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耐震等級3でも既存不適格に

長く住める家

凰建設の森です。

本日は事務所にてお勉強。
4号特例の廃止に伴う、
構造関係のお話です。

構造の安全に対するニーズは
年々高まってきております。
今年は能登半島地震もあり、
ますます家を建てるなら
地震に強い家をと希望される
お施主様は増えてきているかと。

日本で住宅を建てる際には、
構造の安全性をしっかりと
担保しなければなりません。

しかし

今現在だと、建築士の資格を
持った人が設計している
=構造の安全は須らく確保されている
・・・はず

というあまりにも緩い性善説に
基づいた制度で確認申請を
出すことが可能なため、
実質構造の安全性など
全く無視をしても家を建てる事は
可能になってしまうんですね。

実際は構造の安全性など
何の検証もしていないけど、
建築士が設計したから大丈夫!
という危険な家も存在出来てしまう。

それは論外として、
木造住宅であれば
壁量計算をして壁の量が
足りている事を確認する
簡易な設計方法と、
許容応力度計算という
構造計算をして家を建てる
方法が存在します。

危険なやつも含めれば

①建築士が設計したから大丈夫(じゃない)
②壁量計算をして構造を確認してます
③許容応力度計算(構造計算)してます

の3パターンがあるという事です。
2025年には①はもうダメですよ。
②は基準が厳しくなりますよ。

という事になります。
③は元々しっかりした根拠のある
計算なので変更はありません。

弊社は今の所全棟構造計算を
行って家を建てる会社なので
今回の法改正は高みの見物と
なりますが、リノベの場合、
②の方法で耐震等級3に相当する
構造になるよう検証をしますので
変更の中身は知っておきたい。

事前に予習はしておりますが、
知識が曖昧な部分を綺麗に
しておきたいという事もあり、
お勉強を致しました。

結論だけ言うと、今まで
①や②で住宅の設計を
してきたプロは非常に
厳しい事になります。

また、ここ数年で
①や②の方法で家を
建てたお施主様にも
大きな影響が出てきます。

なぜなら、必要な壁の量が
最大で2倍にもなるから。

一番影響が大きいのが、
屋根:スレート
壁:塗り壁(モルタル下地)
の平屋です。
これが必要壁量2倍。

他にも
屋根:瓦 壁:塗り壁(モルタル下地)
という2階建ての家の1階部分。
それが、必要壁量1.6倍程度に。

色んな条件の家がありますが、
まあ、大体1.3倍~2倍という
必要壁量になってきます。

これ、非常に大きなことでして、
2025年以前に、壁量計算をして
耐震等級3を確保!で建てた家が
2025年時点で既存不適格建築に
なる可能性がゼロではない。

当然、ギリギリ耐震等級1の
建物は軒並み既存不適格に。

正直に言うと、構造計算を
始める前の弊社の家が既存不適格に
なってしまう事例もそれなりに
出てしまいます。

今まで、
壁量計算の場合は、
そこまで壁が要らなかったけど
許容応力度計算をすると、
こんなに沢山壁が要るんですね、、
同じ耐震等級3が取れるのであれば
壁量で計算した方が省コストで
得じゃないですか?

という声があったのですが
今後は、壁量計算の場合でも、
許容応力度計算の場合でも、
同じ様な壁の量になっていくので、
そこのギャップが解消されるのは
許容応力度計算を元々やっていた
弊社のような建築会社にとっては
有難い制度変更になります。

今、中古住宅を購入する際には
1981年以前の建物か(新耐震か)
2000年以前の建物か(現行法か)
の2点が気になる所だったのですが
そこに2025年以前の建物か?
というチェックポイントが加わる。

2025年以降の建物が中古住宅市場に
出てくるのが10年後くらいからかなと
想像しますが、そこの名前の呼び分けが
どのようになるのかなというのが
ちょっと気になりますね。

このメルマガでも何度も言っているように
今の日本は家余りの時代です。
どうしようもない建物を70年以上
建て続けてこの空き家社会を
生み出してしまいました。

国としては、これ以上変な家が日本に
建たないようにしたいと思っています。

今回の構造に関する法改正でも、
そういう意図が強く感じられます。

可哀そうなのは家を売ることに
なった人かと思います。
築20年くらい経っていれば
諦めもつくかもしれません。

しかし、築数年で離婚などの
様々な事情で家を売ることに
なってしまった人で、②で
耐震等級3を取っていたけど
運悪く?既存不適格に
なってしまった人ですね。

耐震等級3を取る位なので、
地震に強い家にした自覚が
あったはずなのに、
え?もう時代遅れで現行法規に
照らしてみると適法じゃないですよ?
と言われるショックときたら、、、

ここ10年位、平屋が流行りましたが
平屋でスレート屋根、サイディング
みたいな家は日本中に建っている。
それも2倍近い壁量を求められる事に
なりますので非常に厳しい。

恐らくこういう事になる人は
日本中でいっぱい出てくるかと
↓     ↓
%url1%{https://www.ohtori.net/wp/wp-content/uploads/2024/02/gazou_0392.jpg}

家を建ててしまったという人は
もうどうしようもありません。

このメルマガを読んでいると
いう事は、今まさに建築会社選びを
したり設計をしたりしている最中
という人も多いはず。

耐震にこだわりたいという
人も多いと思います。

耐震等級3で最高等級ですよ。
と言われたらすぐに確認。

それは壁量計算での3ですか?
それとも許容応力度計算での3ですか?

もし壁量計算での3だと言われたら
2025年以降の基準に照らしても
ちゃんと耐震等級3だと言えますか?

そこまで確認して、YESと
言っていただけたならやっと安心。

もし、さっきのリンク先みたいな
事が起きたのであれば、建てる前なら
まだやり直せます。
当然、壁の量が増えるし南の窓も
小さくなったりするはずです。
思ったような間取りにならない
っていう事も発生しうる。
設計の進捗によっては手戻りの
余計なお金もかかるかもしれない。

でも、それでもあなたの選んだ
会社だから誰を責めることもできない。

耐震等級3って言ってるのに
他の会社よりもなぜか少し安かったり
しませんでしたか?

家づくりの勉強をしていく中で、
耐震等級3は許容応力度計算と
そうじゃない計算方法があるって
聞いたりしませんでしたか?

でも、耐震等級3の中身をしっかり
確認しないでその会社と話を進める
決断をしたのはあなたです。

いつも言っている事ですが、
家づくりは絶対に焦っちゃダメ。

こういう初見殺しみたいな事が
後から後から起きてくるんですから。

残念ながら住宅業界というのは、
ほとんどの会社が目先の事と、
写真映えする家を建てる事しか
考えていないような業界です。

そういう会社にとっては、今度の
法改正も設計の自由度が下がる
悪法だくらいにしか思われてない。

本当にいい家を建てたいと願うなら
お施主様であるあなた自身が
勉強するしかないというのが実情。

どうぞ、ご自身の幸せを守るためにも
沢山家づくりの勉強をなさってください。

#流行より普遍性 #住み継がれる家 #住宅を消費しない

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー