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築9か月、寒い。

温熱と住宅性能

凰建設の森です。

本日は新年最初のお客様。

海外暮らしで暖かい家に
慣れた体に日本の実家は
とても寒いとのこと。

弊社のモデルハウスで
打合せをしてましたが、
ああ、海外を思い出す感じ。
とのことです。

暖房はしておりませんが、
日射取得でどんどん暑くなる。

ちょっと日射を遮って
もらってもいいですか?

と、打合せ途中に言われる。

冬にパッシブハウスを
体感しに来ていただける
人だけが体験できる
不思議な感覚です。

日本の高断熱住宅の
多くはエアコン暖房です。

暖かい代わりに家の中には
風が吹いています。

それって実は、上質な
暖房となみなされない。

体感してみれば分かります。
家の中に風が無い状態。

ろうそくの炎が揺らめかない。
それでいて暖かい環境。
それが上質な室内空間。

それを作ることができるか。

夏に涼しい家を作るのとは、
またちょっと違った技術が
必要なのが冬の暖房計画。

そういう家が当たり前に
なると良いのですが、、、

さて、本日の話題は、
今日掛かってきた電話。

2022年4月に引き渡しを
うけた注文住宅。
弊社事務所から車で10分。

営業さんからは暖かくて
涼しい家になると聞いてた。

しかし、夏は凄く暑い。
そして冬は凄く寒い。

コンセントから冷気が
吹き出してくるのを感じる。

家サプリの動画を見て、
ラクジュさんを知り、
ラクジュさんから
クオホームさんを知り、
クオホームさんから、
弊社を知って電話をしてみた。

気密測定と熱橋の検査を
してほしい。
可能であれば、そのまま
断熱改修工事を頼みたい。

気密測定は、普通に
業務としてやってますので
請ける事は可能です。

ただ、断熱改修となると、
それは難しい。

何がって、予算が。
だって新築してしまってる。
新築途中ならあと100万円もあれば
G2程度の断熱気密工事が
出来たかもしれない。

しかし、後からやろうと思うと、
壁をめくって床をめくって
天井をめくって、、、
内装をまるっとやり替える
事を覚悟しないと、
ちゃんとした工事はできない。

ユニットバスだって、
解体して断熱するか
諦めるかという事になる。

暖かい涼しいという、
定性的な言葉に騙される。

2022年でもそういう事は
普通に起きています。

どこで建てたかを伺うと、
某フランチャイズの工務店。

驚きました。てっきり、
最安ローコストメーカーかと
思っていたら、そうでもない。

なぜ建てた所に言わないのかと
尋ねると、建築途中に色々あり
声を掛けたくないとのこと。

それ以上は聞きませんでしたが
大体想像は付きます。

新築して住んでみてから
暑い寒いが酷いことに気づく。

そこからYouTubeで勉強をする。
申し訳ないですが、何もかもが遅い。

根本的な解決はできませんので、
自分で頑張って断熱気密補強を
しながら住んでいくしかない。

数十年経って、内装か外装を
やり替えようかなというタイミングで
ついでに断熱補強をするくらいの
つもりでいるしかありません。

そんな家を売る建築会社も悪い。
よく断熱性能No.1なんて謳えるなと。

調べることなく高額な商品を
買ってしまう消費者も悪い。

そういう消費者が、悪い建築会社を
買い支えるから淘汰が進まない。

政治が悪い場合、政治家が悪いと
言われますが、民主主義の場合、
その悪い政治家を選ぶ民衆が
悪い事になります。

資本主義において消費は投票です。
悪い商品を売る会社にせっせと
投票をするから悪い会社が
無くならないんです。

自分だけが得をする買い物をしたい。

そう思っていなければ、その会社の
セールストークや打ち出し内容は
響かないと思います。

下心があるから騙される。
騙し合いにおいて、消費者が
その道のプロに勝つ事は珍しい。

という事で、築9か月の寒い家に
住んでいる相談者さんには
あまり同情はできません。

その人も被害者なれど、
その人のおかげで悪い会社が
少し元気になっているんです。

他の人が同じように暑い寒いの
思いをする可能性を高めている。

全く無意識だと思いますが、
自分の首ならず周りの首も
絞めていることになります。

これからの時代、一人一人が
自分の消費行動に責任を持たねば
社会はどんどん悪くなっていく。

良い物をつくり、良いサービスを
提供する会社が世の中に残る様な
そんな消費をしていかねばならない。

みんなは高いものを買ってね。
私は安い物を買うわ。

それだとあなたは一時的には
得をするように見えるでしょう。

他の人も面白くないから、
見かけの安さを基準に
物を買うようになるでしょう。

しかし、みんなが安さだけを基準に
消費をしていくと、世の中は質の
悪い物で溢れかえり、結果として
消費者は誰も得をしなくなります。

そうやってみんなで貧しくなって
ここまで来たのが今の日本です。

値段以外にそのものの価値を
知ろうとしないからそうなる。

安さばかりを意識するのは、
己の無知をさらけ出す事です。

商品に付加価値をつける事、
商品の付加価値に気づく事。

それを生産者、消費者が共に
意識して社会を回していけば、
高単価、高付加価値なもので、
世の中は満たされるようになる。

家づくりに限りません。
本当に世の中に残すべきものに
購買という投票をしていただければ。

私も、自身の一つ一つの消費行動を
丁寧に、大切に行うように心がけます。

#温熱は物理 #快適は設計でつくる #設備より建築

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー