凰建設の森です。
本日は神奈川県の
住宅空調設計講座2回目。
全10回のうち2回目
くらいまでは基礎の基礎。
中学や高校の物理の
復習みたいな感じです。
昔、学校で勉強をしたはずの
単語や単位も沢山出てきます。
毎回この辺りは、地力の差が
出てきてしまいます。
学校の勉強なんて将来
何の役に立つの?と
しっかり修めなかった人は
ここで躓いて苦労します。
住宅業界というのは、
量を増やさなくてはという
使命があった為、どんなに
学校の勉強ができない人でも
家を建てる仕事ができるよう、
様々なルールが簡素化されてます。
小学校6年生くらいまでの
算数が出来れば何とかなる。
しかし、構造計算や省エネ計算
という事になると、もう少し
難しくなっていきます。
とはいえそれでも中学高校の
理科や物理が分かれば十分。
だから、地力のある人が、
家づくりの勉強を始めると、
プロでも太刀打ちできないような
知識や技術をあっという間に
身に着けてしまったりします。
その分野において、プロを
上回る知識や技術を持つ人が
こんなに沢山出てくるなんてい
業種ってそんなに多くないはず。
例えば医療業界。
俺はそんじょそこらの医者より
健康に関して詳しいぜ。
という人が居たら絶対怪しい。
ですよね?
しかし住宅業界では、
そこら辺のプロを上回る知識を
持つ施主さんがごろごろいる。
施主さんの知識が凄いのは
勿論ですが、どちらかというと
プロを名乗れる敷居が低すぎる
というのが住宅業界なんですね。
私は住宅業界に入って今年で
20年になります。
20年仕事をしていると、
それなりに経験値は溜まります。
経験だけではなくそれなりに
知識もため込んでいる方だとは
自分では思っております。
住宅業界というのは、仕事に関して
知識を得るという努力を一切
しなくても生きていける業界です。
大きく法律が変わったりしたときは、
それに関する商材を売っている
メーカーとかが世話を焼いてくれる。
護送船団方式で、最も知識の
低い人でもなんとかついていけるように、
先を行く人の頭をぎゅうぎゅうに抑える。
あえて言いますが、業界で20年
やってきたという経験値というのは
経験の証だけであり、知識の証には
全くなり得ないのが住宅業界。
国交省のHPも見たこと無ければ、
建築基準法の条文も見たことない。
そういう人がゴロゴロいるのが、
住宅業界になります。
そして、そもそも今の日本の住宅業界で
経験した20年というのは、世界でも
非常に特異な(質が低いという意味で)
環境で経験した20年になりますので、
その経験値というのは人類や社会の
進歩に貢献するかというマクロな視点で
見た時にはこれまたあまり有益な
ものでもありません。
業界紙の社主さんが「プロ施主」
という言葉を作って、プロに警鐘を
鳴らしても、その危機感はなかなか
業界に浸透していきません。
今のお施主さんは細けぇなあ
位に思っている人の方が多い。
高気密高断熱に関する技術については
誤解や間違いも多く、間違った事を
堂々と発信している人も多い。
ガリレオが地動説を唱えていた頃の
異端審問官みたいな高齢の重鎮も
一定数います。
そもそも今住宅業界で活動している
全ての世代は戦後の生まれです。
物心ついた時から低品質な
家の作り方が当たり前に身の回りに
あった世代になります。
建築基準法の制定は1950年ですから。
その人たちが、昔からこうだった
と信じて疑わないものは、
70年前に突如現れた新しい常識。
その常識は未曽有の住宅難に
対応する為だけに作られたもの。
今とは全く背景が違うので、
もう役に立たないと言っても
過言ではありません。
粗製乱造はもういいから、
一つ一つ丁寧に建物を
作っていかなくてはならないのが
これからの常識です。
丁寧に建物をつくる為には、
しっかりした建物をつくる為には、
プロの知識は深くなくてはダメ。
だからこれからも家づくりに
携わろうとするプロは、
しっかり勉強しなきゃダメです。
愚者は経験に学び、
賢者は歴史に学ぶ。
むしろ経験値だけで生きてきた
人というのは依頼対象から
出来るだけ外した方がいい。
淋しい話ですが、それもまた
業界の現状の一つになります。
逆に言えば、経験だけ長い人を
選ぶよりは、経験値は浅いけど
勉強熱心な人を選んだ方が、
家づくりは成功する可能性が
高いと言えます。
ぜひ、参考にしていただければと。
