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この闇の問題は深いですね。

長く住める家

凰建設の森です。

梅雨、明けるんでしょうか??
毎年いろんな異常気象ですね。

昨日、築27年の住友林業さんの
家をインスペクションする機会に
恵まれまして、天井裏や床下を
這いずり回ってきました。

結果は、、、、、合格です。
といっても、構造材が傷んでいない
という一点でのみ、合格です。

断熱材の施工は、うちの子供(7歳)
でも出来る程度のレベルでした。

これから新築そっくりさんレベルの
大改修に臨みます。
断熱性能はざっくり4倍程度まで
高めていきたいと考えてます。

また、せっかくなので、北海道で
開発され、東北地方までやってきた
非破壊式の断熱補強方法も実践したい。
これから計画を練っていくのが
とても楽しみなおうちです。

さて、今日はすごくグレーな話。

家づくりを進めていると
「省令準耐火構造」
という単語を聞いたりします。

簡単に説明しますと、
省令準耐火構造の建物は
火災保険が安くなります。

え、じゃあ省令準耐火構造に
した方が得じゃないですか。

まあ、確かにその通りです。

省令準耐火構造にするためには
文字通り火に強い構造にしなくては
なりません。

主に、家の中で出た火が
燃え広がらないように規定してます。

外からの火を貰わないようにする
防火構造系の規定とは
その辺がちょっと違います。

で、家の中で燃え広がらないように
作るためには、構造の木材を
全て防火の板で覆わなければ
なりません。

こういう建物は無理という事です。
↓     ↓
%url1%{https://www.ohtori.net/case/296/}

木がいっぱいむき出しみたいなね。
特に構造の木材。

省令準耐火構造ですと、
精一杯木を見せてこんな感じ
↓     ↓
%url2%{https://www.ohtori.net/case/194/}

内装の木材であれば見せてもOKです

住まい手が関係するのは、
こういった見た目の部分ですね。

ここまでは闇ではありません。

この省令準耐火構造という仕様、
実は法律上の位置づけはありません。

民間の任意規格に近いものです。

フラット35の住宅金融支援機構が
発表した、火災に強い家という
仕様に保険会社や建築会社が
乗っかって、火災保険の安くなる
家のつくり方が誕生しました。

問題はここから。

本来の意味での、省令準耐火構造は
住宅金融支援機構の指定する仕様
をはじめ数種類しか作り方はありません。

しかし、その後色々な建築会社が
「省令準耐火に相当する耐火性」
というオリジナル仕様を発表。

何か基準の指標があるわけでもなく
各社の仕様はてんでバラバラ。
玉石混交です。

しかしここで闇のマリアージュが。

なんと、ほぼ全ての保険会社が
「建築会社がそうだと言えば
それはみんな省令準耐火構造」
とみなし始めてしまいました。

ものすごく乱暴な会社ですと、
さっきのこれは出来ませんという
写真の建物でも省令準耐火の
金額で火災保険が入れてしまう。

建築会社が「そうだ」というだけで。

住宅金融支援機構の省令準耐火。
正式な決まりはこんな感じです。
↓     ↓
%url3%{https://www.flat35.com/files/300187905.pdf}

これを本当に実直に、正確に
作ろうとすると、そうでないものに
比べて100~200万円くらい
コストアップします。
(家の大きさによります)

建築会社によっては、
何の防火性もない建物に
「省令準耐火」のラベルを貼って、
うちは省令準耐火構造を
安く作ってます。

と堂々と打ち出しておられます。

某社長さん曰く、図面に
「省令準耐火構造相当」と文字を
書くだけで他社と差別化!だとか。

この闇の問題が厄介なのは、
作り手と住まい手の利害が、
悪い方向に一致する事です。

住まい手さんからすると
お金を掛けずに保険が安くなるなら
そっちの方がいいじゃない。
別に法に触れる訳じゃないんでしょ?

となってしまいます。

うーん、確かにその通り。

じゃあ、リスクはと聞かれると、
もしばれた時の社会的制裁。
もし本当に火事になった時に
火災保険が降りなくなる。
でしょうか?

ばれる可能性がある機会はというと、
新築時の第三者からの指摘とか、
内部からの通報とか、
将来的に物件を手放そうとする時の
インスペクションとか、
そんな感じになるかと思います。

今の社会で家を建てるのに
省令準耐火への向き合い方は3つ。

1、省令準耐火にしない
2、ごまかして省令準耐火にする
3、まっとうに省令準耐火にする

が、省令準耐火の仕様にも
少し問題はあるのです。

仕様が一つしかありませんので
高断熱住宅になると、納まりの
矛盾が発生します。

壁の仕様で、省令準耐火の場合は
柱に直接耐火の板を貼るのが正式。

しかし、高耐久高断熱を目指すと、
柱と耐火の板の間には色んな素材が
挟まるべきなのです。

まだまだ世の中で省令準耐火
と言えば、ちょっとごまかして
あまりお金を掛けないでズルをする
そんな建築会社、保険会社が
9割以上です。

準防火地域の家は全部
省令準耐火だと勘違いしているプロも
一定数いたりします。

最終的には作り手住まい手保険会社
その3者の倫理観にゆだねられます。

さて、あなたなら、どうする?

#本質的な家づくり #長寿命住宅 #住宅を消費しない

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー