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後でお金の掛からない家づくり

温熱と住宅性能

凰建設の森です。

本日は自律循環型住宅
関東ゼミさんに呼んでいただき
空調のお話を。

空調設計について話してほしい
という事で今年で5回目?
になりますが、毎年内容が
分かりやすくなるように工夫して
お話をしております。

5年目にして、ようやく、
よく分かったという声が
増えてきたなと感じます。

難しい事を分かりやすく話す
練習をさせていただいております。

空調講座を卒業された方も、
ちょくちょく復習の為に
聞いていただけておりますので、
ちょっとした同窓会気分で
毎年楽しみにしております。

さて、本日の話題は、
後でお金のかからない家づくりを
しようという物になります。

何度も何度もお話している通り
住宅がそのほかのお買い物と
大きく違うのは、その使用期間。

他の買い物については、
買い換えるという事が
発生しますが、残念ながら
今の日本の状況であれば、
住宅を買い替えるという
選択肢はありません。

注文住宅なんて建てちゃったら、
あなたは一生その地域とその家に
縛られて生きていく事になります。

そして、売り手側からすると、
そういう商品ととても相性が
良いのが、後でお金のかかる
トラップを仕込んでおくビジネス。

住むのをやめられないんだから、
必要経費は払い続けるしかない。

頻繁にメンテナンスの必要な
外部仕上げ材であったり、
住宅設備をセットにして売る事で
建築会社は飯の種に困りません。

新築着工棟数が減っていく事が
分かっている今の状況であれば、
ストックビジネスで儲けるという
方向転換は商売人であれば、
しごく真っ当な判断になります。

夏にこれだけの猛暑が日本列島を
襲うのですから、これからも空調は
必需品になっていくと思います。

その空調こそが、将来の儲けの種。
築14年の全館空調が壊れたので
見積を取ってみたら250万円
みたいな話が定期的に出てきますが、
まさにそういう事を狙って、
建築会社は商品を作っております。

空調設計講座を開催している
と言うと、そういうビジネスの
片棒を担いでいると思われる
人もいるかもしれませんが、
全く逆です。

弊社の建物を見たことがある人なら
分かるかもしれませんが、私の
設計する空調は、基本的に、
家電量販店とホームセンターで
手に入る商品しか使いません。

希望をされれば、熱交換換気を
使って空調設計をしますが、
夏に湿度を50%以上にしたくない
みたいな強いこだわりが無い限りは
普通に第三種換気にパッシブ換気を
組み合わせて、壁掛けエアコンで
暖冷房をする計画にします。

送風の為のファンも極力使わず、
エアコン本体の風を送る力と、
比重の違う空気が自ら入れ替わろうとする
流れをコントロールすることで、
家中に空気を送り届ける。

空調設備がその会社しか扱えない
ものであれば、あなたには価格の
決定権がありません。

どこの会社でも取り扱える
物を選んでおけば、メンテ時に
あなたには選択する権利がある。

もし、あなたが器用な人なのであれば、
換気扇などはホームセンターに行って
同じ能力の物を買ってきて交換するだけ。

エアコンだって家電量販店で
合い見積もりを取って安い所を
選べるんです。

空調設計をする目的は、
お金を湯水のように使って
快適を作る事ではなく、
必要最小限の予算で、
限りなく快適な物を
作る事であってほしい。

夏の空調が冬より難しいと
言われるのは、大が小を兼ねない所。

過剰な設備にするとかえって
不快な環境が出来てしまうんです。

岐阜の多治見と言えば暑い事で
有名ですが、その多治見で、
エアコン1台で過ごしておられる
家の先週の温湿度がこんな感じ。
↓     ↓
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第三種換気の家です。

2階についているエアコン1台で
1階のリビングがこの温湿度。

15年おきに20万円程度で
エアコンと換気扇を交換し続けるのと、
15年おきに250万円の
請求が来る全館空調。

いくら優秀な全館空調でも
230万円もの冷暖房費の
差額は出ません。

家を建てる時はこれから
稼ぎが増えていくという
状況の人が多い。

ある程度のメンテだって
耐えられると思っちゃう。

だけど、本当にお金がかかり
始めるのは、あなたが定年を
迎える前後からになったりする。

退職金が入ったばかりであれば、
まだ大きなお金を払っても
良いかなと思えるかもですが、

生活水準を落とさず年金暮らしに
突入すると、みるみる減っていく
預金に驚きます。
生活するだけでも大変なのに、
家のメンテナンスなんてできない。

そうなってしまうと、その家は
ゆっくりゆっくり朽ちていく事に。

適切にメンテナンスをしていれば、
次の世代に受け継ぐこともできて
いたかもしれないけれど、
もう誰もこんな所には住みたくない
って思っちゃうような状態で
放置されてしまいます。

家づくりの最大のポイントは、
とにかく後でお金のかからない
仕様にしておくことです。

あとでお金が掛かりがちなのは
何と言っても設備です。

今は大変便利な設備がいっぱい
ありますが、本当にその設備が
必要なのかどうかはよく考えて。

家電量販店とホームセンターで
揃えられる設備品だけで、
空調設計をしてくれて、
それで十分に快適であれば、
それが最も優秀な設計者さんです。

どうぞ、後でお金が掛からないよう
気を付けて家づくりをしてください。

#本質的な家づくり #快適は設計でつくる #設備より建築

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この記事を書いた人

代表取締役 森亨介

森 亨介(こうすけ)

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国立岐阜工業高等専門学校建築学科卒業 建築環境工学を専攻する。
生涯コストが最も安くなる家を作る事を提唱し、普及に努めている。
凰建設株式会社代表取締役 一般社団法人ミライの住宅代表。
元パッシブハウスジャパン東海支部エリアリーダー