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C値どこまでこだわる?

温熱と住宅性能

凰建設の森です。

本日も打ち合わせです。
土地の相続の関係で、
計画が延び延びになっていた
お客様。改めて打ち合わせを
スタートいたしました。

悪い事ばかりではありません。
岐阜県の中でも積雪地域の
計画なのですが、当時は、
対応する業者が無かった
PPAの仕組みが、今なら
数社、選択肢として上がります。

プラス要素もあるんですね。

さて、本日の話題はC値。

これ、どこまでこだわればいいの?
という質問はよく貰います。

結論だけ言いますと、
換気方式による。です。

条件が分からないのに数字だけ、
1.0だとか、0.5だとかいう人も
いるのですが、その考えは間違い。

全ての物には最適という状態が
あります。気密と換気も同じ。

換気が便利なものであるほど、
気密が悪くても何とかなるし、
換気が頼りないものになるほど、
気密を上げていく必要がある。

給気も排気も機械による圧力で
行う第一種換気であれば、
C値1.0を切っていれば、
まあ大丈夫だと思います。

勿論、上げれば上げるほど、
その計画換気はうまくいく。
だから、パッシブハウスの
認定基準は日本のC値で言うと
0.2以下くらいの性能です。

給気や排気だけが動く、
第二種換気、第三種換気
それであれば、やはり、
0.5くらいほしいなと。

隙間の大きさの面積は、
αAという数字で表されます。

家の大きさにもよりますが、
C値0.1の家だと、
αAは10cm2~20cm2程度。
C値0.5の家だと
αAは50cm2~80cm2程度。

C値0.5の家で
家の中が負圧(正圧)の状態で
冷暖房の時期になりますと、
1日当たり200mL程度の
水が隙間から流入(流出)します。
(各種条件によります)

夏の時期に、毎日誰かが
家の中でコップ1杯分の水を
こぼすんだけど、誰も拭かずに
自然に乾くのを待つ毎日。

ちょっと意地悪な例えですが
地味に嫌ですよね。

計画換気に沿って空気が入って
来てくれていれば、適切に
除湿したりできますので、
その水は拭くことが可能。

でも、収納の角や家具の裏で
こぼされた数滴の水は
なかなかふき取りにくい。

やっぱり地味に嫌です。

C値1.0の家だとこぼすのは
コップ2杯分になります。
C値5.0の家であれば、
毎日2Lペットボトル1本分を
家の中で誰かがどこかで
こぼしている。

そこまで行くとさすがに
躯体に影響が出てきます。

冷暖房や、家の中と外の
湿度差を沢山作る除加湿は
控えたほうが無難です。

だから、第三種換気だと、
C値0.5以下くらいを
目指したいなぁと思う所。

0.5で良いのに、なんでそんなに
凰建設は気密にこだわるのか。

第三種換気じゃないからです。

換気扇を回すと、
圧力差が生まれます。

ファンの所で大体10Pa程度の
圧力差が生まれ、その
圧力差で空気が動く。

家の中が負圧になるので
またどこかから入ってくる。

それが換気の仕組みです。

第三種換気も、機械的に
そういう圧力を作るから
空気が動いて換気される。

勿論第一種も同じです。

私がしばしば住まい手さんに
お勧めするパッシブ換気。
↓     ↓
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これは、ファンを回すことで
作るはずだった圧力差を
別の方法で作る仕組みです。

冬、家の中を温めると、
家の中の空気は外に
いたときよりも膨張します。

膨張した空気は外に逃げようと
するようになります。この時
圧力がかかります。

そこで、うまく外皮に
穴をあけてあげると、
その穴から空気が逃げます。

それが、換気になります。

外と中の温度差や、家の
部位により圧力差は変動します。

機械で作る圧力よりは当然
ものすごく弱いです。

家の中全体で3~5Pa程度です。

元々、外と中の温度差が
非常に開きやすい北海道で
体系立てられた換気方式です。

岐阜で全く同じことをやっても
圧力不足で換気不全に。

だから、岐阜でパッシブ換気を
上手く稼働させるためには、
より圧力が逃げにくい、
気密性能の高い箱がいるんです。

弊社が気密性能にこだわるのは、
別にマウントを取るためにとか
数値を誇示するために
やっているわけではないです。

機械設備に頼らず、後で
お金のかからない家を作りたい。

どうせ家の中全体を暖かくして
過ごすのであれば、圧力差は
勝手にできてくれます。

冬季限定とはいえ、
それで勝手に換気ができるなら
それこそエネルギーを使わない
パッシブじゃないですか?

そういう換気が動く為の
必要な気密性能を逆算し
それ以下になるようにする。

気密性能や断熱性能を
上げれば上げるほど、家の中に
必要な設備は少なくなります。

その落としどころをどこにするか。

それは建築会社によって様々。

だから、私も全部の会社が、
C値0.5以下じゃないとダメとか
言うつもりはさらさらない。

1種換気であれば1以下でいい。

ただ、換気方式の違いや、
地域性の違いを無視して、
盲目的にC値○○以下は無駄
っていう意見は違います。

大事なのは根拠です。
なぜそのC値がいいと言えるのか。
それがちゃんとあって、
辻褄が合っていれば、
それでいいと思います。

私は、この世で最も
頼りない換気をしているから
頼れる躯体が必要。
という事なんですね。

また、いつパッシブハウスの
建築依頼が来てもいいように、
どんな間取りでもC値0.2以下を
出せるようにするというのも
気にしている所です。

下屋、オーバーハング、
両入隅サッシ、中間領域、
こういう設計でもきちんと
C値が出せるように、
日々、研鑽ですね。

#温熱は物理 #快適は設計でつくる #設備より建築

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー