凰建設の森です。
本日は事務所の日
問い合わせのお返事、
今後の打合せ、
溜まっている宿題、
などなどを片付けて
おりました。
そして今日は結婚記念日。
早いもので13年経ちました。
少し早く帰って、
家族でお祝いの予定。
さて、本日は、
よくある話と言えば
よくある話になります。
戦前に建てられた古い家の
改修現場を見に行ったりすると、
この百年の間に、何回か
増築や改修をされている。
そんな家は沢山あります。
面白い、というか残念というか、
令和の今、最も丈夫に残ってるのが
昭和初期に建てられた部分。
昭和後期から平成に掛けて
建てられた部分はボロボロ。
新しい部分がボロボロで、
古い部分がどうってことない。
何がその家に起きているのか。
これは維持管理性、耐久性が
戦後の家の方が悪いという事。
耐久性というのは、
木材の健全性を如何にして
保つかという事になります。
木材が濡れない工夫、濡れても
すぐに乾く工夫、つまり
木材の含水率を低く保つ。
これが耐久性を決めます。
戦前の家はストーブを焚こうが
エアコンを付けようが、
それで結露しようが、木材は
全部むき出しになっており、
暖房の季節が過ぎればまた乾く。
ただしスカスカなのでずっと寒い。
戦後に建てられた部分は、
石膏ボードなどで囲われ、
アルミサッシで気密性が
高められているので、
エアコンの効きは確かに良い。
しかし、表面結露や内部結露は
乾かずに木材を湿らせ続け、
濡れる事による不朽や虫害は
どんどん蓄積する一方。
片や100年経っても使える構造
片や20年程でカビだらけの構造
恐らく戦後の家も、暖房冷房を
使わない生活であれば、
ここまで家は傷まなかったかも。
でも、現代社会において、
暖冷房をするなというのは
通用しない話です。
だからこそ暖冷房をした際に
発生する熱と水蒸気の移動に耐える
外皮構造を持った家じゃないと、
長く健全に住むことができない。
戦後に行われてきた、姑息な
改修工事や増築工事のおかげで
しっかりした造りの家が
残念なことになっている例を
色々と見てきました。
当時は設計者さんにも大工さんにも
そういう知見が無かったのだから、
仕方がない、悪気があったわけでは無い。
それはその通りなのですが、
結果としては家は傷んでいる。
善意でやった事なのであれば、
結果的に顧客が不利益を被っても
プロに責任は無いのか。
プロの立場であれば、
赦されるのであればそれに越したことは
無いかと思います。
でも、顧客の立場だったら、
知らなかったで済まされたくない。
と思いますよね。
田舎の大きな家であれば、
増築するほどに新しい部分が
ボロボロだという家は沢山ある。
今後の住宅実務者は、そういう
建物を健全なものに直していく
という仕事も重要になります。
住宅だけではない。
日本のインフラ系を担う
これからの若い世代は、
広げ過ぎたものを上手に
縮小させながら質を維持する
撤退戦のような仕事が
とても重要になっていきます。
将来戸建て住宅を2軒も3軒も
相続をする若い世代の人も、
ご両親や祖父母の広げた資産を
上手に縮小させながら守る
撤退戦だと言っても良いでしょう。
その撤退戦を放棄する人も多い。
今現在で、既に日本の国土の
1/5程度が持ち主不詳の土地。
相続登記をしないで2世代過ぎれば
なかなか遡ってみる事も難しい。
団塊世代が亡くなり始めるこの先、
そんな事例はさらに増えて行くはず。
持ち主不詳の豪邸に、知らないうちに
外国の人が住み着いていたよ。
みたいな事も起きてくると思う。
家を正しく維持管理する事って
意外と難しいんですね。
立派なお屋敷を相続する人も、
何軒も戸建て住宅を相続する人も、
ぜひ、先の事は今から考えておいて。
どうぞよろしくお願いします。
