凰建設の森です。
本日は事務所での仕事。
久しぶりに机の上で、
色々作業が出来ております。
色々溜まってぐちゃぐちゃ。
何とかしなければ、、、
さて、本日の話題は、
古の高断熱住宅用アイテム、
蓄熱暖房機についてです。
今の新築で蓄熱式暖房機を
選択肢に入れる人は、もう
ほぼおられないかと思います。
蓄熱暖房?なにそれ?
という人もいらっしゃるかと。
高断熱住宅の歴史が深い会社だと
たぶん何台かは導入したことが
あるのではないかと思いますが、
こういう商品です。
↓ ↓
%url1%{https://www.dimplex.jp/products/unidare/vuei_vnei/}
告白しますと、我が家にもあります。
2000年代、深夜電力料金が
今の1/3程度だった時代、
原発由来の有り余る夜間電力を
何とかして売り切ろうと、
各電力会社と暖房機メーカーが
タッグを組んで広めました。
エアコンのHPの性能がまだ低く、
外気温が8℃を下回ると、
エアコンによる暖房が効きにくい
と言われていた時代においては、
生炊き電気ではありますが、
夜間に熱をせっせと蓄えてくれる
蓄熱暖房機は、非常に安定感のある
頼もしい暖房設備だったんですね。
しかし、その後世の中は激変します。
ご存じ東日本大震災。その後原発は
なかなか再稼働が進まず、
深夜電力割引を維持するのも、
大変になってきます。
大手電力会社は深夜電力を
湯水のように使われる
蓄熱暖房機が重荷になるように。
2016年の電力小売り自由化に合わせ
蓄熱暖房機専用の割引メニューを
新規契約廃止にした会社も多いです。
↓ ↓
%url2%{https://www.tepco.co.jp/ep/private/plan2/old03.html}
そして、更なる電力料金高騰を受け、
既契約の割引も廃止になりつつあります。
↓ ↓
%url3%{https://www.tepco.co.jp/ep/private/rebalance/pdf/rebalance_dm_tougou.pdf}
中部電力の場合は、
新規契約は廃止、
既契約の割引は継続。
しかしいつなくなるかは
分かりません。
新しい電力時代の寵児と
もてはやされた蓄熱暖房機は
すっかり手のひらを返され、
国からも邪魔者扱い。
電気代が高いのは蓄熱暖房を
使っているからですよ。
という血も涙もない、
資源エネルギー庁の記事。
↓ ↓
%url4%{https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/denkidai.html}
今はエアコンの性能が上がり
冬でもエアコンで暖房が
出来るようになってきたので、
そっちに切り替えてください。
と仰っております。
昔はあんなにちやほや
してくれていたのに。
まさに暖房設備界の
ナポレオン・ボナパルト。
ジャンヌ・ダルクや
源義経でもいいかも。
しかし蓄熱暖房、まだ拡販を
諦めていない所が逞しいなと
感心させられます。
蓄熱暖房機にとっての
ワーテルローの戦いや如何に。
・・・・厳しいだろうなぁ。
設計者が集まって、蓄熱暖房の
話になると、懺悔大会に。
あんなに売ってしまった。
お施主様に申し訳ない。
って。
蓄熱暖房の何がダメなのかというと、
絶対的なエネルギー消費量は、
とても多いという事です。
それが、当時の原発-深夜電力という
社会が作ったシステムの欠けに、
ぴったりハマってしまったがために
普及が加速してしまった。
今で言うと、太陽光発電がもたらす
中間期の日中の電力余り。
明日も11:00~13:00までは、
電力卸売価格はほぼ無料。
このままの調子で太陽光の導入が
進んでいくと、夏や冬でも、
日中の電力というのは、
余り始める事になります。
当時、蓄熱暖房機の導入が進んだように、
今の電力事情だけを見て、
家の在り方を論じてしまうと
また思わぬ所で落とし穴がでるかも。
どうせ電力がダブつくんだろうから
断熱なんてそこそこにしておいて、
エアコンで空調すればいいなど、
絶対的なエネルギー消費量を
増やしてもいいという意見が世の中に
出てきてしまうのを心配しています。
エネルギー消費量の絶対値を
抑えていく工夫に終わりはない。
限りなくゼロに近づけて行く努力を
全人類がし続けなければならない。
自分の家で電力が余っているから、
好きに使ってもいいんだろうみたいな
自分の事しか考えていない意見では
ダメでして、自分の家が社会に
電力を供給し続ける事を考えないと。
蓄熱暖房機の事を考えると
非常に胸が痛みます。
蓄熱暖房機は良くも悪くも、
壊れないんです。
捨てるに捨てられない。
多くの家庭で、蓄熱暖房は
メイン暖房の役割を終え、
特別寒い日にだけ動く、
補助暖房的になっているかと。
今建てさせていただいている
お施主様が10年後20年後、
同じ思いをしないように、
私たち設計者は学ばねばならない。
と、私は思います。
どうぞ、参考にしてくださいませ。
