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夏の外皮からの湿気流入は大したこと無い?

温熱と住宅性能

凰建設の森です。

本日はプランの打ち合わせ。
朝から最終調整の繰り返し。

間取りを描くよりも、
パースなどのプレゼンの
細部を仕上げる方が時間が
掛かるんですよね。

窓の位置や高さがちゃんと
おかしくない様に揃っているか
見える面が格好悪くならないか。

いつもすごく悩むのが、
家のおでこの広さです。

家のおでこ??
窓の上端から、屋根までの
空間のことを言います。
↓     ↓
%url1%{https://www.ohtori.net/wp/wp-content/uploads/2020/08/05eec2ec8da3051325ee455a6fba5572.jpg}

こんなわけでおでこの広さを
悩むんですね。

後は、階高を抑える事も
おでこの広さに影響します。

建物の高さを抑えたほうが
おでこは狭くできますが、
天井の高さも下がります。
2階はまだ勾配天井という手が
使えますが、1階は難しいです。

天井の高さ、断熱性、おでこの広さ
標準の納まりが出来てしまえば
これらを悩むことも無いのですが、
やっぱり人それぞれ好みや必要な
性能は違います。

出来る範囲で最も良い物を。
試行錯誤は続きます。

さて、本日の話題も質問箱から
↓     ↓
%url2%{https://peing.net/ja/q/67b7a752-b44d-48a0-80bd-60a29f83d99a}

非常にクリティカルなポイント。

元々高気密高断熱は北方の技術です。
グラスウールの内側に防湿層を入れて
冬の内部結露を防ぐという考え方も
寒い地域になるほど条件が厳しいから。

で、温度差と湿度差が逆転する夏だと
湿気の移動方向も変わります。

で、逆転結露などの現象が。

そもそも起きるの?起きないの?
という疑問も有りますが、
起きる事は有り得ます。

その為に調湿シートを導入します。
調湿シートは、湿度が90%を超えた
辺りから透湿性能がぐっと高くなり
室内側に湿気を逃がし始めます。

イメージ的には、水蒸気が
溢れそうになったらあえて通す。
そんな動きをしてくれる素材です。

で、問題は質問にもある様に、
どのくらい通すのかという事です。

外皮の結露計算を行う時には、
外皮を構成する各素材の断熱性と
透湿性を並べ、水蒸気圧差と
温度差をそれぞれ設定して、
どの位水と熱が流入するかを
シミュレーションします。

熱が流れる量は、UA値やQ値などで
表記されますが、水が流れる量は
住宅ルールでは取り決めは有りません。

住宅ルールでは設定が無いですが、
実は一般建築ルールでは、算出の
方法は決められております。

そして、それを考慮するかどうかは
設計者の判断に委ねられております。

例えば、よくある「呼吸する壁」
セルロースファイバー+ダイライトみたいな構造。

湿気を防ぐ仕組みが無ければ、
岐阜の夏の気象ですと、一日に
10ℓ~20ℓ程度の水が
壁や床や屋根を通過して入ってきます。

入ってくる量の差は家の大きさの差です。
10ℓって、どんなもんなの?
と想像がつかない人もいるかと。

冬に加湿器付けたりしますよね?

ご家庭にある加湿器のタンク容量
確認してみて下さい。

多分、3ℓ~5ℓ程度かと。
夏にその加湿器を数台分、
家の中で運転しているのと
同じなんですね。

それが例えば付加断熱にEPSを20mm
使ったとすると、湿気の流入量は
2/3に減ります。

付加断熱がネオマフォームに変わると
湿気の流入量は1/5になります。

これは断言してもいいくらいですが、
外皮からの湿気の流入量をちゃんと
計算したことのある住宅設計者は
日本には殆どいません。

だから、湿気の流入に関して言えば、
知らずにやっているというのが現状。

考えたことが無いんです。

壁体内の夏型結露が起こらない
という事は、
湿気の流入を外側で止めているか
止めずに室内に流しているか、
どちらかになります。

これは住宅の教科書には書いてない。
だから誰もダメだなんて思っていない。

そして、「夏に湿度の下がらない家」
が出来てしまいます。

どんな理由があるのかと聞かれても、
恐らく計算したことも、考えたことも
無いというのが正直な理由かと。

試しに、検討されている会社の
設計担当者さんに
御社の仕様だと、夏と冬に外皮から
それぞれ一日に何リットルの水分が
入ってくる(出ていく)のか、
教えてください。

と聞いてみて下さい。
きちんと計算式まで出してくれた
設計者さんがいましたら、、
素晴らしいです。是非教えて欲しい。
お友達になりたいです。

#温熱は物理 #快適は設計でつくる

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー