昔よりは頑丈になってるし、
分別処分ももっと厳しくなる。
アスベストや他の物質の
調査や特別な撤去工事も
増えてくる事でしょう。

家を解体するのには
500万円くらいかかる
という時代がやってくる。

そんな事にも想像が及ばないのなら、
これからの時代においては、
家を建てない方が良いかもしれません。

長期優良住宅というのは、
あなたがその家を使わなくなった
後も別の誰かが大きなリノベ等も
必要なく住み続けられる事を
想定した家の事を言います。

つまり、メンテナンスは
やって当然であり、
それを如何に抑えるのか
という事に目を向けるのも
当然になってくるんです。

ちなみに弊社の維持管理計画は
↓     ↓
%url2%{https://www.ohtori.net/wp/wp-content/uploads/2023/11/9685b60fa81ef03f445477d443ed4b52.png}

Excelのスクショなのが
分かりますでしょうか。

決まった書式ではなく、
自社で決めたものになります。

この点検の間隔、中途半端に
思えますでしょうか?

実は、点検周期がこうなっているのは
ちゃんとした根拠があるんです。
↓     ↓
%url3%{https://www.jstage.jst.go.jp/article/jusokenronbunjisen/48/0/48_2019/_pdf/-char/ja}

ライフサイクルコストを最も
抑えられる、建物の点検メンテの
頻度を研究した論文の
結論に沿ってやっております。

で、点検をした内容は、
こちらの履歴にも残りますし
↓     ↓
%url4%{https://www.jbn-support.jp/builder/service/iemori/}

弊社のクラウドサービスにも残る
↓     ↓
%url5%{https://www.ohtori.net/wp/wp-content/uploads/2023/11/4a5c9d053e17de651f3ea7d5d3dc206f.png}

で、点検をした結果、
痛んでいれば直すし、
痛んでいなければそのまま。

点検後、メンテをしなければ
保証が延長できませんよ!
みたいな脅しは致しません。

だから、書式には、この年数で
この部位の修繕を「検討する」
という書き方になっているんです。

弊社の場合、アフターサービスは
公式LINEの機能を使います。
お施主様とのやり取りの頻度は
今日の午前中の時点でも
こんな感じになります。
↓     ↓
%url6%{https://www.ohtori.net/wp/wp-content/uploads/2023/11/3544cc66fa7bda8fd4cbe0c09e3adbbf.png}

創業60年を超える会社だと、
既存顧客の数もそれなりにある。

公式LINEだと、誰か一人だけが
アフターの状況を分かっている
感じじゃなくて、会社として
進んでるのか止まってるのか等も
把握できるので便利です。

弊社の場合、基本的に点検は
無料でやっておりますが
住宅履歴の登録には初期登録料が
25,000円掛かります。

なので、ここ10年くらいは、
長期優良住宅じゃない家と
比べてお施主様が追加で負担する
維持保全に関する費用は、
初期費用の25,000円だけ。

という感じでやっております。

※点検を有料にするかどうかは
悩ましい所なんですけども。

長期優良住宅にすると、
将来的に何百万円も
メンテナンスで掛かるのか。

という事ですが、
数世代に亘って住み続ける
という事を前提に考えると
当然ある程度のメンテ費用は
掛かってくるはずです。

ちょくちょく紹介する、
ドイツの標準的な維持管理費用。
1,600円/m2年
今は色々値上がりしておりますので
2,000円/m2年としておきましょう。

130m2の家を、自分が住む50年間
維持していこうと思うと、
2000×130=26万円/年
26×50=1300万円
1300万円の維持管理費が
掛かる事になります。

うわ、高っか!
って思うはずですが、
この金額を掛ければ
次の50年も問題なく
住んでいけるという金額です。

50年で住宅の寿命が終わり、
建て替えるという選択をするなら
いくらノーメンテで50年過ごしても
1300万円では建替えられません。

そしてこれは維持管理の事を
最初から考えて作られている
ドイツの家のお話になります。

維持管理性能が壊滅的に低い
日本の家を50年持たせるなら、
平気でその2倍3倍のお金が
掛かってしまうんです。

最初から耐震断熱耐久の
しっかりした家を建てるなら
維持管理は内装と設備だけ。
それなら50年合計1300万円で
納まる可能性もある。
弊社はそうありたい。

でも、耐震断熱耐久が低いまま
新築を建ててしまいますと、
30年過ぎくらいで、
新築そっくりさん的な、
フルリノベをやらなきゃいけなくなる。

新築そっくりさんが1300万円で
出来るかというと、無理でして
その倍くらいは掛かってしまう。

私が言いたい事、分かりますでしょうか。

元々どうしようもない家を建てている
会社の建物を、無理やり長期優良にして
数世代持たせようと思うと、
とんでもないお金が掛かってしまうんです。

そりゃメンテナンス計画で何百万円という
計画を見込んでおかないといけなくなる。

だから、長期優良住宅にすると
とんでもない費用が後で掛かる
って言っている実務者がいるなら、
「うちの家の維持管理性はとても悪いです」
と自己紹介しているようなものです。

長期優良住宅が何を目指す物なのか
という事を理解していれば、
その建物のライフサイクルコストが
最小になる家を建てるのが正解だと
分かるはずなんですけども。

そしてライフサイクルというのは、
50年じゃなくて100年以上を
想定しているというのも、
長期優良住宅をちょっと調べれば
分かる事です。

長期優良住宅のメリットとは、
誰にとってのメリットなのか。
まずそこを見誤っている。

家を建てるあなたのメリット?
違います。あなたから家を
引き継いだ人が、長期優良住宅の
メリットを最も享受する人になる。

引き継ぎ方は相続でも売買でも
どちらでもいいと思います。

次の時代に良質で資産価値のある
不動産として住宅を残して行こう。

「住む」という事に対して、
国民全体が支払うコストが
最小になる社会に
つくり変えて行こう。

そう考えて発足したのが、
長期優良住宅という制度です。
↓     ↓
%url7%{https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/tebiki.pdf}
※p7~p10

長持ちする家を建てて維持管理を
しっかりする人は、社会にとって
良い行いをする人だから大事にする。

今だけカネだけ自分だけが大事で
社会にとって害悪となる家を建てる人は
自己責任でどうにでもしてください。

ここ数年の補助金や減税の仕組みが
言わんとしているのはそういう事です。

来年からもその動きがどんどん
加速していくのはご存じの通り。

世の中には様々な仕事がありますが、
住宅建築という仕事は、扱う金額に
対する、細かな書類の数というのが
とても少ない仕事だと思います。

数千万円の仕事なのに、最終的に
家が完成した後に残った書類を
数えてみたら50ページくらいで
済んでしまっていた。なんて
珍しくもなんともない話です。

70年前の住宅難を受けて、
とにかく書類や作り方を
簡略化して家を増やすんだ。

という方針のまま、建築業界は
やってきてしまいました。

長期優良住宅の書類の量を見て
ひるむ人、ビビる実務者は多い。

そして、自分が出来るかどうか
分からないから
「高いですよ、大変ですよ」
と、お客様に降りてもらおうとする。

お客様が自分で「降ります」
って言ってくれるのであれば、
書類業務をやらなくて済むから。

長持ちしない家を作っておけば、
また40年後くらいに、建て替えの
需要を見込むことができます。

50年かけて細かく稼いだ合計が
1300万円の売り上げより
40年後に3~4000万円の建て替えの
売上の方が嬉しいに決まっている。

お勧めしにくい理由があるとしたら
長期優良住宅が普及してしまうと、
長い目で見て住宅業界の仕事というのは
とても少なくなってしまうから。

国民の払うお金が最小という事は、
建築会社の売り上げも最小ですからね。

どうしようもない家を作っている会社が
長期優良住宅を標準的な家にするのは、
色んな部材も変えなきゃダメだし、
後でお金のかかる家の作り方を
改めないといけないので多分大変。

だけど、昔からいい建物を作っているという
自負のある建築会社であれば、長期優良住宅は
大幅なコストアップにはなりにくいです。

10年以上長期優良住宅をやってて、
大変だからもうやめたいと思ったことは
一度もありませんから。

長期はお金が掛かるとか
大変とかこの期に及んで
言い続ける建築会社なんて
選んではいけないと思います。

あなたこの15年何を考えて
住宅業界に居座ってたの?

多分、自分の思ういい家を
建ててきたんだと思いますが、
それを公の物差しに当てがって
計ってみようとは思わなかったの?

長期優良住宅で新築される
家の割合は3割弱です。

残りの7割の家を建てるのを
禁止したとしても、今の日本は
全く困りません。家なんて
そこら中に余っているから。

長期優良住宅の3割を
未来に残すべき大事な家。
7割をどうしようもない家と
定義して今後の中古住宅市場の
差別化を仕掛けて行ってるのが
今の政策になります。

ええ、うち、長期取ってないけど
どうしたらいいの?

大丈夫、本当に建っている家に
自信があるのであれば、
長期優良住宅は後からでも
追認みたいな感じで認定を
取ることができます。

至らなければ長期優良住宅化
リフォームという手もあります。

築浅で追認やリフォームで
認定を取る位なら、最初から
取っておいた方が安かった
って100%なると思いますが。

悪い事は言わないから、
長期優良住宅は取っておきましょう。

#長寿命住宅 #住み継がれる家 #住宅を消費しない

登録特典として、小冊子をpdfでプレゼント
+知って得するメルマガを毎日配信

メルマガ

メルマガに登録する

この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

Xアイコン facebookアイコン Instagramアイコン

国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー