凰建設の森です。
本日北海道最終日。
今回の旅も、
朝早くから夜遅くまで
目一杯雪道を歩き回りました。
今日のメインは、北海道の
建築家、山本亜耕さんが
設計した家の見学。
1軒目はリノベ案件。
2軒目は新築の案件。
亜耕さんといえば、
300mm断熱で有名。
壁や屋根に300mmもの
厚みの断熱を入れる。
北海道でも、そのくらい
断熱をすると
僅かな熱を生み出すだけで
家中を春の陽気にできる。
どの部屋も21〜22℃で
安定してあったかい。
いい環境ですよね。
不満なんて出るわけがない。
と、私たちは思ってしまいがち。
しかし、そうじゃないケースも。
その家に住む人の住体験が、
寒い家で強力なヒーターを
使いながら、暖をとるという
ものだった場合、
その方の「暖かい」感覚が
何かしらの強力な熱源が
あることによって感じる
ものだったとしたら、
全館が安定して21〜22℃
という環境設定は、
物足りないという可能性も。
ベースの室温を20℃程度まで
あえて少し下げておき、
電気ストーブでもなんでも
いいから、高い温度を出す
暖房をくっつけておく。
そういう強力な温度の熱源を
補助的に使うということです。
リノベ案件の住まい手さんは、
高齢の女性になります。
今まで強力なストーブの前で
過ごしてきた方に、
ぬるま湯に浸かったような
環境だと、確かに寒くないけど
なんだか物足りない。
そんな時に、設計者として、
住まい手さんに何を言うか。
そんなのは気のせいだから
早く今の家に慣れてください。
って言う?
まあ、慣れるとは思いますが、
人間というのは、できればあまり
変化を起こしたくない生き物。
今までと同じ感覚で過ごして、
その上でちゃんと暖かい家が
欲しいんですね。
そんな時に、ベースの暖房を
ちょっと緩めにしてあげて、
ペレットストーブを導入し、
自分で好きな時に強力な
熱を作ることができるように
配慮してあげる。
お施主様、大変喜んでおられ、
暮らしについて、色々と
教えていただきました。
断熱材を分厚くするのは
当然の事として、その上で、
しっかり住まい手の暮らしに
寄り添った設計をする。
設計者としては、
そういう姿勢の方が、
お施主様に優しくて
いいんじゃないかと、
私も思いました。
一定の環境がいいのか、
メリハリのある環境がいいのか。
あなたはどちらの方がいいだろう?
家に温度ムラのない環境を作ることが
できたら、次は意図した温度の
メリハリをつけることをやってみる。
住まい手もつくり手も、
お互いに勉強、勉強ですね。
