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【日刊】長い目で家を考える。

温熱と住宅性能

凰建設の森です。

本日は東北の空調講座。
福島はいわきにて開催。
スパハワイアンズなどで
有名な街ですね。

昨日は収録のあと名古屋に
そのまま宿泊でしたので、
岐阜を始発で出発せずに
済み、ちょっと楽でした。

昨日の収録では、扇建築工房の
佐藤さんの「長期目線」が
印象に残りました。

多分、昨日の収録の会の動画は
ほぼ全てに佐藤さんからの、
長い目で見る考え方の話が
登場してくるんじゃないでしょうか。

私も非常に共感できるところですので
私の思う長い目で見るという事を
本日は書いてみたいと思います。

ナフサショックなどで家づくりが
どうしても近視眼的になってしまいがちな
今だからこそ、長い目で見て考える
というのは重要になってくるかと思います。

長い目で見て考える対象は二つ。

①建てる住宅
②、、は長くなっちゃうのでまた明日。
お楽しみに。

まず住宅についてになりますが、
最低でも自分たちが住み続ける期間くらいは
考えてほしいと思います。

じゃないと生活が破綻しますからね。

一番重要なのは、生涯コストが足りるか。
現実的なところ、家のイニシャルコストは
そんなに高くないと言えます。

なぜなら、住宅購入資金のうち、
9割程度はローンで賄うからです。

7000万円で土地建物を購入する時に、
自己資金が500万円、6500万円がローン。
みたいな話はよくあります。

すると、家づくりに掛かるお金は、

①イニシャル:500万円
②ローン中 :20万/月+ランニングコスト
③ローン終了:ランニングコスト

という3つのフェーズに分けられます。
ランニングコストの中身は、

・光熱費
・保険
・税金
・メンテ費(積み立て)

が主な所。
光熱費が平均で15000円/月
保険は5万円/年(4200円/月)
税金は10万円/年(8300円/月)
メンテ費20万円/年(16600円/月)

ランニングコストの合計は、
43,100円/月みたいな感じに。

メンテ費の積み立ては日本では
やられていないことが殆どなので
ドイツの平均的な相場である、
2000円/㎡年から算出しました。

なので
①イニシャル:500万円
②ローン中 :24万3100円/月
③ローン終了:4万3100円/月
みたいな感じになります。

まだ仕事をしていてローンを
払っている期間も苦しいですが、
定年して収入が無くなってからの、
ランニングコストも地味に厳しい。

殆どの人がここでメンテナンスのお金の
16600円/月を貯めるのをやめてしまうので
日本の家は建てた人と一緒に死んでいく
物になってしまいます。

ちなみにあなたがこの先60年、
家に住むとしてトータル金額は、
500万+
20万/月✕12月✕35年=8400万+
43100円/月✕12月✕60年=3100万

合計1億2000万円

大きな買い物ですね。
是非上記を参考にして、ご自身の計画だと
一生涯に家にいくら払うのかというのを
計算してみてください。

ちなみに200年住める家にして、
適切にメンテナンスを行いながら
住み続けていった場合、あなたから
家を譲り受けるであろう孫やその他の人は
60年住み続けていくとしても、
ランニングコストだけで済みますので
生涯の住居費が3100万円で済むという事に。

あなたが頑張っていい家を建てたとすると
あなたから家を譲り受ける誰かは、
あなたより9000万円も、人生において
余分に使えるお金が多いんですね。

そんな社会を後世に残してあげませんか?
というのが国の目指す住宅政策のゴール。

話がちょっと横に逸れましたが、
お金についての長期目線はそんな感じ。

でも、家はお金だけで判断するものではない。
住み続けていくうちに、馴染んでいったり
愛着がわいてきたり思い出ができたり、
そういう暮らしの舞台になるものです。

新築の時の高揚感は一時の物ですが、
その後の淡々とした暮らしが続いた先に
果たしてこの家は良かったのかどうかという
判断が下されますので住宅の満足度というのは
住んで1年や2年で結論を出すものでもない。

20年くらい住んでみてどうだったか考える
くらいの余裕をもって臨んでほしいところです。

だから、家が良かったのか悪かったのか
という最終結論が出るまでには時間がかかる。
むしろ時間を掛けてほしいという事です。

最近話題の建築士作家、鳥山まことさんの
時の家も、そんな感じのがテーマですね。

私はまだ読んでる最中ですけども。

建てる家をお金の面と暮らしの面、
2つの面から長い目で見てみて、
自分の人生をかける価値がその家に
あるかどうかを考えてみてください。

自分が死の床にあるとき、
ああ、この家で一生を過ごすことができて
良かったなと思えるものに、
ぜひしていただきたいと思います。

そして願わくば、あなたから家を
遺された誰かが、いい家を作ってくれて
ありがとうとあなたに言っていただける。

そんな未来を想像してみていただければと。

明日も別の視点から長期目線について
お話をしてみたいと思います。
ぜひ、お楽しみに。

#温熱は物理 #設備より建築

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー