これまでにいただいた質問

気密性能が高いと何が良いですか?

断熱効果が高まり、温度ムラや結露を防ぎ、快適で健康的な住環境になります。

気密性が高いと隙間風がなくなり、暖房や冷房の効率が向上します。その結果、足元の冷えや上下温度差が減り、室内の快適性が高まります。また、湿気が壁内に入りにくくなるため内部結露やカビのリスクを抑え、住宅の耐久性向上にもつながります。さらに、計画換気が正しく機能することで、空気の質も安定します。

C値とは何ですか?

C値とは、住宅の隙間の大きさを示す気密性能の指標です。

C値は家全体の隙間面積を床面積で割った数値で、数値が小さいほど隙間が少なく高気密であることを意味します。専用の測定機で室内に圧力差をかけて測定され、住宅の気密性能を定量的に評価するために用いられます。

理想のC値はいくつですか?

理想は0.0ですが、現実的には「0.5以下」、パッシブハウスレベルの高性能住宅では「0.1〜0.2」が目安です。

C値は小さいほど隙間が少なく、換気や断熱性能が正しく機能します。第三種換気では0.5以下でないと計画換気が崩れやすく、第一種換気では0.2程度まで高めることで熱交換効率が最大化されます。最低でも1.0以下は確保すべき水準ですが、足元の冷えや不快感を防ぐにはさらに高い気密が必要です。そのため、快適性と性能を両立する現実的な目標は0.5以下、最高レベルでは0.1〜0.2が目安と考えています。

気密測定は必要ですか?

気密測定は、高性能住宅において必須の工程です。

気密測定を行わないと、設計通りの断熱性能が出ているか確認できません。断熱と気密は「車の両輪」であり、隙間があれば断熱性能は十分に発揮されません。また、隙間から湿気が入り込むと内部結露が発生し、カビや構造材の腐朽につながるため、建物の寿命にも大きく影響します。さらに、気密が低いと計画換気が機能せず、空気環境も悪化します。気密測定は施工品質を数値で確認し、完成前に隙間を修正できる唯一の手段であり、快適性・耐久性・省エネ性すべてを担保するために欠かせません。

気密が低いとどうなりますか?

断熱効果が落ち、温度ムラ・不快感・換気不良が発生します。

隙間が多いと計画された給気口ではなく、壁や床の隙間から空気が出入りし、換気が正しく機能しなくなります。また、冷たい隙間風が床付近に流れ込み、室温が高くても足元が冷える原因になります。さらに、暖房や冷房の効率も低下し、省エネ性が損なわれます。このように、気密性能が低いと住宅全体の性能と快適性が大きく下がってしまいます。

気密性能は施工で変わりますか?

気密性能は、現場の施工精度で大きく変わります。

気密性能は住宅の隙間の量で決まるため、現場でどれだけ丁寧に隙間を塞いだかがそのままC値に反映されます。柱や梁の接合部、配管まわりなど細かな部分の処理には大きな手間が必要で、この「ひと手間」の積み重ねが性能差になります。また、施工者の経験や習熟度によっても結果は大きく変わり、慣れていない会社では高い気密性能を安定して出すことは困難です。さらに、木材の収縮や地震による劣化を見越した施工や、途中での気密測定による確認・補修を行うことで、長期的な性能維持も左右されます。このように、気密性能は材料ではなく「つくり方」で決まる性能と言えます。

高気密だと息苦しくなりませんか?

高気密住宅でも息苦しくなることはなく、むしろ空気はきれいに保たれます。

高気密住宅は密閉する家ではなく、24時間換気によって計画的に空気を入れ替える仕組みになっています。気密性が高いほど、給気口から排気口へ正しく空気が流れるため、効率よく換気が行われます。逆に隙間の多い家では空気の流れが不安定になり、十分に換気できないこともあります。また、古い住宅ではCO2濃度が高くなることもありますが、高気密住宅では適切な換気により健康的な空気環境を維持しやすくなります。ただし、換気を止めたり開放型ストーブを使用すると空気環境が悪化するため注意が必要です。

気密性能は経年劣化しますか?

気密性能は経年や外的要因によって劣化する可能性があります。

木材は乾燥によって収縮し、柱や構造部に隙間が生じることがあります。また、日本では日常的に地震が発生するため、その微細な揺れによって建物がわずかに変形し、気密層が傷むこともあります。さらに、温湿度の変化も影響し、時間とともに性能が低下することがあります。ただし、外張り断熱で構造材の温度変化を抑えたり、耐震等級3のように変形しにくい構造にしたり、気密層を多層で施工することで、劣化を大きく抑えることが可能です。このように、気密性能は「新築時の数値」だけでなく、数十年先を見越した耐久設計がなされているかどうかで、その後の劣化具合が大きく変わります 。

窓の種類と気密性能は関係ありますか?

窓の種類は気密性能に大きく影響し、選び方によって住宅全体の性能が変わります。

窓は開き方によって構造が異なり、空気の漏れやすさが大きく変わります。FIX窓やすべり出し窓、ドレーキップ窓はパッキンでしっかり密閉できるため気密性能が高く、一方で引き違い窓は構造上すき間ができやすく、最も気密性能が低くなります。特に第三種換気の高気密住宅では室内が負圧になるため、第一種換気の住宅よりも引き違い窓のすき間から空気が入りやすくなります。そのため、気密性能を重視する場合は引き違い窓を必要最低限にし、高気密な窓種類を適切に使い分けることをおすすめします。

予備スリーブは断熱・気密に影響しますか?

正しく施工すれば影響はほとんどなく、むしろ性能維持に有効です。

予備スリーブは外壁の貫通部となるため、本来は熱橋や漏気のリスクがありますが、新築時に気密処理や断熱補強(ウレタン充填など)を適切に行えば性能低下はほぼ防げます。それよりも問題なのは完成後の穴あけで、気密・防湿・断熱の層を壊してしまい、漏気や内部結露の原因になります。あらかじめスリーブを設置しておけば、将来の設備追加時にも外皮を傷めず、住宅性能を維持できます。使用しない期間は、スリーブ内に断熱材を詰めておけば問題ありません。このため、予備スリーブは「新築時に正しく施工すること」が前提で、むしろ推奨される対策です。