凰建設の森です。
本日は改修版
鳥取健康省エネ住宅
Re NE-ST認定講習の
第一日目。
鳥取県は断熱住宅という
分野において、日本の
都道府県の中では、
抜きんでて頑張っている
自治体になります。
新築版のNE-STで
講習の講師をされたのは
松尾和也さん。
今回、改修版の仕組みを
作るに当たって鳥取県が
白羽の矢を立てたのが、
北海道になります。
目の付け所がいい。
北海道はちょっと別格で、
1970年代から断熱住宅の
普及に取り組んできました。
日本の断熱基準に早々に
見切りをつけ、自治体独自で
断熱基準を策定し普及。
2022年現在は新築に加え
断熱リノベでも先進的な
取り組みや知見を持っています。
その北海道の知見を、
まるまる持ってこようとした
というのが今回のRe NE-ST。
で、そこでなぜ私が?
という事ですが、
北海道の実務者さんからの
推薦を頂いたわけですね。
北海道の断熱はあくまで
北海道の地域特性に合わせた
技術になっております。
温暖地と呼ばれる地域とは、
常識から何から違う。
北海道のやり方をいきなり
1から10まで取り入れても、
それは鳥取では使えねえな。
という感想が出て終わりです。
北海道の技術を温暖地で
取り組んでいる「通訳者」
が必要になったわけですね。
で、岐阜で北海道基準の
断熱改修をやっている私に
声をかけていただけたと。
北海道で当たり前になっている
裸のグラスウールだって、
温暖地ではまだまだレアモノ。
その他断熱改修に必要な
様々な知識や技術も、
単語一つとっても不明な物が
温暖地の技術者にはあります。
それを齟齬なくテキストや講習で
伝えるというのが役割。
事前に委員会を作成し、
様々なディスカッションを行い
ようやく今日の講習開催に。
ここまで約半年です。
北海道の技術は何が違うか。
一言で言うと、リアリティ。
新築がお上品な騎士ならば、
改修は野武士みたいなもの。
理想を言えばそうでしょうが、
そんな事改修の現場では
通用しないよ。という事が
沢山あります。
出来る事とできないことがある。
その中で、如何にお金を掛けずに
現実的に効果のある物を目指すか。
理想論ばかりでちっとも進まない
という感じではなく、現実に即して
歩みを進めるというスタンス。
それが北海道式の改修工事。
初日の後半からいよいよ
実際の改修工事の説明に。
様々な質問が出てきましたが、
ほぼ、予想されたことになります。
そして、2日目が終わった後に
①よし、やってみよう。
②新築の方が早いね。
③そんなやり方でいいの??
という3つのグループに
別れる事も事前に予想出来てます。
①の人はおいといて、
②改修ってもっと簡単に済むと
思っていた人のグループ。
③改修も1から10まで新築と
同じクオリティにしないと
いけないと思っているグループ。
色んな意見が出るのは当たり前。
いろんな反応があるのも当たり前。
お金の事を考えないのであれば、
全部のリフォームを新築そっくりさんで
使える資材まで捨てて、
大量のゴミを出しながらやればいい。
しかし、多くの場合、リフォームに
求められるのはそこじゃない。
だって、あわよくば誰だって
新築を建てたいものですから。
新築を建てるよりもはるかに大きな
経済的なインセンティブ。
新築の8割の性能を、
新築の半分近い金額で行う。
それが断熱改修の醍醐味。
それが達成できないなら、
あんまりやる意味が無いんです。
新築が高額化している今こそ
改修工事の優位性が働く。
そういう事ができる
じゅうたく技術者さんが増えると
まだ使える建物が壊される
という事が減っていきます。
それはひいては社会の為。
スクラップ&ビルドで
ずっとやっていくと、
地域はどんどん住宅貧乏に。
そこから舵を切った
鳥取県のこれからに、
ますます目が離せません。
