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誰の為の家にする?

災害とレジリエンス

凰建設の森です。

本日は午前中に地鎮祭で
お昼からはお引き渡し。

家づくりの始まりと終わりが
一日の中に凝縮されてます。

これから始まる現場に
心躍らせ、引渡しの現場に
これからの暮らしを想います。

さて、本日の話題は質問箱。
沢山質問を頂いてまして、
まだまだ返さないといけません。https://peing.net/ja/q/e97cb2d6-11cd-4152-b57c-07a0df0411ac/completed

還暦を迎えての家づくり。
新居に期待することも
多いのではないかと思います。

第一種換気のメンテナンスを
自分で出来るかどうか。
耐震等級3を取るかどうか。
太陽光発電を載せるかどうか。

悩みは尽きませんよね。

まずは第一種換気のメンテ。
小屋裏の空間に置く設備の
メンテを将来的にもやって
行けるのかどうか。

まずは小屋裏へのアクセス。

1階の床に高い脚立を置いて
屋根裏に入っていくという
やり方であるならば、
やっぱり大変です。

一般的には女性の方が長生き。
という事は将来的には
奥様である質問者さんが、
自分でメンテナンスをする
事になる可能性が高い。

自分が出来るのかどうか
という観点で判断を
していただければと思います。

そして、弊社過去にも
熱交換換気を導入した
事例がありますが、
75歳を超えて一人暮らしの
女性の家についている
第一種熱交換換気は
割と高い確率で、メンテが
されていないです。

レンジフードを料理の時に
動かすのでなんとか換気は
されているという感じですが、
説明書読まない。(読めない)
聞いても覚えられない。
数か月に一度なので忘れる。
メンテをやらなかったとしても、
劇的に困るという事がない。
という様々な要因が重なり
メンテが億劫になってしまう。

3種換気の場合でもそれは
あまり変わらなかったりしますが、
3種換気はまだ昔のキッチンの
換気扇と形が似ているので、
見よう見まねでもなんとなく
メンテナンスが出来てしまいます。

今の時点で導入に後ろ向きだと、
将来的に夫婦げんかの原因に
なりかねない。

難しい所ですね。

そして耐震等級3をどうするか。
申請したり設計したりでお金が
掛かるのは間違いありません。

設計者の手間も増えます。

高齢の設計者さんが後ろ向きに
なるのもよく分かりますが、
そこは取っとかなきゃダメでしょ?

と私は思います。

設計の難易度で言えば、
耐震等級3を取る事と、
第一種熱交換換気を
導入することは、
圧倒的に前者の方が上。

だって、熱交換換気は、
メーカーが設計施工まで
一括してやってくれるから。

それでいて家の価格が
上がるので、設計者としては
設計料が上がって嬉しい。

業界人が儲けるために
強く勧めるとしたら、
耐震等級3なんかよりも
第一種換気の方が楽でいい。

ただ、ここで大きな問題が。

耐震等級3に否定的な設計者さん
というのは、やりたくない。
じゃなくてまともにやれない。
という人である可能性が。

全く分かっていない人からしたら
今までやれていた設計が、
等級3だとできないという事が
起きてしまうんですね。

それはそのまま、今まで
構造に無頓着な設計を
してしまっていたという
事なのですが、自分が
悪いんじゃなくてルールが
悪いんだと思ってしまう。

耐震等級3に否定的な設計者に
無理やり耐震等級3を依頼しても
あんまり上手くいかないんじゃ、、、
と思ってしまいます。

そして、恐らく今その設計者さんが
やろうとしているのは壁量計算による
耐震等級1をクリアする設計かと。

だとすると、2025年の4月時点で、
時代遅れの既存不適格建築に
なる可能性が高いです。

今、日本の家に資産価値はない。
なぜ無いかというと、殆どの家が
既存不適格であり時代遅れの
建物になっているからです。

住宅不足を背景に安かろう悪かろうを
一旦是として、最低の仮設住宅レベルから
順次住宅に要求される性能を上げてきた。

今ここで、変な住宅を建てたとすると
そう遠くない将来に質問者さんの家を
相続なりなんなりで引き受ける人は、
負債を押し付けられることに。

こんな変な家を残すくらいだったら、
現金を残してくれた方が良かったのに。
なんで法律が変わる前の年に、
翌年時代遅れになる家を建てた?
いやがらせなの?
みたいな事を言われても仕方がない。

自分が建てた家なんだから、
自分と一緒にこの家は死んでいけばいい。

そう思っている人を止めることはできない。
しかし、その考え方でこの70年やってきた
結果、大量の空き家を抱える社会な上に、
多くの国民が住宅ローンの為に、
多大な我慢をする人生を送るのが今の日本。

20坪前後の平屋の家というのは、
将来の需要の中心になります。

なぜなら日本の世帯人数は2人が最多。
2人で住むのにちょうどいい家は、
今後ますます不足します。

みんな30坪越えの個室が3つも4つもある
家を建てようとするからですね。

だからこそ、譲り受けた人が、
感謝されるような家、後世の人が
喜ぶような家を建ててほしい。

地震に強い家は100年後でも
地震に強いのですが、
熱交換換気は20年後には
壊れて動かなくなるかもしれない。
100年は絶対に持ちません。

すぐに価値の無くなるものに
お金を掛けようとしているし、
価値が不変なものをやめようとしている。
それはもったいない話だと思いませんか?

そして太陽光。
昔、電気代は安かった。
今、電気代は高くなっている。

という事は、電力と円の価値は、
相対的に電力が上がっている
という事になります。

そしてこの流れは今後も続きそう。
という事は、電力を生む装置というのは
これからも価値が上がり続けるという事に。

震災前は電力の市場価格は7円くらい。
今で11円位です。(今の時期)
価値が1.5倍くらいになっている。

まだ還暦です。女性で87歳、
男性で82歳まで、何事も無ければ
生きるのが現代人。

今後27年間も人生はあるんです。
太陽光発電パネルの保証が25年。

自分で使い切るにはちょうどいい
設備投資だと言えますが、
その点については、ご自身の判断に
お任せしたいと思います。

質問いただいた3つの
事柄について、私であれば

耐震等級3
太陽光発電
第一種熱交換

の順番にお金を掛ける事を
お勧めしたいなと思います。

もちろん、自分の事だけで
いいやというのであれば、
どういう優先順位でも
良いかなとは思います。

住宅というのは個人の資産で
あると同時に社会の資産です。

あなたはあなたのお金で作る
あなたの家が、社会にどういう
影響を与えるものになってほしい?

できれば、そういうところまで考えて
家づくりを行っていただけると
いいのかなと思います。

参考にしていただければと。

#災害に強い家 #停電しても暮らせる家 #エネルギー自立

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー